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吉田が停学になった次の日。
五条はいつも通りに家を出た。
そこには耳を赤くした華月が待っていた。
「おはよう」
何時ぶりだろう。
そんな事を考えながら華月を見た。
華月は下を向いたまま俯いていた。
「おまえ、無茶しすぎだ」
「・・・・・」
「あの時言った言葉。俺の方を向いてたけど、俺に言った言葉では無かったのだろう?」
「おにいちゃんがいけないんだよ。いつもと違う場所にいるんだもん。私決めてたの。もしそういう時、あの人の事を言おうって。」
「まあ、あの時は少しショックだったぞ。でも少し考えたら解ったけどな。一人称が違ってたし。嘘を言う時の顔だったし」
「ごめんなさい」
「お前がいつもと違う手袋をしてたし。アレ使い捨てのヤツだろ?」
「そうだよ。あんな人に直で触りたく無かったもん」
「俺は少し怒ってるぞ」
「お兄ちゃんは私の事信じてくれるの?」
「信じるとかもうそんな仲じゃ無いだろ。もう俺達には許すとかそう言う言葉は無いよ。解ってるだろ」
「・・・・・」
「でも怒ってるぞ」
「どうしたらいい?」
そう言った華月のでこに五条は軽く指をはじいた。
「イタッ!。」
「コレが今回の罰だ。次からちゃんと言えよ。どうして言わなかったんだ?」
「だって・・・。私いつもお兄ちゃんに助けて貰ってばかりで・・・。少しは役に立ちたかったの!。あの人がお兄ちゃんを嵌めようとしてたの偶然知ったの。だからいても立ってもいられなくなって。お兄ちゃんに話したら多分同じような事したでしょ?だから今度は私だって思ったの!」
「でも、危ないから今度は無しだ。おまえあの男が襲ってきたらどうするつもりだったんだ?」
「大丈夫だよ!これいっぱい持ってたから!。叔母さんにもらったの!それにカラオケとか行ったけどその時は岬ちゃんに協力してもらって付いて来てもらったから!」
そう言って華月は防犯装置と即通報出来るスマホを見せてきた。
「あいつらも共犯か・・・。後でやかましく言っておくか」
「岬ちゃんは悪くないの!。私が無理に頼んだから怒んないでやって!」
「・・・・今度だけだぞ。でも一言ぐらいは言わせてくれ」
「わかった」
その日の夕方。
五条と華月は何事も無かった様に一緒に下校していた。
そして人気が無い道で突然声を掛けられた。
「華月!。お前だましやがったな!」
そこにはナイフを持った吉田が立っていた。
とっさに五条は華月の前に出る。
吉田は怒りに打ち震え、我を忘れていた。
こいつのおかげで寝取られた。惨めな思いをした。
こいつのおかげで停学になった。留年するかもしれない。
イケメンで女は自分になびく。今まで自分の思い通りになっていた。この女は俺を裏切った。だから許さない。いつも自分がやっていたことを忘れ、自分勝手な被害妄想だった。それが自分に降りかかって来るなんて夢にも思わなかったのだろう。自分が五条を嵌めようとしていた事を全く悪いとも思っていなかったのだ。
「死ね!」
吉田は五条に向かって、ナイフを突き立てようとした。しかしそれは軽くいなされ、いつの間にか地面をなめさせられていた。
「な!?」
五条はナイフを持った腕を後ろにきめ、押さえつけていた。五条は文武両道の凄腕だったのだ。
「華月!通報!」
「もしもし!、ナイフを持った男が襲ってきました!。直ぐ来てください!おにいちゃんが押さえつけてます!早く!」
流れる様な出来事。五条の体裁きも見事だったが、間髪入れず通報した華月も全く無駄が無かった。お互いの事を理解してないと出来ない息が合った連携だった。
それから三分後、駆けつけてきた公安に吉田は取り押さえられた。そして連行された。
連行された吉田は取調室に入れられた。
そこに貫禄のある警官が入ってきた。
その警官は少年課の人間では無かった。
「よお。お前さん、家の甥っ子共を襲ったんだってな」
吉田は迫力のある男に打ち震えていた。
「俺は取り調べに来たわけじゃ無いからな。俺○暴なんだわ。その道の人間よく知っててな」
吉田は理解出来なかった。なぜ警官がそんな事を言っているのか。
「その道の知り合いに紹介してやっても良いんだぜ。俺はそんな事したくないんだけどさ。家族に手を出されたらやむなしだ」
吉田はその時はっきり理解した。絶対に手を出したらいけない人間に手を出してしまったことに。
顔面蒼白で震える吉田を見ながらその警官はその後の言葉を口にする。
「次はねえぞ!いいな!」
吉田はもう震えるしか無かった。
事情聴取を終えた五条と華月は二人で帰路を歩いていた。
「叔父さんに話したよ。もう何も無いはずだ」
「叔父さんって、○暴の?」
「そう、前に話しただろ?」
「そっか」
「華月、もう無茶するなよ」
「もうしない。約束は・・・」
そこで華月は言い淀む。
「はあ、まあいいよ」
五条もそんな華月を可愛く思えた。
「お兄ちゃん」
「何だよ」
「大好き」
「今更だな。・・・俺も」
「あ、今なんか間があった」
「気にするな」
そして二人は仲良く歩いてゆくのだった。
ー幼馴染みが浮気して寝取られました?ー 完
よんでもらえてありがとうございます。
私が書いたら寝取られはこんな感じになりました。
まあ寝取られるのはその道の人達だけで良いような気がします。
実は後一話あります。
まだ書いてないので、その時はよろしくお願いします。
出来るだけ早く書きます。
※後これを読んだ吉田様。気を悪くしたなら申し訳ありませんでした。けして吉田性に恨みなんかありません。




