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シュレディンガーの、

 寒い。

 目が開かない。体が動かない。

 ただ自分が横たわっていることはわかった。

 何か聞こえる。叫び声だろうか。

 聞き覚えのない男の声だった。

 反応してやりたいのだが何もできない。ただ呼吸を繰り返すことしかできない。

 鼻孔には甘ったるい匂い。

 この匂いは…………………………………。


 わたしはだれよりもかれのしあわせをねがっていたのに、だれよりもかれにつみぶかいことをしてしまった。

 やめて、

 やめて、

 やめろ。


 あまったるいにおい。

 こわい、やめて。おねがい…………。

 ひとりにしないで。こんなくらいところにひとりにしないで。

 はやくわたしのなまえをよんで。


 やめろ、やめろ、やめろ。

 いやだ、くらいところはこわい。

 なんでいないんだ。なんでなまえをよんでくれないんだ。


 まさか、また。

 わたしは、かれを。


 儚葉を………………………………………。

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