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第35話
「それだけじゃないわ。今となっては過去のものだけど、超高度文明を築いていたらしいわね」
「どんな風な文明だったんだ」
スクティーラの言葉に興味をひかれつつ、俺は尋ねる。
「空を飛ぶ鉄塊、海深く潜る船。それに人も今よりもはるかに早く運ぶことができる鉄の轍。これらにさらに人に似た機械を動かすことによって、世界は今よりもずっとずっとあちこちに、それに近くに感じていたことでしょうね」
「鉄の轍ってあれだろ、鉄道とかいう遺構だろ」
廊下の窓越しに、ロカペスが俺らに話しかけてくる。
「ああ、あの陛下だけが乗ることができるっていう、あれのこと?」
「そうそう。王都と副都の往復用に使ってるっていう、あれ。昔はあれがこのあたりだけじゃなくて、もっともっと広く、それこそ地上全部を負うような勢いであったんだって。それもかなり安く、今みたいに陛下とか一部の人らしか使えないようなものじゃなくて、庶民もたくさん使えたっていう話」
今となっては信じられないし、たしかに古代の超高度文明と言われても信じてしまう。
そんな内容だった。




