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02

 




 佇む彼を見つめる四つの瞳があった。見た目彼女(・・)と彼女に抱えられた相棒のパンダのぬいぐるみ――シロである。紅白パンダのぬいぐるみであるから、()がそう名付けた。


「アイツに見られるとはなぁ……」

「いい様だ」

「潰すぞ」

「綿が出るから断る!」

「なら黙ってろ。にしても、アイツときたらウケる」


 突如、彼女はケラケラと笑い出した。それはそれはおかしそうに。


「――美陽はやっぱり面白いな」


 屋根から飛び降りた時、彼は目を見張ったのだ。当たり前だとは思うけど。そんなことをしたら、誰だって驚くだろう。彼女自身ももちろん。 そうして目を逸らすその慌てた様子が笑えるのだ。何人も見てきたが、一番笑えたのは友人の彼である。


「なぁ、アイツも魔法技術者になることは可能か?」

「お前がなれたくらいだからなれるんじゃね? ま、選定されればの話だけど お前も前代未聞だけどもねー」


 シロは肩を竦めながら鼻で笑う。ぬいぐるみであるが、人間くさい動きをする。そもそもこのぬいぐるみは、ぬいぐるみではあるがぬいぐるみではない。魔法技術者を導くナビゲーターである。

 シロの言葉に、「そうか」とにやりと笑う彼女。


()だけこんな格好じゃあ、割りに合わねぇからな」


 生き恥を曝すのなら、一人よりは二人がいい。どう考えたって、それに尽きる。




 

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