↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
雷子  作者: 三幸
42/134

陳倉の戦い 上

陳倉の戦い 上


 

 

 劉備がこの世を去り、孔明は一気に北伐を開始するものの馬謖の独断により街亭を魏の司馬懿に奪われることとなった。


 順調に長安を攻め落とすことの出来る機会を蜀は失い陣営内は暗いものとなっていた。


魏延「姜維さん……仲間がいなくなるって寂しいですね……」


姜維「うん、皆ずっと一緒にいられると思っていたのに……何の為に戦っているのか分からなくなる時がある」


 馬謖が処刑されたことに魏延と姜維は心の整理がつかないでいた。


魏延「私も戦って死ぬのかな……」


姜維「魏延さん……僕はそんな言葉聞きたくない」


魏延「だって、皆いなくなるんだもん……」


姜維「例えそうだったとしても亡くなった皆が残してくれたものの為にも、精一杯生きよう!」


魏延「分かっているんだけど! 私、一人じゃどうしていいか分からない!」

 魏延は力強く言葉を放つ。

 

趙雲「姜維……魏延も一緒か」


 趙雲が現れる。


姜維「趙雲さん。どうかしましたか?」


趙雲「次の攻略先が決まったので伝えようと思ってな」


姜維「そうですか。ありがとうございます」


魏延「趙雲さんはどうしてそんなに平然としていられるんですか? 悲しくないんですか?」


趙雲「魏延、自分が悲しくないとでも考えているのか?」


魏延「すみません。そんなつもりで言ったんじゃ……」


趙雲「ふぅ。少し話をしよう。自分が劉備軍に入った理由を……」


姜維「趙雲さんが劉備軍に入った理由……」


魏延「…………」


趙雲「自分は劉備様に仕えるまでは公孫賛と言う君主の元にいた。漢王朝は廃れ、群雄割拠の時代……乱世の幕開けと言ったところだな」


姜維「乱世の幕開け……」


趙雲「漢王朝の腐敗した為政に苦しみ、食べる物も無く、明日への希望もない民が溢れていた時代」


 「…………」

 姜維と魏延は静かに話す趙雲の話を聞く。


趙雲「多くの太守は名ばかりで私腹を肥し、己の保身しか考えていなかった。そんな折に出会ったのが劉備様だった。優しかった……食べ物を皆に分け与えいつも笑顔でいてくれた……自分はこの方に仕える為に……いや、この方と共に平和な世を作るべく生まれて来たのだと思った」


魏延「でも劉備様はもう……」


趙雲「そうだな。劉備様はもういない。魏延、自分達は己の意志でここにいる。違うか? 信念とはそんな簡単に折れ曲がるものではない」


魏延「はい……」


趙雲「自分はこの戦いで多くのものを失った。しかし、それが矛を鈍らす理由にはならない……生きている以上腐るつもりはない」


魏延「趙雲さん。一つ聞いてもいいですか?」


趙雲「ああ構わんよ」


魏延「馬超さんとは仲が良かった様に見えたんですが……」


趙雲「ああっ。確かに仲は良かったのかな? 馬超は仲間を逃がすべく敵陣に身を置いた。ならば馬超の守ろうとした仲間を生きている自分が守ろうではないか。そういうものだろ? 魏延」


魏延「何だか少し元気になりました。ありがとうございます」


姜維「趙雲さんの話を聞けて、僕も良かったです」


趙雲「そういう風に言って貰えると自分も嬉しい。それから次の攻略先は陳倉だそうだ。あとで孔明軍師の所へ行ってくれ」


姜維「分かりました」





 陣の天幕では孔明と馬岱が話していた。


馬岱「孔明軍師……俺、兄貴が死んだのは馬謖のせいだって言っちゃって……自分でも、そんなこと言っちゃ駄目だって分かっていたのに……」


諸葛亮「馬岱。馬謖もあなたに対して悪い感情は抱いていないと思いますよ」


馬岱「だけど……」


諸葛亮「大切な者を失い人は常に冷静ではいられません。皆それぞれの思いを胸に生きているのですから」


馬岱「馬謖が死んでも兄貴は帰ってこない。なのに酷いことを言ってしまって」


諸葛亮「その気持ちがあれば馬謖も分かってくれるでしょう」


馬岱「はい……」


諸葛亮「蜀は貴重な人材を多く失くしました。あなたにはこれから蜀の大きな柱として頑張って貰わなければなりません。馬岱、強くなって下さい」


馬岱「いつか兄貴を越える男になって見せます」


諸葛亮「ふふふ。その意気ですよ」


姜維「失礼します。先生、陳倉を攻めるとのことですが」

 

 姜維が天幕に入る。


諸葛亮「はい……魏を倒す為に長安攻略は必須です。その足がかりとして陳倉を攻めます」


孟獲「いよっ!」


 孟獲が現れる。


姜維「孟獲さん!」


諸葛亮「孟獲殿。街亭での活躍は聞いています。本当に助かりました」


孟獲「ははっ気にすんなよ! 魏軍ってつえーんだな! しつこく追い回されたぜ」


姜維「大丈夫でしたか!? 心配していたんです!」


孟獲「無事だからここにいんだろうが」


姜維「それはそうですが……」


孟獲「それより聞いたぜ。馬謖、死んじまったんだろ?」


 「……」


 姜維達は黙る。


孟獲「しゃあねーわな。ケツを拭く奴もいねーと後が続かねー」


馬岱「死なずに済んだかもしれないんだ……そんなこと言わないでくれ」


孟獲「おう? お前は確か……馬岱だったな? あっしを散々追いかけまわした!」


馬岱「いや! あの時は仕方がないだろう!?」


孟獲「この野郎……仕方がないってか……」


馬岱「そんなこと言ったら姜維や孔明軍師だって似たようなもんじゃないか!」


孟獲「ああ! 思い出したぞ! 姜維! おめーは火計であっしに熱い思いをさせやがったな!」


姜維「ええ! ここで思い出すんですか!?」

 姜維は驚く。


孟獲「そうだ……孔明はあっしの咥えようと騙して……」


諸葛亮「孟獲! そこから先を喋ればただでは済ませませんよ!」


孟獲「分かった! もう話さねーよ!」


 孟獲は焦る。


馬岱「咥えて?」


姜維「何だろう……食べ物を横取りされたのかな?」


諸葛亮「姜維! 馬岱! この件に無用な詮索は必要ありません! 忘れなさい!」

 孔明は大きな声を放つ。


孟獲「たくよ。お前等のせいで話がずれたじゃねーかよ」


 「……」

 三人は黙る。誰が話をずらしたんだと。  


孟獲「そうだ。馬謖の話だったな。あいつはどこか憎めない奴だったがよお前等は馬謖の死を笑って送り出すことが出来なかったから悔いてるんだろ」


諸葛亮「笑って……どういう意味ですか?」


孟獲「南蛮はよ。死は誰もがいずれ訪れるものでよ。泣いて送り出すんじゃなくて笑って送り出すのよ。自分が死んで悲しい顔なんてされちまったら寂しいじゃねーか……」


諸葛亮「ありがとう。孟獲殿……少し救われた気がします」


姜維「ええ! いつまでも悲しんでなんかいられない! そういうことだよね馬岱さん!」


馬岱「だな! あの世で馬謖にいつまでも辛い思いをさせるわけにはいかない!」


孟獲「はっはっは! その意気だぜ!」

 孟獲は豪快に笑う。


諸葛亮「孟獲殿には次の戦いに参加して頂きたいのですがいかがですか?」


孟獲「その為にここに来たんだ。断る理由はねえ」


諸葛亮「ありがとうございます。陳倉は堅城です。油断は出来ません」


姜維「直ぐに出撃の準備をします」



 蜀軍は北伐を再度始める。魏軍の要所の一つ陳倉だ。元々、北伐の為に戦いの用意が出来ていた為に蜀軍はそのまま陳倉に向けて軍を向かわせた。






 陳倉を守るカク昭に蜀軍が迫ること報が届く。


魏軍兵士「カク昭様! 蜀の大軍が迫っています!」


カク昭「街亭の敗北からもう立て直したの? 随分、早いな……」


魏軍兵士「司馬懿様に救援を求めますか?」


カク昭「ははは! こんなことで司馬懿さんに助けを求めたら鄧艾や鍾会に笑われるよ」


魏軍兵士「ですが……」


カク昭「あのね。どうして陳倉に僕しかいないと思う? それはね陳倉は難攻不落の堅城だからなんだよ。陳倉は絶対に落ちない絶対にだ!」


 カク昭は豪語する。


カク昭「さぁ。戦いの準備を始めるよ! ありったけの矢と油を用意して!」


 カク昭は陳倉で蜀軍を止める意気込みを見せた。






諸葛亮「それでは作戦を伝えます」


 孔明の元に主となる武将が集まっていた。


諸葛亮「まず陳倉を守るのはカク昭です。中々の知恵を持つ者でカク昭が守る以上は陳倉を落とすことは不可能でしょう」


趙雲「孔明軍師。それでは……」


諸葛亮「まぁ聞いて下さい。二十日間、陳倉を包囲し徹底的に攻めます」


姜維「難攻不落の城を二十日間も……被害が大きくなりそうですね」


諸葛亮「いいえ。攻城兵器を主とした攻撃で実際の被害はそれほど大きくならないでしょう。今は兵の消耗を極力避け補充出来る兵器を消費させることにします」


馬岱「騎兵中心の趙雲殿と俺は活躍の場がないな……」


諸葛亮「いいえ。二十日間の間にやってもらわねばならないことがあります」


馬岱「一体何をすればいいんですか?」


趙雲「うむ。自分は……その攻城兵器を操れる自信がない……」


諸葛亮「ふふふ。趙雲殿にそんなことを頼んだりしませんよ安心して下さい」


姜維「では一体何を……」


諸葛亮「この戦いは犠牲を大きく出します。ただその犠牲は陳倉で暮らす民達です」


 「!!」

 皆が驚く。


孟獲「正気かよ! 孔明 あっしは民には手は出さねーぞ!」


魏延「私も無理です!」


 孟獲と魏延が反発する。


諸葛亮「直接手を下したりはしません。生活に不安を与えるだけです」


魏延「生活に不安?」


諸葛亮「そうです。陳倉は一見平地に見えますが広く見ると僅かですが傾斜のある地形です。下方に傾く場所に穴を掘ります。そうですね……二十丈も掘れば充分でしょう」


 「二十丈!?」


 そこにいた者達は声が揃った。一丈は約3メートルで二十丈は60メートルを掘ることでその深さに誰もが驚いた。


諸葛亮「兵の命が損なわれるよりは幾らかマシだと思いますよ」

 孔明は笑顔でさらっと言う。


諸葛亮「包囲する部隊は……」


馬岱「おっ俺がやります!」


趙雲「自分も自分も包囲させて欲しい!!」


 馬岱と趙雲が立候補する。


姜維「何言ってるんですか! さっき自分で活躍の場がないとか言ってたじゃないですか! 馬岱さんと趙雲さんは掘って下さい!」


馬岱「土掘りだろ!? それも二十日間って! 体がバッキバキになるって!」


趙雲「自分は土を掘ると!」


姜維「土を掘るとなんですか? 趙雲さん」


趙雲「あっ……爪を洗うのが大変で……」


姜維「はぁああ!? 爪を洗うのが大変? もっと大きな声で言っていただけますか!?」


趙雲「姜維! 自分を苛めないでくれ!」


魏延「私! 掘ります!」


諸葛亮「あら。意外な人物が。では魏延。お願いしますね」


魏延「私! 一人でも犠牲を出したくないんです! 頑張ります!」


孟獲「健気だねぇ。よっしゃ! あっしもいっちょ掘るか!」


諸葛亮「では孟獲殿も土掘りですね」


姜維「魏延さんと孟獲さんは偉いなぁあああ! それに比べて……」


 姜維は趙雲と馬岱の方を見る。馬岱と趙雲は目を逸らす。


諸葛亮「では趙雲殿と馬岱は陳倉攻めということで」


馬岱「はい! 全力で当たらせて頂きます!」


趙雲「自分もだ! 城攻めなら任せてくれ! 攻城兵器など自分にとっては玩具でしかない!」


姜維「まったく……調子がいいんだから……」


諸葛亮「では姜維も土掘りですね」


姜維「え!? 何でそうなるんですか!?」


諸葛亮「さっき土掘りが偉いとか何とか言ってたではありませんか」


姜維「いや! あのっそれは!」


馬岱「流石は姜維! かっこいいぜ! 前からやる時はやる男だと思ったてよ!」


趙雲「うむ。自分が認める男に成長したようだ。頼もしいな姜維は!」


 馬岱と趙雲なりの仕返しである。


姜維「くっ!」

 まさかの展開に姜維は悔やむ。


諸葛亮「では趙雲殿、馬岱。城攻めはお願いしますね。私は土掘りにまわりますので」


 「え!?」

 一同が驚く。


諸葛亮「当然でしょう。土掘りの経験なんて皆さんないでしょうに。私が指揮しなくてどうするんですか?」


 「ああ……」

 一同が納得する。

 

役割分担を終えそれぞれ持ち場に向かった。




 姜維と孔明は二人で馬を駆ける。


姜維「先生。随分と陳倉から離れましたが……」


諸葛亮「もう少しです。付いて来て下さい」


 孔明は先へ進む。そこには深い崖があった。


姜維「ここは……」


諸葛亮「崖をよく見て下さい。何層もの地層が見えますね」


姜維「はい……ですが穴掘りに一体何の関係があるのですか?」


諸葛亮「この崖の……あそこから水が染み出しているのが分かりますか?」


 孔明は指を指す。


諸葛亮「あれが帯水層です。あそこまで掘れば完全に陳倉の井戸の水が枯れるでしょう」


姜維「あんな深く……二十日間でやれますかね……」


諸葛亮「始めは大変でしょうね。後の方が簡単で楽です」


姜維「え? 逆じゃないんですか?」


諸葛亮「まぁやれば分かりますよ」






 土掘り部隊は蜀軍の半数が動員されその数は万に上った。孔明は工兵に指示を出した。穴を深く掘る場合、まずは周りを大きく掘り逆三角形の形にしなければ土を出すことが出来ない。孔明は出来るだけ労力を少なくする為に陳倉から離れた崖から掘り始める。それは掘った土を崖に落とすことで少しでも縦に土を運び出すことを避けたからだ。





 蜀軍は日夜、泥だらけになって土を掘る。


姜維「くそ! まただ大きな石がある……魏延さん! お願いします!」


魏延「はーい! これを割ればいいんですね!」


  ガッ!


 魏延は魏延専用に作られた巨大なつるはしで石を割る。


姜維「何度見ても凄いな……力だけなら張飛にも劣らないんじゃないかな」


魏延「ええ!? そんなことないですよ! 張飛さんならこんな石持ち上げちゃいますよ!」


姜維「持ち上げるか……そうかもね……うん、やるね張飛なら……」


 魏延の馬鹿力のおかげで掘削作業は順調だった。


孟獲「おーい! そろそろ交代だってよ!」


 汗で張り付いた土で真っ黒になった孟獲が姜維と魏延に声をかける。


姜維「もうそんな時間ですか。この作業は時間は経つのが早いなぁ」


魏延「ほんとですね。お腹も空くのも早いです」


 魏延と姜維は泥んこの顔で話す。




姜維達が土掘りを初めて十日が経過していた。



姜維「はぁ……先生が後の方が楽になるって言ってたけどいつになるんだろう」


孟獲「マジかよ。そんな気配微塵もねーぞ」


 夜食の握り飯を囲い姜維達は明日の為に休んでいた。


魏延「私、この作業嫌いじゃないな」


孟獲「魏延ちゃんは可愛いな」


姜維「ははっ……ほんとですね……」


 姜維は何故か賛同出来ない。孟獲は魏延を可愛がっているようで魏延もちゃん付けする孟獲に親近感を持つ。


諸葛亮「ここにいましたか!」


 孔明が慌てた様子で現れる。


姜維「先生、どうしたんですか? 何かあったんですか?」


諸葛亮「お休みのところ申し訳ないのですが魏延の力を借りたいのです!」


魏延「え!? 私の力をですか!?」


諸葛亮「大きな帯水層に辿り着いたようです! 岩盤を突き破れば陳倉攻略は目前です!」


孟獲「おい孔明。明日でいいじゃねーかよ。魏延ちゃんも疲れてるんだからよ」


諸葛亮「分かっています……ですが……」

 孔明の顔が曇る。


魏延「孔明軍師! 私行きます!」


諸葛亮「本当ですか! 魏延ありがとう!」


孟獲「孔明。せめて飯食ってからでいいだろう。お前も食ってねーんじゃねーの?」


諸葛亮「まぁ……まだですが……」


姜維「魏延さんが作ってくれたんです。先生も一緒に頂きましょう」


諸葛亮「そうですか……では一つ頂きます」


 孔明は魏延の握り飯を口にする。


諸葛亮「うっま! 何です! 握り飯一つがこんなにも美味しいなんて!」


魏延「ふふふふ。孔明軍師のお口にあってよかった」


諸葛亮「こんな美味しいものを私に内緒でずっと食べていたんですか!?」


姜維「ええ。そうですよ」


孟獲「孔明。お前、人生損してんな」


諸葛亮「あの……もう一ついいですか?」


魏延「はい。どうぞ!」


 魏延は孔明に握り飯を差し出し孔明はあっという間に食べる。


諸葛亮「はぁ……何だかもう明日でいいかと思えてきましたね」


孟獲「こいつ、ほんと勝手な奴だな」


姜維「僕は先生が『うま』って言ったことに驚きました」


魏延「孔明軍師。私、先に行って岩盤を突き破っちゃいますね」


諸葛亮「待って下さい! 私も行きます!」


 魏延と孔明が作業場に向かう。


孟獲「姜維。あっし等も行くか」


姜維「ええ」


 姜維と孟獲は魏延の後を追った。





魏延「孔明軍師。ここを割ればいいんですね」


 魏延が見つめる岩盤から水が吹き出す。その勢いから岩盤の先に大量の水源があることが分かる。


諸葛亮「魏延。気を付けて下さいね。一気に割ると大量の水で流されるかも知れません」


魏延「分かりました」


 魏延は巨大なつるはしを大きく振りかざす。


 バガッ!!


 岩盤は魏延の一撃で粉々になる。 


  ドドドドド!


魏延「きゃぁああああああ!!」


 大きな音を立て水が流れ込み魏延が流される。


 「うわぁあああああああ!!」

 姜維達は魏延が流されるのを目の当たりにし叫ぶ。


孟獲「魏延ちゃんが流されちまったぁあああ!」


諸葛亮「気を付けてって言ったでしょぉおおおお!」


 孔明と孟獲が叫ぶ。


姜維「魏延さんを助けなきゃ! 松明を!」


 姜維の指示で兵が松明で流れる水を照らす。


諸葛亮「休んでいる兵を叩き起こしなさい! 全軍で握り飯の捜索をします!」


孟獲「あいつ今、魏延ちゃんのこと握り飯って言いやがったぞ……」


姜維「はい……でも先生なんだか楽しそうだな」


 暗い夜中に握り飯の捜索が始まった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。