同盟と十万の矢 上
同盟と十万の矢 上
長坂の激戦を生き延び劉備軍は呉に向かう。船上では兵達が生き延びたことを喜びあい活気づいていた。関羽の率いる船団は十四艘で六艘は劉キからの支援物資によるものであった。生き延びた者達が船に乗れないという事態はなく劉備に付き従う者は千に満たなかった。
諸葛亮「劉備様。このまま呉の領地にて仮住まいし拠点を置きましょう」
劉備「呉の孫権殿に許諾を得ずにいいんでしょうか?」
諸葛亮「曹操に追われる身である劉備様を孫権殿が見捨てるとは思いません。もしお許し頂けなければ呉はそれまでの国……曹操に滅ぼされる運命を辿るだけでしょう」
孔明はハッキリとした口調で答える。それは同時に呉には劉備軍が必要だと言わんばかりであった。
関羽「孔明。建業に向かう船の準備が出来た……一応、希望通りの子船だが……」
関羽は呉に使者として向かう為の船を用意していた。
諸葛亮「関羽殿。ありがとうございます」
関羽「本当に護衛を付けなくていいのか?」
諸葛亮「はい。物々しい護衛は相手を警戒させます」
劉備「孫権殿の元へ向かうのですね。私も一緒に行った方がいいかと思うのですが……」
諸葛亮「いいえ。劉備様も一緒に行けば曹操に怯える呉の者が、いつ寝首を掻きにくるか分かりません……劉表殿の配下の様に……」
劉備「そうでしたね……でも、やはり心配です……」
諸葛亮「大丈夫です。キョウも連れて行きますので」
劉備「キョウくんだけですか……余計に心配ですね……」
諸葛亮「ふふふ。先の戦いで男らしく戦っていたではありませんか。逃げるとしても少数の方が都合が良いことですし」
劉備「十分に気を付けて下さいね……」
諸葛亮「はい」
劉備としては孔明と離れるのは初めてであり一番の頼りにしていることから身を案じた。孔明もまたそんな劉備の心中を察し明るく返事をする。
船内は何処も負傷した者達の手当が行われいた。
周倉「よし。これで終わり……軽い怪我だけでよく済んだな」
キョウ「周倉くん。ありがとう……ほとんどが打ち身だったのは不幸中の幸いかも」
キョウは周倉から手当を受けていた。
周倉「大変だったんだな……」
キョウ「うん。もう必死すぎて自分でもよく分からない」
周倉「本当に生きてて良かったよ。これでまた一緒に訓練できるな」
キョウ「周倉くん。勉強もね」
周倉「嫌なこと思い出させるなよキョウ」
キョウ「ふふふ」
趙雲「おっと。ここにいたか……その様子だと手当は終わったようだな」
趙雲はキョウの身を案じ探していた。
キョウ「趙雲さん。長坂では何度も助けて頂いてありがとうございました」
趙雲「なあに。お安い御用さ……今度はキョウが自分のことを助けてくれよ」
キョウ「趙雲さんを窮地に追い込むって誰ですか……張飛相手なら無理ですよ?」
張飛「あー。兄ちゃん! 張飛の悪口言ってる!」
張飛が現れる。
キョウ「悪口なんて言ってないよ! 褒め言葉と取ってもらえると嬉しいんだけど」
張飛「そっか。そういう風にも捉えられるのか……」
キョウ「どうかしたのかい? この身体じゃ一緒には遊べないよ」
張飛「ううん。遊びに来たんじゃないの。分かち合いに来たの」
キョウ「殺しに来たのかよ……」
キョウの顔は一気に青ざめる。
趙雲「分かち合い? 何だそれは」
趙雲が質問する。
張飛「あのね。生きることを分かち合うのに抱きしめ合うの」
趙雲「ほう」
キョウ「張飛の場合は殺人技の一つです」
張飛「何でそんなこと言うの! 劉姉と孔明とだって分かち合ってたじゃんか!」
趙雲「劉備様と……だと……」
趙雲が呟く。
キョウ「先生も劉備さんも柔らかかったな……」
キョウは恍惚した表情で思い出す。
張飛「じゃあ張飛は?」
キョウ「硬かった」
張飛「あっそ……じゃあもう一回分かち合おうか兄ちゃん……今度は本気で行くからさぁ……」
キョウ「じょっ冗談だよ!」
キョウは猛烈に焦る。
趙雲「自分はちょっと用事を思い出した失礼する……」
キョウ「あっはい……」
周倉「キョウ。おいらも他の兵達の手当があるからまた後でな」
趙雲と周倉が去る。
キョウ「みんな忙しいな。さてと……僕も先生の元に……」
キョウはその場を離れようとした。
キョウ「ぐっ!」
張飛の手がキョウの胴体に回されている。
張飛「ねぇ兄ちゃん。張飛は柔らかいよね」
張飛は少しずつ力を込める。
キョウ「やっ柔らかいよ……張飛……だから……早く手を……」
ギリギリと締め付ける張飛の腕が腹に食い込みキョウは腹筋に力を入れながら、か細い声で張飛に言葉を返す。
張飛「劉姉とどっちが柔らかい?」
キョウ「張……飛……」
キョウは苦しみを耐え何とか言葉に出せた。
張飛「ふふーん。じゃいいよ」
張飛は力を緩める。
キョウ「はぁはぁ……張飛。一つお願いがあるんだけど……」
張飛「なあに?」
キョウ「張飛はこれから分かち合うのは僕以外は禁止だからね」
キョウの言葉は他に犠牲を出さない為であった。犠牲者は僕だけでいい……美しい自己犠牲である。
張飛「うん!」
張飛は嬉しそうに返事をする。張飛はまったく違う意味で捉えていた。
愛の形は多くあれど束縛を愛と感じる例もある……一例ではあるが。
一晩を船上で過ごした劉備軍はゆっくりと川下に舵を取りながら呉に向かう。誰も目を覚ますことのない深い眠りに静かな夜となった。
空が白く染まり朝日が昇ろうとする前、孔明は呉へ出発しようとしていた。
関羽「ここから河の流れに沿って対岸に行けば呉の領地になります」
諸葛亮「関羽殿。ありがとうございます」
関羽と孔明は呉へ出発する準備を終えていた。
キョウ「先生! もう行きますか?」
諸葛亮「ええ。日が暮れる前には呉に到着したいので」
関羽「行くなら今だ。張が起きる前に」
諸葛亮「急いで行きましょう!」
キョウ「はっはい……」
キョウと孔明は呉へ出発する。張飛が起きては色々と面倒だと孔明は感じた。
劉備軍の船団から離れた子船に乗ったキョウ達は岸に向けて進む。
趙雲「……」
キョウ達を何も言わず体育座りをして見送る趙雲。
周倉「趙雲さん? こんなところで何をしてるんですか? 昨日もここにいましたよね? まさか一晩中いたんですか?」
周倉は生気のない趙雲に声をかけた。
趙雲「劉備様に分かち合いをお願いした……」
周倉「分かち合い? ああ……昨日、言ってたやつですね? してくれなかったんですか?」
趙雲「もちろんしてくれたさ……」
周倉「じゃあどうしてそんなに落ち込んでるんですか?」
趙雲「自分……どうして鎧を着たままお願いしちゃったんだろ……劉備様の柔らかさが全然感じられなかった……劉備様と分かち合う機会なんて……もう……もうないかも知れないのに……!!」
切実な男の下心程、潔いものはない……。
周倉「……」
周倉はどう返事していいか分からなかった。だがこのままでは可哀そうで何とかしてあげたい気持ちが湧く。
周倉「趙雲さん。じゃあおいらと分かち合いましょう」
周倉は後ろから趙雲を抱きしめる。
趙雲「周倉ありがとう……周倉は暖かいな……」
冷え切った趙雲の身体に周倉の体温が伝わる……周倉の優しさが心に沁みる趙雲であった。
荊州から下流に位置する呉は流れに乗って進み一段と早いものであった。それが功を奏してか正午には
建業の港に到着し二人は呉の都『建業』へ向かったが建業に到着する頃には陽が暮れかかっていた。
キョウ「ここが呉……初めて来るけど大きくて立派な街だなぁ」
キョウと孔明は城内に入る。キョウは建業の城内の活気に驚く。商人達が走りまわり、物流拠点となる建業は人々の歩く速度さえ早い。
諸葛亮「呉は南の覇者である孫権殿が治める土地です。港での活発な交易に伴い、強力な水軍を持ち大河を挟み曹操軍も安易に攻め込むことの出来ない土地です」
キョウ「なるほど。勉強になります……やっぱり皆で来られればよかったのにな……」
諸葛亮「そういう訳にはいかないのです。呉にとって我々は招かれざる客なのですから……」
キョウ「呉もやはり荊州のように曹操軍に降るのでしょうか」
諸葛亮「そうさせない為に、私がここにいるのです。ここは武の戦ではなく知と話術こそ必要とされるのですから」
キョウ「知の戦いですか……僕には諦観していることが出来ませんが勉強させて頂きます」
諸葛亮「ふふふ。まぁそう謙遜しなくてもよいですよ。先の戦いを生き延びたこと、誰もが出来る事ではありません。次も期待していますよ」
キョウ「ありがとうございます! ……ところで僕が同行しているのは先生の護衛ですよね」
諸葛亮「それもありますがもう一つ。孫権殿を見てもらう為です。孫権殿は曹操軍に対抗できる存在です」
キョウ「孫権殿ですか……さぞ立派な方なんだろうな……」
諸葛亮「本日はもう遅いので明日、訪問しましょう」
キョウ「分かりました」
諸葛亮「私は孫権殿に明日、面会の旨を伝えてきますので宿を取っておいて下さい」
キョウ「先生一人で行かれるのですか? 護衛に同行したのにそれでは……」
諸葛亮「大丈夫ですよ。呉は治安の良い所です。暴漢に襲われることなどありませんから」
キョウ「ならいいのですが……」
諸葛亮「お願いしますね」
孔明は何故か早足で行く……まるで一人になりたかったように。
キョウ「さて。宿を探すと言っても何処にあるんだろう。聞くのが早いか」
キョウは呉の民に宿の場所を尋ね宿に向かう。孔明と別れた場所からさほど離れていない場所に宿を見つけることが出来た。キョウは宿に入ると宿主が迎えてくれた。
宿主「いらっしゃい」
キョウ「これから二人泊まりたいのですが部屋は空いていますか?」
宿主「二人部屋はもう空いてないんだ。もう小部屋が一つしか空いてなくてね」
キョウ「そうか……じゃあ他をあたるか……」
宿主「今日はもう何処も一杯だよ。この時間から空いてる宿を取るのは難しいんじゃないかな」
キョウ「なら先生だけでも泊まってもらおう。僕は野宿でいいし」
宿主「野宿? 憲兵に捕まるから止めときなさい。狭いかも知れないが泊まっていった方がいい。布団なら用意するから」
キョウ「そうですか……なら取り合えずお願いします」
宿主「まいど。ところで兄さんは沐浴はするかね?」
キョウ「したいですね」
宿主「なら部屋に沐浴用の木の樽があるからそれも用意しておくよ」
キョウ「ありがとうございます」
キョウは何とか一室取れたことに胸を撫で下ろした。キョウは孔明と別れた場所に戻り孔明の帰りを待つ。
諸葛亮「キョウ。宿は取れましたか?」
キョウ「はい。一室だけ何とか……」
諸葛亮「一室だけ……ですか……」
孔明が唾を飲む。
キョウ「あっ……僕、城外で野宿しても構わないので……」
諸葛亮「泊まりなさい。師が弟子を無下にすることなど出来ません」
キョウ「よろしいのですか」
諸葛亮「当然です。長坂での疲れも残っているでしょう。ゆっくり休みましょう」
キョウ「はい」
諸葛量「そういえば田舎で暮らしていたとのことですが。おそらくキョウは世間との感覚と言いますか、風習に疎いようなので一応今後の為にも教えておきますね」
キョウ「あっはい。何をですか?」
諸葛亮「婚姻していない男女が一夜を過ごすことは世間体的によくありません」
キョウ「……」
キョウはやっぱり野宿しようと思った。
諸葛亮「ですがキョウは私の護衛であり弟子という明確な関係があります。その為、今回のことは気にしないでください」
孔明はキョウに今後、悪い虫が付かないようにする為、そして自分が決して誰でも
共に過ごすような軽い女ではないことを教えたかった。
キョウ「ありがとうございます。何となくですが、そう思っていました。自分が世間とのズレていないことに少しホっとします」
キョウと孔明は宿に向かい部屋を案内された。そこは布団が二人分用意され沐浴用の樽と湯。そして汗を拭きとる為の布と体を洗う為の米のとぎ汁が用意されていた。
当時の風呂事情は主に湯を沸かし湯に浸かることよりも汗を拭きとることの方が一般的であった。
キョウ「先生。僕は部屋の外におりますので先に汗を流してください」
諸葛亮「ありがとう。そうさせていただきますね」
キョウは部屋を出る。何者かが部屋に入らないように扉に寄りかかる。
諸葛亮「よし! この展開は予想していましたよ!」
孔明は一人になった瞬間に拳を握る。
諸葛亮「ふふふ。先ほど買い物に行って大正解でした! 流石にキョウを連れて買い行くわけにはいきませんからね」
孔明は先ほど購入した香草と新しい下着を取り出す。孔明は服を脱ぎ布を湯に浸し身体を洗う。
諸葛亮「ふー。さっぱりとしますね。長坂での戦いで汗でベタつくことは中々耐え難いものでした……」
孔明は沐浴に一時の安らぎを満喫していた。そして汗を流した肌に香草を塗り孔明の肌を香草独特の爽やかな匂いに包まれ部屋にもその匂いは充満し沐浴を楽しんだ。
部屋の外で見張りをするキョウの元に宿主が訪れる。
宿主「おっいたいた」
キョウ「あっどうも」
宿主「お腹が減ってるんじゃないかと思ってね。軽食だが持ってきた」
キョウ「ありがとうございます! 食事のことを忘れていました!」
宿主「はははは! それは良かった。じゃあこれ渡すね」
キョウ「嬉しいな! おいしそうです!」
渡された軽食にキョウは喜びの声を上げる。
宿主「それにしてもお連れさんが女性とは。空いていればもう少しいい部屋を用意したんだが」
キョウ「空いていただけでも助かりました」
宿主「それにしても綺麗な方だね。そうだ! これをあげよう。食べて頑張ってくれよ! ははははは!」
キョウ「うん? ありがとうございます」
宿主はキョウに何かを渡し笑いながら去っていった。
諸葛亮「キョウ。お待たせしました」
孔明が戸を開け現れる。
キョウ「あっ先生。軽食を用意して頂きました」
諸葛亮「そうですか。あとで頂ましょう。キョウも汗を流しなさい」
キョウ「はい。そうさせて頂きます。うわっ……いい香りがします」
キョウは部屋に入る。香草の匂いに包まれた部屋にキョウは驚いた。
諸葛亮「ええ、そうでしょう。後でキョウも使いなさい」
キョウ「はい。そうさせて頂きます」
キョウ「……」
諸葛亮「……」
キョウは何故、孔明が部屋から出ていかないのか気になった。
キョウ「あの先生……」
諸葛亮「なにか?」
キョウ「これから僕も沐浴を……」
諸葛亮「ええ。そうですね」
キョウ「何だか恥ずかしいのですが……」
諸葛亮「ああ! すみません! 私としたことが!」
孔明が部屋を出てキョウ沐浴する。米のとぎ汁で汗を流す。布で身体を拭いた時、キョウは気づく。布が赤黒い……返り血が残っていた。キョウは先日まで命を落としても普通ではない状況に置かれていたことに信じられない思いであった。
湯を受ける樽に布を付けてしまったことで樽の湯は濁る。キョウはさっと沐浴を終わらせ部屋の外の孔明に声を掛ける。孔明とキョウは軽食を頂く為ことにした。宿主が用意したのは麦飯と豆の煮込みである。
キョウ「先生……この味。とても美味しいですね!」
キョウは初めての味に感動した。
諸葛亮「ええ本当に。よい宿に泊まれましたね。呉だからこその味と言っても過言ではありません。貿易により様々な調味料が使われているようです」
キョウ「それと、もう一品頂きました。先生も一緒に頂きましょう」
諸葛亮「あら。それはありがた……」
キョウに差し出されたものを見て孔明の時が止まる。
キョウ「先生? どうかしましたか?」
諸葛亮「キョウはそれが……なっ何か知っていますか?」
キョウ「いいえ。先生はご存知ですか?」
諸葛亮「キョウ……それはまた今度にしましょう。日持ちするものですし」
キョウ「分かりました。で? これは何なのですか?」
諸葛亮「蛇を剥ぎぶつ切りにして乾燥させたものです」
キョウ「蛇だったんですか……全然分からなかった……こんな小さくなるんだ……」
諸葛亮「……」
孔明の顔は険しいものであった。
当時から蛇は精力剤として親しまれていたがこの蛇の干物は普通の蛇ではない。強力な毒を持ち噛まれると助かることはない毒蛇だ。だがこの蛇を見て逃げ出す者はいない。それは強力な精力剤として大変高価なもので人気が高く、高値で売れるからだ。
諸葛亮「キョウ。それは若いあなたには毒です。誰かにあげてしまいなさい」
キョウ「え? 毒なんですか!?」
諸葛亮「若い者にはと言っておきます」
キョウ「そうだったんだ……知らなかった。どうしてそんなものを僕に……」
諸葛亮「からかわれたのでしょう。気にすることはありません」
孔明はキョウに本当の意味を隠す。
孔明「もう寝ましょう。明日は大事な日です」
キョウ「分かりました」
キョウと孔明の間に一畳程の仕切りが置かれ寝る姿は互いに見ることが出来なくなった。キョウは足を延ばして寝れることに幸せを感じ目を閉じる。疲れと緊張の戦いはキョウを深いに眠り落とした。
諸葛亮「……」
孔明もまた直ぐに寝れると思っていたが……中々寝付けない。目を閉じていれないずれ……。
諸葛亮「眠れない!」
孔明は起きる……宿主からの送りものでキョウを異性として強烈に意識してしまった。理性はある……分かっている。あくまでもキョウは弟子であり『そんな関係ではない』仕切りの向こうにキョウがいる……もしキョウが蛇の乾物を食べていればどうなったのだろうか……もしかしたらキョウの方から……そんなことを考えていた。
キョウの寝息が聞こえる疲れていたのだろう当然だ。孔明は曹操軍の戦いで
必死に自分を守ろうとするキョウの背中を見ていた。少し頼りない。それが孔明の正直な気持ちであるがそれ以上に愛おしいと気持ちの方が大きかったのは事実だ。
孔明は布団から抜け少しだけ仕切りのキョウを覗く。
諸葛亮「よく寝ていますね……師である私を差し置いて。これでは護衛は務まりまりませんね」
孔明はキョウに近づきキョウの横に横たわる身体に触れることはない。寝る邪魔をしたくはないのだ。
諸葛亮「もっと強くなって私を守ってくださいね……」
孔明はキョウの耳にささやく。そう言って孔明は自分の布団に戻る。孔明は服を脱ぐ。孔明は着物の締め付けに開放されたことによって睡魔に襲われ深い眠りに落ちた。
新しい下着を身に着け眠りにつく孔明だが……『痛恨の失敗』にこの時はまだ気づいていなかった。




