第66話 ──学園へ帰還──
久々の投稿です!新年度は何かと忙しいですね^^;
第66話 ──学園へ帰還──
朝の空気は少し冷たく、
逃亡生活の緊張を洗い流すように澄んでいた。
悠斗と玲奈は、
久しぶりに学園の校門をくぐる。
玲奈
「……戻ってきたね、学園。」
悠斗
「ああ。
なんか……懐かしいような、気まずいような。」
二人が長期欠席していたことは、
学園中の噂になっていた。
だが――
深層事件のことを知る者は誰もいない。
「エリートクラスの二人、ずっと休んでたよね」
「なんかあったのかな?」
「付き合ってたとか?」
そんな“平和な噂”だけが飛び交っていた。
玲奈
「……変な噂されてるね。」
悠斗
「まぁ……仕方ないだろ。」
玲奈
「……別に、嫌じゃないけど。」
悠斗
「え?」
玲奈
「なんでもない!」
玲奈は顔を赤くしてそっぽを向いた。
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■ 紗月、別クラスから合流
校舎の角から、
元気な声が響く。
紗月
「おーい! 二人ともー!」
研究科の紗月が、
大きく手を振りながら駆け寄ってきた。
紗月
「久しぶり!
やっと戻ってこれたね!」
玲奈
「紗月……! 元気そうでよかった。」
悠斗
「お前、研究科は大丈夫だったのか?」
紗月
「うん!
“家庭の事情で休んでました”って言ったら
先生も納得してくれたし。」
もちろん、
深層の“し”の字も出てこない。
紗月
「でもさ……二人とも、なんか距離近くない?」
玲奈
「ち、ちがっ……!」
悠斗
「紗月、声でけぇ!」
紗月
「ふふん、照れてる照れてる。」
玲奈
「照れてない!」
紗月
「照れてる!」
悠斗
「頼むから朝から騒ぐな……!」
そんなやり取りが、
逃亡生活では絶対にできなかった“日常”だった。
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■ オルタ、学園デビュー
そのとき――
白い髪がひょこっと校舎の影から覗いた。
オルタ
「……あ、見つけた。」
紗月
「オルタちゃん!?」
玲奈
「なんでここに……?」
オルタ
「今日から私もこの学園に通うよ。
“留学生”って扱いらしい。」
悠斗
「はぁ!? なんでだよ!」
オルタ
「だって……悠斗のそばにいたいし?」
玲奈
「ちょ、ちょっとオルタ!?」
紗月
「それはズルいでしょ!」
オルタは二人を見て、
くすっと笑った。
オルタ
「ふふ……二人とも、悠斗のこと好きすぎ。」
玲奈&紗月
「言わなくていいからぁぁぁ!!」
周囲の生徒は
「仲良しだなぁ……」
程度の反応。
深層のことなど誰も知らない。
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■ 御門家の護衛、学園に現る
そのとき、
黒髪の女性が静かに歩いてきた。
御門家直属護衛・御門 静音。
静音
「悠斗様。
本日より、学園内での護衛を担当いたします。」
悠斗
「護衛!? いやいや、必要ないだろ!」
静音
「御門宗一郎様のご命令です。
拒否権はありません。」
周囲の生徒たちはざわつく。
「え、護衛? なにあれ……」
「篠原って……実はすごい家の人?」
「御門家って……超名門じゃん……」
だが誰も、
本当の理由を知らない。
ただの“名家の事情”として処理されていく。
紗月
「……なんか、悠斗だけ大変だね。」
玲奈
「まぁ……仕方ないよね。」
オルタ
「ふふ……悠斗、人気者だね。」
悠斗
「やめろ……本気で恥ずかしい……」
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■ 日常の再開、そして新たな火種
玲奈と悠斗はエリートクラスへ。
紗月は研究科へ。
オルタは悠斗の後ろの席を当然のように確保。
オルタ
「ここなら悠斗の背中がよく見えるね。」
玲奈
「なんでそんなに近いの……?」
紗月(別クラスからLINE)
『オルタちゃんズルい!!』
悠斗
「頼むから普通にしてくれ……!」
だが――
この“普通じゃない日常”こそ、
第三章の始まりだった。
そしてその日の放課後、
学園の掲示板に貼り出された一枚の紙が
物語をさらに動かす。
『魔法学園連盟交流戦 開催決定』
玲奈
「交流戦……?」
紗月(合流)
「他校の魔法学園と競う大会だよ。
今年は……この学園が主催。」
オルタ
「ふふ……面白くなってきたね。」
悠斗
「……また面倒なことに巻き込まれそうだな……」
その予感は、
間違っていなかった。
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