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第二十一話


 Dランクへの昇格条件をほぼ満たしたということで、一旦はケインたちと別れて依頼を受ける。

 そして俺はエルサの指示で幾度となく依頼を達成し、ついに中級冒険者であるDランクに到達した。


「おめでとうございます。皆さんはこれからDランク冒険者です。これからも頑張ってくださいね!」


「はい、ありがとうございます」


 ベルから更新された冒険者カードを手渡され、ケインが破顔し喜ぶ。


「ケイン、喜ぶのはいいけど調子に乗らないでね」


「わかってるよ、レイナ」


 ケインたちは本当に良い冒険者パーティになってきた。

 しかし、これからはより多くの実戦を経験して貰わなくてはならない。

 Cランクを超える依頼になると、人型の魔物も増えてくる。

 人型の魔物には動物型の魔物と比べて遥かに高い知能を有し、魔法を扱う者も多い。

 これまでと同じ対応をしていれば簡単に足をすくわれかねない。


「ならさっそくだが依頼を受けようか」


 初めての人型魔物との戦闘には持ってこいの相手を討伐する依頼をケインに手渡す。


──────────────

ゴブリン討伐

ランクD

家畜が襲われる被害が出ているので、至急ゴブリンの討伐をして欲しい。


ゴブリンの群れが大きくなると村や町の人を襲うので、拠点を潰すことを達成条件とする。


※ゴブリンの拠点はギルドで調査済み。

──────────────


「レックスさん、これって……」


「ああ、ゴブリンの討伐依頼だ」


「でもゴブリンって……」


「なんだ、ゴブリンは嫌か?」


 ゴブリンは数は多いが一匹、一匹は弱い。

 冒険者として魔物の領域に足を踏み入れているなら、一度は倒したことがあるのだろう。

 しかしだからといって、ゴブリンの拠点を潰すとなると話が変わってくる。


「嫌ではないですが、本当にDランクの依頼なのですか? もっと強い相手が……」


「ケインはゴブリンが魔法を使ったのを見たことがあるか?」


「ないです。というより使えないのでは?」


「普通のゴブリンはな。拠点の外を見回るのは雑兵のゴブリンだ。だが拠点を作るゴブリンの中には上位種もいる」


 武器を人のように扱い、魔法を放てるホブゴブリンだけなら話は早いが、拠点となるとさらに上がいる。

 ゴブリンロードまでであれば良いが、キング、エンペラー種まで到達していればもっと上のランクの冒険者でなければ対処出来ないだろう。


「……知らなかったです」


「まぁ、普通に生活している分には上位種なんて見かけないからな。そのために騎士団、そして冒険者が倒してるんだ」


「だから今回は私たちが倒す番なのですね?」


「ああそうだよ、レイナ」


「でもレックスさんがそこまで言う相手を、本当に私たちで倒せるのでしょうか?」


「心配ない、ギルドがDランクに設定しているということはまだ大きな拠点ではないだろうし、ゴブリンロードまでしかいないはずだ。それに誰が君たちを鍛えていると思っているんだ?」


「そうだぞ、レイナ。俺たちは剣鬼の弟子だぞ!」


「調子に乗るなよ、ケイン」


 調子に乗り油断されても困るので、背中を叩いて注意する。


「……すみません」


「まぁだが、せっかくDランクに昇格したんだ。そろそろ装備を一新してもいいんじゃないのか?」


 ケインたちの身につけている装備は既にボロボロだ。

 魔物との戦闘傷もあれば訓練で付いたものもある。

 これから強い相手と戦うにあたって、装備の不備は命取りだ。


「それもそうですね……ならみんなで買いに行きましょうか」


「ああ、俺はいいよ。君たちだけで行ってきてくれ」


「……そういえばレックスさんはずっとその装備ですよね? もっとこう、強い人がきているような凄い装備を身につけないんですか?」


「ん? この装備のことを言ってるのか? これは見た目は普通だがな、かなり良い代物なんだぞ。騎士団にいた時にドワーフの連れがいてな。そいつに作って貰ったんだ」


「へぇー、でも見た目は完全に初心者冒険者ですけどね」


「まぁ動きやすさを重視してるからな。余計なものはつけないとこうなる。だがお前たちは魔物の攻撃を食らう可能性が高いんだから、もっと守れる装備にするんだぞ?」


「はい!」


 ケインたちはギルドを後にして装備を整えに行く。

 そして俺はしばらくの間どこかで休憩しようと街を散策していると、後ろから声を掛けられる。


「「み、見つけた!!」」


 懐かしい響きにまさかと思いながら振り向くと、そこにはいがみ合う見知った男女の二人がいた。


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