終りの始まり 結
「おねえちゃんと2人でおじぞーさまくえすとをしないとって!」
ある日、マルシカクちゃんの特技から伝わったらしい。
「わかったけどマルシカクちゃんと2人で?」
「うん」
お地蔵様クエストは前にやったあらし峠のクエストだろう。
「あの時はまだマルシカクちゃんと2人だったねぇ」
「うん、こわかったけどおよめさんとマルシカクでがんばるってきめたんだよね♪」
野宿どうしようとか勇者様って…とか知らないことだらけであわあわしてたよね、まだ恐怖もかなり大きかったし。
「マルシカクちゃんが居たから頑張れたんだよね♪」
「ううん、おねえちゃんがいたからだよ」
「「えへへ♪」」
あぁ、幸せだなぁ・・。
・・・おっと!
「そうだ、みのりさん」
「ひゃ、ひゃい!」
少しの間、2人だけの世界に入ってたけど、みのりさんも中に来てたんだね。
みのりさんはケーレさんの所に行っているだろう、そんなにかからないだろうけど7日しても帰ってこなかったらカナカナの町の家に居てもらうようにしておいた。
・・・。
キュウカ村、私が初めて全裸マントで放り出された村だ。全体を通しても一番変化がなかった場所だったなぁ、ここでマルシカクちゃんと出会って告白されて一緒に旅をするようになったんだよね。
マルシカクちゃんの両親にちょっと前に報告ついでに会いに来たはずだけど今日はものすごく懐かしく感じるのは何でだろうか、まるで最期になるような? そんな訳ないのにね、あらし峠に行かないと。
「さぁ、マルシカクちゃんどっちに行くの?」
「あっち♪」
「正解♪えらいねぇ♪」
「やったー♪」
外に出てすぐにイチャつくのは必要な時間だよね!
少し歩いていて最初に出会ったモンスターは〝釜イタチ〟だった。レアなのに空気読んでる。
「〝シロキツネ〟の後だったね」
「らんだむおにいちゃんとマァマおねえちゃんがやられちゃったてき」
色々あったのに記憶が鮮明だよ、たまには2人で軌跡を辿るのもいいかもしれないね♪
木で出来たアーチが見えてきたのでもうあらし峠だ
「マルシカクちゃん」
「うん」
何にも言ってないのに休憩にしようとしたことが伝わるのでなんか嬉しい。
「ここでお話聞いたね」
「おねえちゃんが光の中にきえちゃったらおいかけるよ♪」
「ダメだよ、色んな人が悲しんじゃう」
「おねえちゃんがいないとマルシカクはもうわらえないとおもうの、だからおいかける♪」
「うん…そうだね、私もマルシカクちゃんがいないと思ったらもう泣くことしか出来ないから来てくれないと困るかな」
「うん」「うん」
「「えへへ♪」」
元気しか沸いてこない! 気力が無くなる気がしない! 看板から急な坂道を上がっていく!
「どう?」
水魔法を使っているマルシカクちゃんに前触れ無くきいた
「えむぴーなくなってきちゃったよ!」
あは♪マルシカクちゃんすごい! かわいい♪
「この辺りで寝よっか?」
「うん♪ トイレしないとだね」
「そうだね♪ もう2人で寝れるよね」
まだまだ日は高い、同じように来ても全然違う成長の証♪
・・・。
目の前には石像がある
「これなぁに?」
「お地蔵様だよ」
「おじぞうさまって?」
「私たちを見守ってくれるありがたい存在だね。
お供え物をして願いをする人もいるね」
「「あはは♪」」
私が5Gをおけばマルシカクちゃんが2Gをおく。3Gおけば4Gをおく、最後は2人でそれぞれ1Gと6Gを並べながら置いた。
『『そなたらの望む場所へと誘おう』』
会話ウィンドウが2人に見えるように現れると背後にそこだけ隔離されているような真っ白な光の空間が現れる
「マルシカクちゃん♪」
「ユウナおねえちゃん♪」
何も言うことなく互いを見る前から私は両手を伸ばしマルシカクちゃんは抱っこされる態勢に入ってる
そして抱き上げて頬を擦り合わせて微笑み合うと光の中へと歩き出したのだった。
~~~~~
意識は無いと理解している意識がある
触れていた温もりは感じない
ちょっとの期待はあったけどダメだったようだ、当然だね。
なんか声が聞こえてきた
『ど、どうか!娘を返して下さい!! 私が代わりにはなりませんでしょうか!!』
セントセイバーさんだ、マルシカクちゃんに初対面から全てを見られた時だったね
『・・・失礼します』
山崩れさんだ、マルシカクちゃんが帰ってきたと勘違いした時だったかな?
『こんにちは~
こちらにお住みになるのですか~?』
ほんわかしてるなぁ♪ まさか良い家の人だとは思わなかったけどね、キョーさん落ち着く楽しい人だね。
『は、うぃ!い、痛いです…舌を噛んでしまいました…』
ふふ♪いつのだか分からないよ、今までのが初対面のだから初めて会った時かな? しっかりみのりさん・・罪状有罪さんか?
『逃げても死ぬ、戻ってもまたココに来ることになるからね。 なら、ここで処分される』
あー、まだ暗殺者だったクール千・・1000ちゃんか。親にはゼロじゃなくてマルで呼ばれてたけどあれは愛称なんだよね、面白いよね。
『貴様には世界の半分をくれてやろう!!』
かわいい寂しんぼちゃん、本当にかわいい・・・コホン、魔王様慕われていてよかったね♪
『ハイ、ハイ、御用デスカイ?デスカイ?』
うげ…、筋肉が蘇る…。操られてだけで普通の人だったんだけどね… 名前は…忘れちゃった!
・
・・
・・・終わり? いっぱいいるのに最後にあれなの!?
~~~~~
「きれぇなおねえちゃん♪」
まだあった! この声は聞くだけで愛おしさが込み上げてくるよ! 誰よりも長くいた愛しい存在
「あぁマルシカクちゃんも何か体験してるのかなぁ? それとももう……、多分そうだ…。涙が…」
ずっと居れると思ってたのに、ずっといれると思ってたのに。
「およめさんになってください♪」
「はい♪喜んで・・・ん?」
「おはよう♪ (ちゅ♪)」
「ん♡ おはよ?
!?、服は!?」
「なんか、『そうびはずしのサービス』、だって」
「いらないサービス!? ここどこ?」
「キュウカ村のおねえちゃんの家だよ」
「・・・戻ってこれたんだ、みんないるんだ、マルシカクちゃんがいるんだね?」
「うん♪ もう1回ね♪」
キスをもう一度してくれて実感する。ただ戻っただけで何も変わったものはなかった。
うん、マルシカクちゃんも何か色々と体験したんだね、どうせ「ひみつ♪」だろうけどきいてみようかな。
・・・。
「ユウナ様とマルシカク様!?大丈夫でしたか!?
りょきゃったですぅ…ほ、ほん…(大泣き)」
カナカナの町へ行ったら既にみのりさんは来ていたようで、暫くしたら買い物から帰ってきて私たちを見るなり抱き付いて泣き出してしまった。
「ユウナ! マルシカク!お主ら無事じゃったか!!」
・・と混乱していると魔王様が大慌てで飛び込んできた
「『おじぞー様』に行って帰ってこないと聞いて調べても反応せんで焦ったぞ…」
7日以上経っているのは確実だけどかなり経ってるの?
みのりさんを宥めながら詳しいことを聞いてみたら、あれから1ヶ月・30日経っていたみたいで千ちゃんもあちこち捜しているみたい。
「今は・・妾の城近くじゃ!? 伝えてくるぞ!」
ごめんね? もうこんなことは無いから許して!
でもよかった、私の望む場所はここだもん!
「ありがとうございます」
「おねえちゃん?」
どこにとも分からない感謝を述べる私に可愛くキョトンとしたマルシカクちゃん
「ううん、お礼を言わないとバチがあたるから」
「うん♪ありがとうございます」
「マルシカクちゃん、永遠によろしくお願いします」
「ユウナおねえちゃんにえいえんしゅうしょくする」
「永久就職だね、受け入れるよ」
コテンとマルシカクちゃんが私に寄り掛かるとみのりさんが立ち上がり離れた
「スミマセン…あの…わたくしお邪魔ですよね…」
「ううん、気にしないならいていいよ」
「うん!」
躊躇ったけど皆が来るまで座り見てたね。
その後、事情説明が大変だったけど気分はスッキリしていたのだった。
こんな日常が続いていけばいいね♪
『魂の永久定着を完了致しました』




