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〜イサム三点倒立編〜
体育館
「今日は三点倒立をやるぞ」
お昼前の体育の授業、体育教師のきんに先生が指導を行う。
「じゃあ、まず手本を見せよう」
きんに先生はマットの上に正座した。
土下座をするようなスタイルから、手の向きを変え、おでこをマットにつけ、足を宙に向けて伸ばした。
綺麗な綺麗な三点倒立の出来上がりだ。クラス中が盛り上がる。
「三点倒立はな、安定しているんだぞ。ちょっと押されたぐらいじゃ動じんぞ」
きんに先生が言うので、クラスの不良がきんに先生を少し押すが、動じない。
「おい、イサムも先生になんかやってみろよ」
シャニカマが楽しそうに言うので、イサムもきんに先生にちょっかいを出す事にした。
イサムはマットの角二箇所を持ち、テーブルクロスの要領で引いてみることにした。
ずさっ
「アチッ!」きんに先生の手のひらと額が摩擦熱を帯びたらしい。
ごとっ
見事テーブルクロスは成功。三点倒立が保たれたまま、マットは引き抜かれ、その日の放課後イサムは反省文を書かされた。




