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42 バレたっ?

 救護室に案内され暫し呆然としていたイリーナだったが、



「あの、さっき私を助けてくれた方は、どなたですかっ!?」



 思わず救護班の衛生兵の手をガツッと捕まえた。


 それに怯む衛生兵と、ギョッとする友人達3人。



「え、ああ、えと師団長のことですか?」


「そうっ! その師団長さんのお名前をッ!」


「あ。はい、ステューシー師団長の名前、え~と。ジュリアンだったっけ?」



 イリーナのあまりの勢いに怯みながら隣の仲間に思わず声をかける。



「そうです。ジュリアン・ステューシー師団長ですよ」


「ジュリアン・ステューシー様・・・ジュリアン・・・ジュリー・・・」



 あ、という顔になる衛生兵。



「そうです、確か仲の良い方達は師団長を『ジュリー』と呼びますね」



 彼らは笑顔でイリーナにそう教えてくれたのであった。


 そして友人達は生温かい眼差しを彼女に注いでいた・・・



 ××××××××××



 「やべえ、バレたんじゃね~よな~・・・」



 未遂にはなったが剣の破損事故の対処が終わり訓練生達を解散させて自分の執務室で黒髪の頭を抱えるジュリアン。



「や~、凄い早業だったなジュリー。お前マジでイリーナ嬢にべた惚れじゃんか」



 副官がニヤつきながら頭を抱えるジュリアンを、机に肘をつきながら眺める。



「彼女を見つけた瞬間からずっと横目で見張ってたろ? 凄えなお前。指導もしながらずっと見張ってるって。いくら何でも器用過ぎだろ?」


「いや、だってさ、心配でさ」


「商人が彼女に話しかけてた時、顔が引き攣ってたぞお前」


「お前も俺を見張ってるじゃん」



 当たり前だろと言いながら肩を竦める副官。



「女嫌いのお前が生まれて初めて惚れたのが、よりによって閣下のお嬢さんで、しかも8歳も離れてるんだろ~? 下手すりゃロ●コンだぞ? そりゃあお前、そんな楽しい出来事、つぶさに見とかないと損だろ?」


 「・・・」



 その後。


 良い笑顔で友人にサイドヘッドロックを思い切りかけたジュリアンであった・・・。




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