9話
拙い文章でいつもすいません。よろしくお願いします。
この章に関しては1月いっぱいで区切りを付ける予定です
その為、さくっと投稿していこうと思います
家探しは難航した。全員が家のある場所の名前を思い出せずにいたのだ
なにか手がかりが掴めないかと剣を武器屋に持ち込み、剣を知っている人がいないかと聞いたが、特にこれといった収穫は得られなかった。手詰まりかと思った時、ネリーが思い出したように夢の事を話し出した
子供と畑を耕す夢で、その際にモラグ・リリーという花が目に入ったのだと
モラグ・リリーという花は暖かい場所に咲く白い花でこの辺では見かけない。咲いているのを見たのはオストヴァイス地方だと言う。その情報を元に三人は中流区域の図書館へと出向きモラグ・リリーについて調査してきた。俺は図書館には入れないので留守番だった。図書館を見て見たかったのだが、こればっかりは仕方ない
その結果、やはりオストヴァイス地方特有の花だという事がわかった
オストヴァイス地方はセントラルロートの西に隣接している地方らしい。遊牧民達が多く住み、首都ゲブツムはその遊牧民が帝国から認められたとかでできたとかなんとか・・中央に大きな湖があり、魚と織物が有名な穏やかな地方だと言ってたのを聞いた
早速、三人はオストヴァイス地方の首都ゲブツムに向かい情報を集めた。あまり収穫はなかったが、酒場のおっさんがチェスタークという町の出の冒険者に似たような者がいたという嘘か真かという情報を教えてくれた。半信半疑だったがチェスタークへと向かった。チェスタークは鉱山で潤っている町で行き交う人々も鉱夫らしき人が多い。いかつい顔の男が多く、話を聞きづらそうな状況ではあったが、そこは若い女性三人の魔力で鼻の下を伸ばしたおっさん共が聞いてもいないことまで色々と話してくれた
その中で一つ気になった情報を今は調べようとしている
チェスタークの湖の湖畔に誰も住んでいない家があるというのだ
気になった三人は早速その家へとやってきた
今にも崩れそうな古い家はもう何年も人が住んでいないであろうことが一目でわかる。窓はすべてのガラスを失い変色し、壁は各所で穴があいている
「入って調べて見る?」
「まだデリンの家だと決まったわけじゃないけどな」
ネリーの問いに答える様にデルフィンは言った
「でも、畑もあるし、当たりの気もしますね」
家の横を見るマニーズ
その視線を追うと長らく手入れもされていないせいで、周りの自然に調和してしまいそうな畑らしき跡が見える
デルフィンを先頭にいまにも外れそうな玄関を開け、室内へと入る
部屋の中は物が散らばっており、そのどれもが風化しているようだった
その中でひときわ目立つそれが三人の視線をくぎ付けにした
「ここに住んでいた人なのかな?」
ネリーが物言わぬ三体の白骨を見ながら呟いた
二つは大人のようだが、一つは子供だろうか。小さな骸骨があった
「少し調べて見よう」
デルフィンの言葉に三人がそれぞれ室内を調べ始めるが、長い間雨風に当たっていたであろう室内の物は損傷が激しい
マニーズが棚の本を取り見ていたが、一つを手に取った時、その顔が驚きに変わった
「あの! これ!」
二人はマニーズに近寄り手元の本を覗き込む
「日記……」
俺からはまったく見えないが、日記のようだ
「××年 花残の月 デリンは村をでる決意をした。私はどうするべきかをいまだに悩んでいる」
マニーズがポツリ、ポツリと日記を読み始める
当たりだ。ここがデリンの家だったところだ
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帝国歴425年 花残の月
デリンは村をでる決意をした。私はどうするべきかをいまだに悩んでいる
デリンの想いは昔から知っていた。私の想いは変わらない
だが、父と母を残していく事の自責の念もぬぐい切れない
妹にはすべてを話してある。父と母にはうまく言ってくれるだろう
いつか、必ずここに戻って今日の事を謝ろう
帝国歴425年 稲植の月
デリンと冒険者になってから一カ月経つ。楽しい時間はあっという間だ
仲間が増えた。ワルドとウーリーだ。
ワルドはお調子者で、ウーリーは寡黙で綺麗な女性
デリンがウーリーを見る目線がどうしても気になってしまう
帝国歴426年 収穫の月
スデンシュバルツ方面の遺跡調査の依頼を受けた
未調査の部分も多く危険な依頼だがデリンは楽しそうだ
私は心配で仕方がない。デリンに危険な目にあってほしくない
そう伝えてもデリンはいつものように笑ってごまかすだけだ
その笑顔にずっと恋をしている
帝国歴427年 深淵の月
今日という日は私の生涯で記念すべき一日となった
私が想うようにデリンも私を想っていてくれた
ああ、この喜びをどう表現すればいいのかがわからない
これからの日々を想うと胸の高鳴りが抑えられない
帝国歴430年 霜降の月
デリンとの間に子供ができた
ずっと念願だった夢がいま手の中にある
デリンはこの子にコルトという名をつけた
顔はデリンに似ているような気がする
女の子なのに奔放な性格になってしまわないか心配だ
帝国歴433年 種蒔の月
デリンとコルトが畑から帰ってくると泥まみれになっていた
私は怒ってしまったが、二人はそれでも楽しそうだった
コルトは素直で良い子に育っている
今度は私も一緒に泥まみれになろう
帝国歴438年 真鍮の月
かつての仲間が訪ねてきた
ワルドとウーリーは結婚するらしい
それはとてもうれしい出来事なのだが、デリンが一緒に遺跡の調査に行って欲しいと頼まれた
私は反対したがデリンはついていくと言う
とても心配だが、困っている人を見過ごせない性格は相変わらずのようだ
できれば危険な事はしてほしくない。家族が増えるのに……
帝国歴438年 真鍮の月
デリンとワルドが旅立って2日になる
不安で心が押しつぶされそうだ
そんな中、ウーリーが訪ねてきた
今日は泊っていくことになった
ウーリーの婚約の話を聞かせてもらえれば少し気分が晴れるだろうか
帝国歴 年
私は許されない事をしてしまった
ワルドはベレッタの事が好きだった。でも私はワルドが好きだった
デリンとワルドの想いを受けたベレッタへの私の嫉妬はもう止められなかった
ワルドに言われて今回の話に乗った
ワルドはデリンを連れ出し殺すと言い、私にベレッタを見張るように言った
今日はベレッタの様子をみにきただけなのにこんなことになるなんて
私は許されないことをした。私はベレッタの後を追い許しを請う
どうかこれを見た人が私とワルドの罪を知ってほしい
私は懺悔する勇気もない愚かな女だ
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最期のページは血に染まっていた
日記を読み終わった後も誰も言葉を発しない
思いもよらなかった真実がこの日記に記されていた
胸がうずくような悲しみがこの空間を支配した




