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美しい幼馴染と共に、僕は大切なモノを探して日本各地を巡る  作者: NAOKI


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【Vol.17】僕が唯香と共に幸せな時間を過ごしている時、かすみはどうする?そして、優奈VS唯香!優奈が最大の危機を迎える!

 主人公は、唯香と共に幸せな時間を過ごしています。かすみは、どうするのでしょうか?何かが起こるかもしれません。さぁ、始まります!

 二人でバスから降り、手を繋いで歩いて水族館に到着すると、ハイテンションの唯香が僕に言ってきた。

「わぁ~、着いたね~!海が近くて、いい雰囲気だね~!楽しみ~!」

「うん。海が近いし、海風が気持ちいいわ~。じゃあ、入場券二枚買って来るで~」

「お~、ありがと~!嬉しい~!大好き~!」

 僕が入場券を二枚購入し、一枚を唯香に渡し、二人でゲートを通って水族館の中に入る。水族館は建物と外に分かれていて、ショーは主に外で行われる。

「まずは、水族館の建物の中を見て回ろうよ!いろんな魚や海の生き物がいるんだろうね。楽しみだね~!早く行こう!」

「うん。行こう!はしゃいでる唯香を見てると、僕も嬉しくなるわ~!」

 二人で手を繋いで歩きながら、水族館の建物の中の水槽を見て回る。大きい水槽の中で、様々な種類の魚が気持ち良さそうに泳いでいて、唯香のテンションが爆上がり。

「わぁ~、いろんなお魚がいるよ~。可愛いお魚や、見た目が面白い魚がいるね~」

「うん。いろんな魚を見てると、テンション上がるけど、どうしても、はしゃいでる唯香を見てしまうわ~。唯香、可愛いで~」

「ウフフ、私を見るのもいいけど、ちゃんとお魚も見てあげてね~」

 どんどんいろいろな水槽の中を見て回る。熱帯魚、クラゲ、日本に生息している魚、巨大な魚、小さい魚等を見て、唯香の笑顔が弾ける。

「この水族館、ほんとにいろんな魚がいて、すっごく楽しいね~!どんどん見て回ろう!」

「うん。いろんな魚がいて、テンション上がるわ~!楽しそうにはしゃいでる唯香を見てると、めっちゃ嬉しい気分になれるわ~」

「あはは、やっぱり私を見てしまうんだね~。恥ずかしいけど、嬉しいよ~」

 二人で手を繋いで歩いて水族館の建物の中にある水槽を、次から次へと見て回る。ふと、唯香が立ち止まり、大きな生き物に目が釘付けになる。目の前にはセイウチがいて、間近で見るセイウチに、唯香が興奮しながら僕に言ってきた。

「わぁ~、セイウチ大きくて、めちゃくちゃ迫力あるね~!目が血走ってるよ~!凄~い」

「うん。セイウチでかい割には愛嬌があるね~。さすが人気者の海の生き物やな~」

 更に二人で水族館を見て回る。一通り見て、唯香が満面の笑顔で僕に言ってきた。

「あ~、すっごく楽しいね~!じゃあ、水族館の建物の外を見て回ろっか。いろんなショーがあるし、ワクワクするね~!」

「うん。そうしよう!いろんなショーを唯香と一緒に見るの、めっちゃ楽しみやわ~!」

 二人で手を繋いで歩いて、水族館の建物の外に出る。唯香が笑顔で僕に言う。

「ねぇ、あっちでトドがダイビングするみたいだよ~。見た~い!行こうよ~!」

「うん!トドのダイビングか~。迫力ありそうやな~。楽しみやわ~!」

 唯香に手を引っ張られる形でトドのダイビングの会場に到着。トドがスタンバイしていて、スタッフの合図を待っている状態。二人で手を繋ぎながら、トドがダイビングするのを待つ。暫くの間、楽しくおしゃべりしながら待っていると、スタッフが現れて合図をした。合図を見て、トドが元気良く岩場の階段を上って行き、一番上まで行って、次の合図を待つ。スタッフが合図すると、トドが下にある水面に向かって一気にダイビング。バッシャ~ンと物凄い音が鳴り、トドが水面から底の辺りまで沈んだ。あまりの迫力に、観客から歓声が上がり、拍手喝采。僕も唯香も拍手する。僕がふと周りを見回すと、心臓がドキッとした。向こうの方に、かすみがいて、拍手している。僕が驚きながらかすみを見ていると、かすみが僕に気付き、笑顔でウィンクして手を振ってきた。僕が微妙な笑顔で応えると、唯香が僕の様子に気付き、僕に言ってきた。

「トドのダイビング、迫力があってすっごく良かったね~!ところで、何だか変な笑顔を浮かべてたけど、どうしたの?誰か知ってる人いたの?」

「ほんまに大迫力やったな~!そんなに変な笑顔を浮かべてたかな~。向こうに知ってる人なんかおらんで~。あまりにも迫力があって、びっくりして変な笑顔になったんや~」

「そうなんだ~。確かにすっごく迫力あったもんね~。私もびっくりしたよ~」

 咄嗟に嘘をつき、その場を切り抜けたが、ほっとしたのも束の間、かすみが僕と唯香に近付いて来た。かすみが妖艶な笑顔を浮かべながら、再び僕に向かって笑顔でウィンクする。僕が引きつった表情になる。唯香が一連の様子を見て、僕に強い口調で言ってきた。

「ねぇ、あの女の子、ホテルの朝食会場のレストランにいた女の子だよね?またウィンクしてたよ。やっぱり、知ってる子なんでしょ?夜遅い時間に部屋から出てた時、あの女の子と一緒に過ごしてたんでしょ?」

 ―やばい!完全に疑われてるわ。かすみ、なんで笑顔でウィンクしてくるんやろ~。後で電話して、アピールしてくるのを止めさせないとあかんな~。う~、どうやってこの窮地を切り抜けたらいいんやろ~。ま、適当に嘘をついて切り抜けるしかないか―

「ほんまに知らん女の子やって。たぶん、あの子、僕を誰かと勘違いしてるんやと思うで。ほんまに夜遅い時間に部屋を出てた間、落としたスマホを探して、見つけて拾ってたんや」

「ふ~ん。疑わしい気もするけど、折角、水族館に来て楽しんでるんだし、もういいわ。次同じような事があったら、さすがに怒るかもしれないけどね~」

 何とか窮地を切り抜け、ほっと一安心したところで、僕が唯香に訊ねる。

「唯香、ところで、次は何処に行く?大掛かりなショーに行くの?」

「そうだね~、一番大掛かりなショーを見たいけど、その前に、レストランに行って、ランチ食べよっか。ちょっとお腹が空いてきたし~」

「うん。そうやな。レストランでランチ食べよう!楽しみやわ~!」

 二人で手を繋いで歩き、レストランに到着。店員に案内され、席に座ってメニューを見ると、唯香が満面の笑顔で僕に言ったきた。

「美味しそうな料理がいっぱいあるね~!私は、ハンバーグ定食にするよ~!」

「うん。どれも美味しそうやな~。どれにしよっかな~。お~、鶏の唐揚げ美味しそうやな~。僕は鶏の唐揚げ定食にするわ~」

「うん。鶏の唐揚げも美味しそうだね~。後でシェアしようね~」

「うん。僕もハンバーグ食べたいし、嬉しいわ~」

 店員を呼び、ハンバーグ定食と鶏の唐揚げ定食を注文したところで、僕が唯香の方に顔を向け、少し笑顔で唯香に言葉を掛ける。

「唯香、ちょっとトイレに行ってくるわ~」

「うん。分かった。料理が来るまでに戻って来てね~」

 僕がトイレに向かい、トイレを済ませ、手を洗い、スマホを手に取り、かすみに電話をかけると、数回コールが鳴り、かすみが電話に出た。

「もしもし、お兄ちゃんの彼女、綺麗でセクシーな人なんだね~」

「かすみ、さっきからやたらアピールしてくるけど、どういうつもりなの?」

「別に、お兄ちゃん達を喧嘩させようとしてるんじゃないの。言ったでしょ、お兄ちゃんに彼女がいても、気にしないって。いつかお兄ちゃんと結婚できれば、それでいいって。でも、いざお兄ちゃんと彼女が楽しそうに過ごしてるのを見てると、ちょっと意地悪したくなっちゃったの。やっぱり私、まだ十一歳で、精神的に未熟なんだろうね~」

「かすみの気持ちは分かったけど、もう止めてや。お願いや。これ以上何かされると、さすがに大変な事になってしまうかもしれへんねん。いつの日か、かすみの事、何らかの形で幸せにしたいと思ってるんや。ほんまやで」

「ウフフ、私の事、幸せにしてくれるんだね。私の幸せは、お兄ちゃんと結婚する事だから、これからも私と会って、私とイチャイチャしてね。私がその気になれば、いつでも警察に言って、お兄ちゃんを逮捕してもらえるのを忘れないでね」

「分かったわ。分かったから、もう止めてや。誰にも言わんといてや」

「ウフフ、分かってるわよ。お兄ちゃんが私の言う事を聞いてくれたら、お兄ちゃんの悪いようにはしないわ。じゃあね。ゆっくり楽しんでね。大好きだよ!」

「楽しめるかどうかは分からへんけど、楽しむようにするわ」

「うん!じゃあね~」

 電話を切り、唯香のところに戻る。テーブルには、既に注文した料理が運ばれて来ていて、唯香が満面の笑顔で僕に言ってきた。

「遅かったね~。ついさっき料理が運ばれて来たよ~。さ、食べよ!いただきま~す!」

「あはは、汚い話やけど、大きい方をしてたんや~。いただきま~す!」

 ちょっと嘘をつき、僕が鶏の唐揚げを食べ、唯香はハンバーグを食べる。物凄く美味しくて、二人共、一気に満面の笑顔になった。

「お~、鶏の唐揚げ、めっちゃ旨いわ~!ジューシーで美味しい~!ハンバーグはどう?」

「うん!ハンバーグもすっごく美味しいよ~!鶏の唐揚げも食べちゃうよ~」

 唯香が鶏の唐揚げを食べ、僕がハンバーグを食べる。やはり美味しい。二人で楽しくおしゃべりしながら、どんどん食べ進め、あっという間に完食。

「あ~、美味しかった~!ここも僕が払うで~!」

「うん。美味しかったね~!お腹いっぱいだよ~。ありがと~!嬉しい!御馳走様でした」

 僕が会計を済ませ、二人で店を出たところで、僕が唯香に訊ねる。

「唯香、次はさっき言ってた一番大掛かりなショーに行くの?」

「うん!あと四十分位で始まるから、早目に行って、いい席で見ようよ!」

 二人で手を繋いで歩き、ショーの会場に到着。少しでも良い、空いている席を探す。暫くの間、探していると、ふと、唯香が僕に言ってきた。

「あ、あそこの席が二席空いてるよ!早く行って座ろうよ!」

「うん。他の人に取られないうちに、座らないとあかんな~」

 二人で小走りで動き、見つけた二席に座る。近過ぎず遠過ぎずの席で、はしゃいでいる唯香が満面の笑顔で僕に言ってきた。

「いい席が取れて良かったね~!いろんな海の生き物が出て来るみたいだし、楽しみ~!あ、もうプールでイルカが泳いでるよ~!可愛い~!イルカと一緒に写真撮ろうよ~!」

「うん。撮ろう!イルカ確かに可愛いな~。海の近くで雰囲気があるし、盛大なショーを唯香と一緒に見るの、楽しみやわ~!」

 二人で海水のプールの前に移動し、顔をピッタリと寄せ合って笑顔を作り、身体をピッタリとくっつける。唯香の大きなおっぱいが僕に当たり、気持ち良くて僕の笑顔が更に弾ける。唯香がスマホを右手に取り、手を伸ばしてスマホを傾けながら角度を調整する。

「う~ん、イルカが泳いでるし、なかなか上手く入らないな~。こんなもんかな~。あ~、イルカが泳いで行ってしまった~。角度はこれでいいや~。そろそろイルカが来るよ~。今がチャンス!撮るよ~!はい、チーズ!」

 唯香がシャッターボタンをタップし、シャッター音が鳴った。撮れた写真を二人で確認し、唯香がニッコリ微笑んで僕に言ってきた。

「やった~!すっごくいい写真が撮れた~!二人共、最高の笑顔で、ちゃんとイルカも写ってるよ~!嬉しい~!写真を撮るの、上手くなったわ~」

「うん。めっちゃいい写真やわ~。さすが唯香、名カメラマンやわ~!ありがと~!」

「エヘヘ、そんなに褒めてもらえると、照れるわ~。ありがと~!嬉しいよ~」

 唯香が撮れた写真を僕のスマホに送信し、僕が届いた写真を確認し、二人で手を繋いで歩いて、元の席に座った。

 二人で手を繋ぎながら楽しくおしゃべりして、ショーの開演を待っていると、ふと、背中に突き刺さる視線が気になった。後ろを振り返ると、後ろの方の席に座っているかすみが見えた。かすみは僕と唯香を見ながら、涙を流して泣いている。

 ―え!かすみ、泣いてるやん!どうしたんやろ。僕に彼女がいても気にせぇへんって言ってたけど、やっぱり気にしてるんかな。泣いてる位なんやし、めっちゃ気にしてるんかな。かすみ、大丈夫かな。何とかしないとあかんな~―

 かすみの事が気になり、僕が唯香に言う。

「うわ!またお腹が痛くなってきた。なんでか分からへんけど、今日はお腹の調子が悪いわ。ちょっとトイレに行って来るわ。ショーの開演までには戻るで」

「うん。分かった。大丈夫?私はお腹痛くないけどね~」

「大丈夫やで~。トイレに行って出す物出したら、スッキリすると思うわ~」

 僕が唯香に嘘をついて、小走りでトイレに向かう。男女兼用の個室トイレの前に着き、スマホを取り出し、かすみに電話すると、すぐにかすみが電話に出てくれた。

「かすみだよ。どうしたの?彼女と仲良くやってるんでしょ?」

「かすみ、泣いてるよな?大丈夫?僕と彼女を見て、悲しんでるの?」

「うん。お兄ちゃんに彼女がいても気にしないって言ったけど、いざ、私が大好きなお兄ちゃんが、私以外の女の人と仲良くイチャイチャしてるのを見ると、すっごく悲しくなって、泣いちゃったの。でも、私は大丈夫だよ。お兄ちゃん達の邪魔なんてしないから。私は、いつかお兄ちゃんと結婚できたらいいから」

「かすみ、今、ショーの会場にある、男女兼用の個室トイレの前にいるんや。今から来れへんかな?個室トイレの中で話そう」

「え、いいの?喜んで行くよ。ありがとう。すぐに行くから、ちょっと待っていてね」

 電話を切り、かすみを待っていると、約一分後にかすみが走って来た。あまりにも早くて少し驚いたが、早速、かすみに言葉を掛けた。

「かすみ、来てくれてありがとう。先に個室トイレに入ってや、と言いたいところやけど、やっぱり、個室トイレに二人で入るのは、良くない気がするし、あっちの隅の方なら、人目に付かへんし、あっちに行って話そう」

「うん。会えて嬉しいよ。お兄ちゃんとお話できるなら、何処でもいいよ」

 二人で隅の方に移動すると、すぐにかすみが僕に飛び付いて抱き付いて来た。

 ―かすみ、めっちゃ感情的になってるなぁ。ちょっと落ち着かせる方がいいよな~―

 僕がかすみの頭をポンポンと撫で、軽くかすみを抱き締めると、かすみが嬉しそうにニッコリ笑ってくれた。

 ―お!かすみが落ち着いてくれたな~。ちゃんとかすみに分かってもらわないとあかんな~―

「かすみ、ほんまにごめん!かすみの気持ちを思いやれへんかったわ。かすみの、僕に彼女がいても気にしないって言葉に甘えてたわ。十一歳のかすみの心を傷つけてしもうたわ。どうしたらかすみの心の傷が癒されるのか、言って欲しいわ」

「私の事を気にかけてくれてありがとう。私、お兄ちゃんの事が大好き!私、十一歳だけど、お兄ちゃんが大好きな気持ちは誰にも負けない自信があるよ!お願い、暫くの間、私と抱き締め合って!そうしてくれたら、さっきの悲しい気持ちが吹っ飛ぶと思う」

「うん。分かった。それでかすみの悲しい気持ちが無くなるんやったら、喜んで暫くの間、抱き締め合ってるわ」

「うん!ありがと~!嬉しい~!大好き!」

 暫くの間、二人で抱き締め合っていると、ふと、かすみが僕の顔をじ~っと見つめてきた。かすみの顔を見て、僕の心臓の鼓動が早まる。

 ―か、かすみ、僕とキスしようとしてるんかな。十一歳のかすみとキスしていいんかな。いや、あかんやろ~。でも、かすみに見つめられると、動けへん。やばい!どうしよう。このままの雰囲気やと、キスしてしまいそうやわ~!―

 そんな事を考えていると、かすみが目を閉じ、口を少し開いて少し上を向いた。

 ―うわっ!これは、キスのシチュエーションや!僕からキスしてくれって、アピールしてる感じやな~。どうしよう~!―

 僕が固まっていると、かすみが目を開け、僕に向かって優しく微笑み、再び目を閉じ、唇を僕の唇にどんどん近付けて来た。

 ―うわっ!今度は、かすみから唇を近付けて来た!やばい!動けへん!このままやと、かすみとキスしてしまう!かすみはまだ十一歳やぞ!キスしてしまったら、また警察に言って僕を逮捕してもらうとか、無茶苦茶な事を言ってくるかもしれへん!何とかして、避けないとあかん!―

 かすみが更に唇を僕の唇に近付ける。僕は固まって動けない。もう少しでかすみの唇が僕の唇に合わさる、その時、かすみの動きが止まった。

「ウフフ。お兄ちゃん、すっごくドキドキしてる感じがして、可愛かったよ~!まぁ、お兄ちゃんを困らせたら、可哀想だし、この辺にしておくよ。ありがとうね。お兄ちゃんに大切に思ってもらえてるのが分かって、さっきの悲しい気持ちが吹っ飛んだよ。お兄ちゃんに彼女がいても、私の事を一番に考えてくれてるという想いを持って、しっかり勉強頑張るよ!」

「か、かすみ、やっぱり、一枚上手やな。また振り回されてしもうたわ。でも、かすみが喜んでくれて、ほんまに良かったわ!嬉しいわ!」

 かすみが僕に笑顔でウィンクして僕に手を振る。僕も笑顔で手を振り返す。二人で歩いてそれぞれ元の席に向かい、かすみが元の席に座り、僕も元の席に座った。唯香がほっとした様子で、満面の笑顔で僕に言ってきた。

「おかえり~!ショーの開演に間に合ったね~。あともうちょっとで始まるよ~」

「うん。トイレが結構混んでいて、時間がかかってしもうたわ」

 唯香に嘘をついて、かすみとの事がばれずに済んだ。二人で手を繋いで楽しくおしゃべりしながら待っていると、いよいよショーが開演。

 イルカやアシカやセイウチが登場し、広い舞台と海水のプールで躍動する。イルカのジャンプ、アシカとセイウチの芸により、観客から歓声と拍手が起こる。アシカとセイウチとスタッフによる演劇も行われ、更に会場が盛り上がる。僕と唯香もすっかり魅了され、歓声を上げて拍手する。フィナーレはイルカの連続ジャンプ。大盛り上がりでショーが終了し、唯香が大喜びで僕に言ってきた。

「あ~、すっごく楽しかった~!イルカのジャンプは迫力あったし、アシカとセイウチ可愛かった~!一緒に見れて、最高に嬉しいよ~!」

「うん。めっちゃいいショーやったな~。感動したわ~。唯香と一緒に見れて嬉しいわ」

 二人で手を繋いで歩き、ショーの会場の出口に向かう。ふと、向こうの方に、かすみの姿が見えた。かすみが僕に気付き、笑顔でウィンクする。僕が唯香に気付かれないように、かすみに笑顔を見せる。かすみがニッコリ微笑みながら、歩き去って行った。

 二人で手を繋いで歩き、ショーの会場から出たところで、僕が唯香に訊ねる。

「唯香、次は何処に行きたい?唯香が行きたい場所なら何処でも一緒に行くで~!」

「うん!ありがと~!そろそろいい時間になってきたし、グッズショップに行ってから、水族館を出よっか。いいグッズがいっぱいありそうだね~」

「うん。それでいいで~。何でも好きなグッズ買ってあげるわ~」

「お~、ありがと~!嬉しい~!じっくり見て決めるよ~」

 二人で手を繋いで歩き、グッズショップに到着すると、唯香のテンションが一気に上がった。

「わぁ~、いろんなグッズがあるね~。こんなにいろんなグッズがあると、何を買うか迷うなぁ~。一通り見てみるよ~」

「うん。ほんまにいっぱいグッズがあるなぁ。ゆっくり見ていいで~」

 二人で店内を歩き回りながら、グッズを見て回る。ぬいぐるみやハンカチや文房具やマグカップ等、様々なグッズが並んでいる。二人で一通りグッズを見て、唯香が笑顔で僕に言ってきた。

「決めたよ!このイルカのぬいぐるみを買って~!めちゃくちゃ可愛くて気に入ったわ」

「うん!いいで~。確かに可愛いぬいぐるみやな~。めっちゃ綺麗な唯香が、可愛いイルカのぬいぐるみを持ってる姿、めっちゃ見栄えがいいで~!」

「エヘヘ、そんなに褒めてくれて、ありがと~!嬉しいよ~!」

 二人でレジに行き、僕が料金を支払う。グッズショップを出て、僕がイルカのぬいぐるみを唯香に手渡すと、唯香が大はしゃぎで僕に言ってきた。

「ありがと~!すっごく嬉しいよ~!大好き!愛してるよ~!」

「うん!そんなに喜んでくれて、僕もめっちゃ嬉しいわ。愛してるで~!」

 二人で手を繋いで歩き、人目に付かない場所を探す。建物の陰になっている場所を発見し、ササッと移動する。

 唇と唇を濃厚に合わせ、舌と舌をグリグリと絡め合い、ぎゅ~っと熱く強く抱き締め合う。唇をそ~っと離し、唯香が笑顔で僕に言ってきた。

「じゃあ、そろそろ水族館を出よっか。すっごく楽しかったよ~!一緒に来れて、ほんとに良かったよ!ありがと~!愛してるよ~!」

「うん。僕もめっちゃ楽しかったわ~!唯香と一緒に来れて、ほんまに良かったわ!ありがと~!愛してるで~!」

 二人で手を繋いで歩き、水族館から出て、バス乗り場に向かい、程なく到着。楽しくおしゃべりしながらバスを待っていると、それ程時間が経たずにバスが僕と唯香の前で止まった。バスに乗って席に座り、手を繋ぎながら待っていると、バスが動き出した。

 バスが坂道を下って行く。上り坂よりも、下り坂を走っている方が、速く感じる。二人で談笑していると、あっという間にバスが城崎温泉駅の近くのバス停に到着した。二人でバスから降り、歩いて駅に到着したところで、唯香が笑顔で僕に言ってきた。

「ウフフ、ちゃんと帰りの切符もあるからね~!特急は自由席だけど、そんなに混んでないと思うし、悠々座れると思うよ~」

「お~、さすが唯香!用意いいね~!ありがと~!晩御飯は何処で食べる?」

「そうだね~、大阪駅の近くで食べよっか。一緒に晩御飯食べてから、三重に帰るよ~」

「うん。大阪駅の近くなら、晩御飯を食べる店がいっぱいあるな~。唯香が食べたい物でいいで~。唯香が食べたい物を食べたいわ~!」

「うん!ありがと~!一緒に何を食べるか、特急電車に乗ってる時に考えておくわ~」

 二人で手を繋いで歩き、改札口を通って、ホームで電車を待つ。いろいろな話をしながら待っていると、ある程度の時間が経ってから電車が来た。電車に乗って席に座り、特急電車に乗り換える駅に着くまで、寝ないように様々な会話をしながら過ごす。少し眠くなったが、乗り換えの駅に着くまで寝ないで済んだ。駅に到着し、ホームで特急電車を待つ。のんびりとほのぼのトークをしながら特急電車を待っていると、意外に早く特急電車が僕と唯香の前で止まった。二人で特急電車に乗り、自由席の空いている二席を探すと、唯香が微妙な笑顔を浮かべながら僕に言ってきた。

「自由席だし、空いてる席を見つけたら、パッと座ろうね。まぁ、大丈夫だと思うよ」

「うん。平日やし、二席空いてそうやな~。見つけたらパッと座ろう」

 二人で周りを見回し、空いている二席を探す。見ると、空いている席がたくさんある。二人で悠々座る事ができた。

「ね、空いてる席いっぱいあったでしょ~。簡単に座れたね~」

「うん。平日やし、席いっぱい空いてるな~。自由席で十分やな~」

 二人で手を繋ぎながら楽しくおしゃべりしていると、すぐに特急電車が発車。最初はゆっくりとしたスピードで走り、どんどんスピードを上げ、さすが特急電車という感じのスピードで走って行く。

「特急電車、さすがに速いね~。一回見た景色だし、ちょっと眠くなってきたよ。もう少し時間が経ったら、寝ちゃうかもしれないよ~」

「ははは、確かに、特急電車の揺れが心地いいし、僕も段々眠くなってきたわ。唯香が寝る前には寝ぇへんと思うけど、唯香が寝た瞬間に寝てしまいそうやな~。唯香、僕の肩に頭を乗っけて寝ていいで~。唯香が寝てから、僕が頭を唯香の頭にもたれさせて寝ると思うわ~。あ~、こんな話をしてると、どんどん眠気が増してきたわ~」

「ウフフ、ほんと、眠い眠いって言ってると、どんどん眠くなってきたね~。じゃあ、遠慮なく、肩を借りて頭を乗っけて寝るよ~。おやすみ~。大阪駅に着く前に、ちゃんと起こしてね~。もし乗り過ごしたら、何処に行くんだろうね~」

「うん。いいで~。おやすみ~。僕も寝ちゃうと思うけど、ちゃんと起こすで~。寝過ごしたら、ほんまに何処に行くのか分からんな~」

 唯香が頭を僕の肩に乗せ、すぐにコクリコクリとなり、眠り出した。唯香の寝顔がめっちゃ可愛くて、暫くの間、じ~っと見つめて癒される。時々、窓の外の景色を眺める。自然豊かな景色で、同じような景色が続き、僕の眠気を促進する。再び唯香の寝顔を見て癒される。癒されながら、眠気が増していく。いよいよ僕も、頭を唯香の頭にもたれさせて、コクリコクリとなって眠り出してしまった。二人で気持ち良く眠り続ける。僕と唯香が眠っている間も、特急電車は快調にスピードを出して、どんどん走り進む。

 どれ位眠っただろうか。かなり時間が経ち、僕が目を覚ました。唯香はまだ気持ち良さそうに眠っている。今走っている場所は何処なのか、景色を見ただけでは分からないが、自然豊かな風景から、街の風景に変わってきている。大阪駅に割と近い場所という感じがするので、そろそろ唯香を起こすかどうか迷う。

 ―景色からして、そろそろ大阪駅の近くの辺りという感じがするなぁ。そろそろ唯香を起こそうかな~。でも、まだ暫く時間がかかるなら、折角、唯香が気持ち良さそうに寝てるし、まだ起こさん方がいいかな~。もうちょっと後で起こそっか―

 もう暫く後で、唯香を起こす事にした。唯香の可愛い寝顔を見て、癒されながらのんびりした気分で過ごす。スマホを取り出していじっていると、僕の肩が揺れたからなのか、唯香がゆっくりと目を開けて起きた。

「ウフフ、おはよ~!気持ち良くいっぱい眠れたよ~!肩に頭を乗せて寝るの、ほんっとうに気持ち良かったよ~!肩を貸してくれて、ありがと~!」

「うん。唯香、おはよう。ほんまに気持ち良さそうに眠ってたな~。唯香の寝顔、めっちゃ可愛くて、見ていてめっちゃ癒されたわ~」

「あはは、私の寝顔に見とれてたんだね~。ちょっと恥ずかしいけど、嬉しいよ~」

 二人で楽しくおしゃべりしながら過ごす。ふと、晩御飯が気になって、僕が唯香に訊く。

「唯香、もうそろそろ大阪駅に着きそうやけど、晩御飯、何食べたいか決まった?」

「そうだね~、いろいろ考えたけど、お好み焼きを食べたいかな~。美味しそう~」

「うん。お好み焼きいいやん!新しくできた商業施設に、お好み焼きを食べられる店があるで~。その商業施設に行ったら、他の料理を食べたくなっても、いろんな店があって、唯香が食べたい物を食べられるで~」

「お~、その商業施設、いいね~!行こう~!楽しみ~!」

 更に二人で楽しくおしゃべりして過ごしていると、もうすぐ大阪駅に着くアナウンスが車内に流れた。二人で特急電車から降りる準備をする。更に特急電車が走り、徐々にスピードを落とし、大阪駅に到着。二人で手を繋いで歩いて特急電車から降り、改札口を通って、新しくできた商業施設に向かって歩く。商業施設に到着し、飲食店が掲載されているボードを見ると、お好み焼きを食べられる店が載っていて、他にも料理が美味しそうな店がたくさん掲載されている。

「わぁ~、どのお店の料理も美味しそう~!でも、初志貫徹で、お好み焼きを食べるよ~!」

「うん。そうしよう。唯香がお好み焼きを食べたいって言ってくれて、僕もめっちゃ食べたくなってきたわ~!唯香と一緒に食べるの、めっちゃ楽しみやわ~!」

 二人で手を繋いで歩き、お目当ての鉄板焼きの店に到着。中に入ると、可愛らしくて元気な女性店員が、僕と唯香を迎えてくれた。席に案内され、二人で席に座ってメニューを見る。お好み焼きだけではなく、他にもたこ焼きや焼きそばやオムそば等、たくさんの美味しそうな料理が並んでいて、唯香が満面の笑顔で僕に言ってきた。

「わぁ~、どれも美味しそうだけど、まず外せないのはお好み焼きだな~。後は、何か食べたい物を頼んでよ~。このお店、何でも美味しそうだし~」

「うん。じゃあ、後はオムそばと焼きそばを頼むか~。たこ焼きは昨日食べたしな~」

「そうだね~。美味しそうだし、三つ頼んでも食べ切れそうだよ~。お酒は何飲む?」

「やっぱ、お好み焼きを食べる時は、ビールを飲みたいな~。生中にするわ」

「うん。確かにそうだよね~。私も生ビール中ジョッキにするよ~」

 店員を呼び、料理とお酒を注文。まずは生ビール中ジョッキが二つ運ばれて来た。二人で乾杯し、グイッと飲み、唯香が満面の笑顔で僕に言ってきた。

「わぁ~、美味しい~!いっぱい歩いて喉が渇いたし、すっごく美味しいよ~!」

「うん。ほんまに美味しいわ~!やっぱ、唯香と一緒に飲むビールは最高やわ~!」

 二人で談笑しながらビールを飲んでいると、鉄板の上にお好み焼き、オムそば、焼きそばが乗せられ、食欲がそそられる音が鳴る。

「わぁ~、どれも美味しそうだね~!早く食べたいな~。まずはお好み焼きから食べるよ」

「うん。ほんまに美味しそうやな~。まずはお好み焼きやな~。初志貫徹やわ~」

 美味しそうに焼き上がり、二人でお好み焼きを食べると、唯香のテンションが一気に上がった。

「お~、すっごく美味しい~!さすが大阪のお好み焼きだね~!熱くて美味しい~!」

「うん!めっちゃ美味しいわ~!唯香と一緒に美味しいお好み焼きを食べられて、最高の気分やわ~!どんどん食べられるわ~!」

 二人でお好み焼きを食べ進める。次は二人でオムそばを食べ、唯香が笑顔で僕に言ってきた。

「オムそばもすっごく美味しいよ~!お好み焼きに負けてないわ~!」

「うん。ほんまに美味しいわ~!お好み焼きもオムそばも最高やわ~!」

 続いて二人で焼きそばを食べる。やはり美味しい。会話が弾み、どんどん食べ、どんどん飲む。ビールを飲み干し、二杯目もビールを飲む。更に楽しくおしゃべりしながら食べて飲み、全て平らげた。

「あ~、すっごく美味しかった~!お腹いっぱい~!大満足~!このお店にして良かったね~!じゃあ、そろそろ行こっか。結構いい時間になったし」

「うん。めっちゃ美味しかったわ~!ほんまにこの店にして良かったわ~!勿論、ここも僕が払うで~!任せてや~!」

「お~、さすがだね~!ありがと~!嬉しい~!」

 僕が支払いを済ませ、二人で店を出た。手を繋いで歩き、商業施設の出口に向かっている時、僕が唯香に訊ねる。

「唯香、今日はどうやって帰るの?地下鉄梅田駅から電車に乗って、乗り換えの駅で私鉄の特急電車に乗って帰るの?」

「そうだね~。それが一番良さそうな帰り方だね~。そうするよ。見送りは地下鉄梅田駅まででいいよ~。その方が帰り易いでしょ~」

「私鉄の特急電車に乗るところまで見送るよ~!このまま帰ったら寂しいし、唯香とできるだけ長く一緒にいたいし」

「ウフフ、嬉しい事を言ってくれるね~。ありがと~!嬉しいわ~!」

 二人で手を繋いで歩き、地下鉄梅田駅に到着。二人で電車に乗り、私鉄の特急電車に乗り換える為の駅に到着。私鉄の駅まで歩き、改札口の前で、唯香が少し寂しそうな笑顔を見せながら僕に言ってきた。

「じゃあ、ここで見送りだね~。すっごく楽しかったよ~!ありがとうね~!」

「そんな~。特急電車に乗るところまで行くで~!入場券を買って、改札口を通るわ」

「え~!そこまでしてくれるんだね~!ありがと~!感動したわ~!」

 僕が入場券を購入し、二人で改札口を通り、特急電車に乗るホームに到着。既に特急電車が止まっていて、唯香がさっきよりも寂しそうな笑顔で僕に言ってきた。

「じゃあ、行くね。すっごく楽しかったよ!ありがとうね!次に会える時が、今からすっごく楽しみだよ~!愛してるよ~!」

「うん。僕もめっちゃ楽しかったわ。ありがと~!次に唯香に会えるのが、めっちゃ楽しみやわ~!唯香、愛してるで~!」

 人目を気にせず、唇と唇を濃厚に合わせ、舌と舌を濃密に絡め合い、ぎゅ~っと熱く強く抱き締め合う。唇をそ~っと離し、唯香が特急電車に乗って、僕に笑顔で手を振る。僕も手を振り返す。特急電車のドアが閉まった。唯香が僕に手を振り続ける。僕も手を振り続ける。特急電車が動き出し、唯香の姿が見えなくなった。

 僕が家に向かって歩きながら、唯香と優奈の事を考える。

 ―唯香と一緒に過ごしてる時間、めっちゃ楽しかったし、幸せやったな~。大阪で過ごした時間も城崎温泉で過ごした時間も、かけがえのない時間で、めっちゃ楽しかったわ~!でも、絶対に浮気せぇへんと決心してたのに、結局また唯香と愛し合って、浮気してしもうたな~。唯香と愛し合ったの、最高やったわ。それにしても、かすみと久し振りに会ったの、びっくりしたな~!かすみ、無茶苦茶な理論で、怒らせたら警察に言って僕を逮捕してもらうなんて言ってきたな~。かすみは誰にも言わへんって言ってくれたけど、今後の僕の行動次第でかすみを怒らせたら、言ってしまうかもしれへんな~。これからも時々かすみと会う事になりそうやな~。優奈、ほんまにごめん!唯香があまりにも綺麗でセクシー過ぎるんや~!唯香のおっぱいとお尻が、大き過ぎるんや~!かすみとの事は、申し訳ないとは思うけど、浮気ではないからな~。唯香とは浮気してしもうたけど、もう絶対に浮気せぇへんで!今回は、唯香が特急電車に乗ったのをしっかりと見たし、さすがに引き返して占いの部屋に行く事はないやろ~―

 そんな事を考えながら歩き、どんどん家に向かって近付いて行った。


 その頃、唯香は特急電車に乗っていたが、次の駅でドアが開くと、特急電車から降り、電車に乗って元の駅に引き返し、改札口を出た。驚く事に、唯香は、僕に気付かれずに、特急電車の一区間分だけ普通の乗車券を購入して改札口を通り、特急電車に一区間だけ乗って特急電車から降りて改札口を通り、再び切符を購入し、電車に乗って元の駅に移動して、切符を使って改札口を通ったのだった。更に地下鉄に乗り換えて、電車で移動して地下鉄梅田駅に到着して改札口を通る。唯香の表情は鬼気迫る表情。スタスタと早足で歩き、目的地の前に到着。占いの部屋の前。唯香が占いの部屋のドアをゆっくりと開け、中に入ると、占い師姿の優奈が、ニッコリと微笑んで唯香を迎えた。

「いらっしゃいませ~!ようこそ占いの部屋へ!さぁ、どうぞこちらにお座り下さい」

 優奈に案内され、唯香が椅子に座ると、優奈が満面の笑顔で唯香に言葉を掛けた。

「今日はどのような事を占いましょうか?何でも言って下さいね~!」

「フフ、何でもですか~。優奈さんに会ってみたかったんです。どんな人なのかな~って」

「そうなんですね~。私に会ってみたかったなんて、光栄です~!嬉しいです!」

「ウフフ、光栄とか、嬉しいとか、お気楽ですね。その笑顔がいつまで続くんだろ~」

「え?どういう意味ですか?何かあるんですか?」

「ま、そのうち分かりますよ。あ、そうそう。占いですね。え~とね~、優奈さんがどうやったら彼氏と別れて、私が彼氏を優奈さんから引き離せるかを占って下さ~い!」

 唯香の言葉を聞き、優奈の表情が鬼の形相になり、優奈が強い口調で唯香に言った。

「は?何言ってんの?まさか、あなた、私の彼氏と付き合ってんの?」

「ピンポ~ン!大正解~!私、優奈さんの彼氏と付き合ってま~す!私、唯香っていいま~す!昨日、優奈さんの彼氏と一緒に、占いの部屋に近付こうとしたら、あの人、めちゃくちゃ嫌がって、何とか近付かないように必死に頑張ってたの~。その姿を見て、優奈さんとあの人が付き合ってるって確信したわ。優奈さんの姿を見たけど、優奈さんは気付かなかったようね。この前は、私が住んでる三重に、優奈さんの彼氏が来て、私と優奈さんの彼氏が、一緒に泊りがけで過ごして、優奈さんの彼氏といっぱい愛し合ったよ~!昨日は大阪と城崎温泉で一緒に過ごして、城崎温泉のホテルで一緒に泊まって、今日は城崎温泉と水族館で一緒に過ごしてたよ!優奈さんの彼氏といっぱい愛し合ったよ~!すっごく良かったよ~!優奈さんの彼氏、私の事いっぱい愛してくれたよ~!撮った写真がいっぱいあるし、買ってもらったプレゼントもあるから、見てよ~」

 唯香がスマホを取り出し、写真を優奈に見せ、僕に買ってもらった物も見せる。優奈が机を思いっ切り叩き、バ~ンと大きい音が部屋中に鳴り響いた。

「ふざけんなや!あんた、私を怒らせたいの?私の方が、あんたよりも、あいつに愛されてるに決まってるでしょ!私なんか、あいつと数え切れない位の回数、愛し合ってるんやで!私も写真いっぱいあるし、いろんなプレゼントを買ってもらったわ!写真見ろや!」

 優奈がスマホを取り出し、写真を唯香に見せた。その直後、唯香が笑いながら優奈にまくし立てた。

「へっへ~、私も、あの人と数え切れない位の回数、愛し合ったよ~!」

「ふざけんな!私の方が、あいつといっぱい愛し合ったわ!」

「お、優奈さん、焦ってるね~。表情に出てるよ~」

「うるさい!これからも数え切れへん位の回数、あいつと愛し合うわ!そうそう、あなたの要望通り、占わなきゃね~。仕事やし、ちゃんと占うで~。でも、出て来る答えは決まってるけどね。あんたが私に勝てる訳ないやろ~」

「ウフフ、まぁ、占ってよ~。占いの答えを聞こうじゃないの~」

「フン、待っていてよ!これから占うわ!さ~、どんな答えが出るかな~」

 優奈がそう言って、大きい水晶玉を机の上に置き、水晶玉に向かって真剣な表情で呪文を唱え始めた。暫くの間、水晶玉に向かって呪文を唱え続ける。続いて、カードを机の上に並べ、呪文を唱えながら一枚一枚めくっていく。カードをめくり終わり、ニヤッと笑顔を浮かべて唯香に言った。

「やっぱり、私とあいつを別れさせる方法は無くて、あんたは私とあいつを引き離す事ができないと出たわ!予想通りやで!さぁ、さっさと占い料金払って帰れ!二度と私とあいつの前に姿を現すな!絶対にあいつと別れてよ!あいつが一番愛してるのは私やで!私が一番あいつを愛してるで!」

「フッ、そう言うと思ったよ。ほんと、単純だね~。嫌よ!私、絶対にあの人と別れないよ!あの人が一番愛してるのは私よ!私が一番あの人を愛してるよ!ウフフ、まぁ、ここからが本番よ!覚悟して!」

 唯香がそう言うと、スマホを取り出し、誰かに電話して言った。

「いいよ。入って来て!打ち合わせ通りにお願いね」

 唯香が電話を切った。それから少し時間が経ち、占いの部屋のドアが開く。中に入って来たのは、屈強で筋肉質な三人の男。顔も体型も似ている。男の一人がドアの鍵をかけた。その直後、唯香が笑いながら優奈に言った。

「優奈さん、これからこの男どもが、あなたを滅茶苦茶にするよ!この男どもは、ニックネームが、スーパーマッスルブラザーズっていうの。三人兄弟で、息ピッタリだよ。今、私に土下座して謝って、あの人と別れてくれたら、何もしないよ。どうする?」

「ふざけんな!こんな脅しに屈する訳ないやろ!絶対に別れへんわ!お前が別れろ!」

「折角チャンスを与えてやったのに、もう終わりね!スーパーマッスルブラザーズ、やってしまいなさい!この馬鹿女を滅茶苦茶にしなさい!」

 唯香の言葉を聞き、スーパーマッスルブラザーズが、口々に言った。

「ラジャー!俺達、スーパーマッスルブラザーズ!」

 スーパーマッスルブラザーズの三人の男が、ニヤニヤ笑いながらどんどん優奈に近付く。優奈が後ずさりする。更に三人の男が優奈に近付く。優奈が心の中で祈る。

 ―お願い!助けて!私を助ける為に占いの部屋に来て!私の願い、あいつに届いて!―

 優奈の大ピンチの時、僕は既に家に到着し、これから風呂に入ろうかと考えていた。風呂に入る準備をしている時、僕のスマホが鳴った。ディスプレイを見ると、かすみからの着信。嬉しい気持ちもあったが、何の用なのかと気になる気持ちもあった。

 ―まぁ、出なくても後でまたかかってくるやろうし、とりあえず出とくか―

 僕が電話に出ると、かすみが勢い良く話してきた。

「もしもし、今、占いの部屋っていう占いのお店の前にいてるんだけど、あなたの彼女が、怖い顔して占いの部屋に入って行ったの。それで、暫く見てたら、筋肉質の男三人が、次々と占いの部屋に入って行ったの。やばくない?占いの部屋にいる占い師って、もしかして、あなたにとって大切な人なの?」

「え!その占い師、確かに僕にとって大切な人や!大変な事が起こってるんかな。かすみ、なんで占いの部屋の前にいてるん?」

「私、自分で言うのも何だけど、勘が鋭くて、あなたの彼女を見てると、やばそうな雰囲気を感じたの。それで、両親に適当な話をして、あなたの彼女をこっそり尾行してたら、占いの部屋に辿り着いたって訳。あの人、あなたと別行動をとってから、一回乗った特急電車から降りて、引き返したんだよ。物凄い執念だね~。どうする?こっちに来る?」

「うん!今すぐ行くわ!警察に電話しとくわ。かすみは危ないから、帰っていいで。知らせてくれてありがとう。恩に着るわ」

「え~、帰らないよ~。両親には、今日は大阪に泊まるから後で電話するって言って、待ってもらってるの。占いの部屋のドアの前で耳をそばだてて、何かやばい事が起こりそうだったら、すぐに電話するよ」

「分かった。ありがとう。警察に電話してから、すぐにそっちに行くわ!」

 電話を切り、警察に電話して事情を説明。素早く外出する準備を整え、大急ぎで家を出て占いの部屋に向かう。走りながら、優奈の無事を祈る。

 ―優奈、頼むから無事でいてくれよ~!頼む、間に合ってくれ~!―

 その頃、占いの部屋では、スーパーマッスルブラザーズの三人の男が、どんどん優奈に近付いて行き、優奈が後ずさりしていた。スーパーマッスルブラザーズが、服と下着を脱いで裸になる。スーパーマッスルブラザーズ三人が、物凄く興奮している。優奈が更に後ずさりする。ふと、優奈が奥のソファにつまずき、ソファに倒れ込んでしまった。優奈がすぐに立ち上がろうとしたが、時既に遅し。スーパーマッスルブラザーズの一人の男が、立ち上がろうとする優奈をソファに押し倒し、優奈の占い師用の服を脱がしにかかる。更に残りの二人の男が加わり、優奈の占い師用の服を脱がそうとする。優奈が何とか逃れようとして、必死に抵抗しながら叫ぶ。

「キャ~!!止めて~!!誰か~!!助けて~!!」

 優奈の必死の抵抗も虚しく、占い師用の服が優奈からどんどん剥ぎ取られ、脱がされてしまい、優奈が下着姿になった。逃げようとするが、スーパーマッスルブラザーズによってソファに押し倒され、ブラジャーを脱がされないように抵抗するが、抵抗も虚しく、スーパーマッスルブラザーズによって強引に剥ぎ取られ、優奈のめっちゃ大きいおっぱいが露わになった。スーパーマッスルブラザーズが口々に言う。

「おぉ~、めっちゃでっかいおっぱいや~!めっちゃ綺麗や~!揺れまくってるで~!」

 優奈が、涙が零れそうな目で訴えながら、懇願する。

「お願い、止めて!お願い!お願い!」

 優奈の懇願も虚しく、スーパーマッスルブラザーズが、優奈のパンツを手で掴んで脱がそうとする。優奈がパンツを脱がされないようにパンツを手で掴むが、さすがにスーパーマッスルブラザーズの腕力には敵わず、パンツが優奈の手から離れ、スルスルとパンツが脱がされていき、パンツが足から離れ、脱がされてしまった。優奈のめっちゃ大きいお尻が露わになり、優奈が裸にされてしまった。その直後、唯香が笑いながら優奈に向かって叫んだ。

「あっはっは。いい気味ね~!私の言う事を聞かなかった罰よ~!」

 唯香が一連の流れを、スマホを使って動画を撮影している。一方で、スーパーマッスルブラザーズがニヤニヤしながら口々に言う。

「おぉ~、お尻もめっちゃでかい~!この女、めっちゃセクシーやわ~!おっぱいもお尻もめっちゃでかくて、最高の裸やわ~!」

「まずはブチュ~ッてキスするか~。それともでっかいおっぱいを揉みまくるか~」

「この女の裸をじっくりと見たいわ~!めっちゃセクシーな裸をじっくりと見ようや~!」

 スーパーマッスルブラザーズの話がまとまり、優奈の超絶にセクシーな裸をじっくりと見る事になった。スーパーマッスルブラザーズが優奈の両足を掴むと、優奈が抵抗する為に、声の出る限り叫んだ。

「止めて~!!お願い~!!誰か~!!助けて~!!」

 優奈が窮地の状況の時、僕が占いの部屋の前に着いた。占いの部屋の前には、かすみがいて、慌てながら僕に言ってきた。

「早かったね。やばいよ。さっき、女の人の助けを求める声が聞こえたよ。ドアを開けようとしたけど、中から鍵がかけられていて、入れないよ。どうする?警察を待つ?」

「警察を待ってる時間は無さそうやわ。実は、万が一の時に備えて、この店の占い師から、合い鍵を渡されてるんや。その鍵を使って中に入るわ。かすみ、ほんまにいろいろありがとう。ここからは危ないから、ここから離れてや」

「私は、ちゃんと危なくならないように気を付けるから、心配しなくていいよ。あなたこそ大丈夫?中は危険な感じがするから、くれぐれも気を付けてね」

「分かった。ありがとう。じゃあ、行くわ」

 僕が鍵を使ってドアの鍵を開錠し、ドアを開けて中に入り、ドアを閉めて叫ぶ。

「優奈!遅くなってごめん!助けに来たで!」

 占いの部屋の中を見回すと、裸の優奈がソファに寝転ばされていて、屈強で筋肉質な裸の男が三人、優奈のすぐ近くにいて、そのうちの一人の男が優奈の両足を掴んでいて、唯香がその様子をスマホで動画を撮影している。僕が優奈のところに駆け寄り、男の手を優奈の足から振り払い、優奈に言葉を掛けた。

「優奈、裸にされて、怖かったやろ。ほんまにごめん!もっと早く来れてたら、こんな事にはなってなかったのに。裸にされて、それ以上は何もされてへん?早く下着と服を着て」

 僕の言葉を聞き、優奈の目から涙が零れ、僕に抱き付き、涙ながらに僕に言ってきた。

「うぅ、怖かったよ~!助けに来てくれてありがとう。裸にされたけど、それ以上は何もされてへんで。ギリギリ助かったわ~」

 僕が守りながら、優奈が素早く下着を穿こうとする。その時、スーパーマッスルブラザーズが一斉に僕に襲い掛かってきた。僕が応戦するが、僕は一人、相手は三人。一人は抑えられるが、残りの二人までは抑えられない。スーパーマッスルブラザーズの一人の男が、優奈の手と優奈のパンツを掴んで、優奈がパンツを穿けないようにする。もう一人の男が、ニヤニヤといやらしい笑顔を浮かべながら、優奈に近付いて行き、手を伸ばして、手を優奈のめっちゃ大きいおっぱいに近付けていくと、優奈が抵抗しようと叫んだ。

「キャ~!!近付かないで~!!止めて~!!助けて~!!」

 僕がその叫び声を聞き、懸命に足を伸ばし、その男の股間を後ろから蹴り上げた。見事に命中。不意を突かれたその男は、その場にもんどり打って倒れ込んだ。その姿を見た、優奈の手とパンツを掴んでいる男が、驚いて一瞬動きが固まった瞬間、僕がその男の頭に蹴りを放ち、また見事に命中。その男がほんの少し飛んで、その場に倒れ込んだ。意識が朦朧としながらうずくまっている。その隙に優奈が素早くパンツを穿き、ブラジャーを着け、占い師用の服を着て、満面の笑顔を僕に見せてきた。

「ありがと~!下着と服を着れたで~!」

「うん。良かった~!さぁ、あと一人や~!」

 スーパーマッスルブラザーズの男一人が、物凄い形相で僕と優奈に近付く。ふと、我に返ったようで、僕に言ってきた。

「そうや、俺、まだ裸や。パンツを穿いて服を着るから、ちょっと待ってろ」

 その男が、少し恥ずかしそうな表情で、慌てながらパンツを穿いて服を着て、再び僕を物凄い形相で睨み、僕に言ってきた。

「お前、なかなかやるな。でも、俺は長男で、弟より強いからな。ボコボコにしてやるから、覚悟しろよ」

「もう諦めろ。警察を呼んでるで。もうすぐ来るはずや。お前ら皆、逮捕されるからな」

「フン、警察が来る前に、お前を倒して、そのいい女を滅茶苦茶にして、愛しまくるわ。さぁ、行くぞ!覚悟しろや!」

 スーパーマッスルブラザーズの一番年上の男が、僕に殴りかかってきた。僕がヒラリとパンチをかわし、その男の腕を掴み、投げ飛ばす。その男が背中から床に落ち、悶え苦しむ。その間に、僕が優奈に駆け寄り、優奈をぎゅ~っと強く抱き締める。優奈も僕をぎゅ~っと強く抱き締める。

「優奈、もう大丈夫やで。もうすぐ警察が来て、あいつらを皆逮捕する。裸にされてしまって、ほんまにごめん。もっと早く来れたら良かったわ」

「うん。助けてくれてありがとう。謝らなくていいで。早く来てくれたやんか。来てくれて、めっちゃ嬉しかったで!愛してるで!」

「うん。そう言ってくれて、めっちゃ嬉しいわ。愛してるで!」

 唇と唇を濃厚に合わせ、舌と舌を濃密に絡め合い、ぎゅ~っと熱く強く抱き締め合う。僕と優奈が夢中になっていると、急に僕の後ろに、スーパーマッスルブラザーズの一番年上の男が忍び寄り、両拳を振りかざし、僕の首の下の部分を力一杯殴った。不意を突かれ、僕が呻き声を上げる。

「ぐぁ・・・優奈・・・逃げて・・・」

 僕の意識が朦朧としてきて、気を失いそうになる。優奈が大声を出しているが、よく聞こえない。優奈が逃げるが、スーパーマッスルブラザーズの一番年上の男が、優奈にどんどん近付く。優奈が追い詰められる。


 ≪Vol.18に続く≫

 優奈が屈強な男に襲われ、最大の危機を迎えています。今後、どうなるのでしょうか。次回をお楽しみに!

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