風は季節を運んでいる
受験当日、高校の教室はどこも冷え切っていた……
それでも僕は全力を出し切ったと思う……
合格発表の日
僕は一人で四葉高校に向かった。
え~っと495番……495番……
最後の方の番号だから………
……………あった
足がすくみそうだったけど、なんとか耐えた。
勉強やっててよかった~
初めてそう思えた。ごめんね母さん。
僕は檜ノ高校へ向かった
3人の姿が見えたので僕は駆け寄る
「どうだった?」
3人が振り向くと、昇が泣いていた……
「昇、お前落ちた?」
「し、失礼なやつだな!嬉し涙!う・れ・し・な・み・だ!」
まあ、頑張ってたからな……
「じゃあ、全員合格だったんだな!」
日向がすごい形相で僕を睨む
「誰が晴れて全員合格だったと思う?」
「土下座しようか?」
ビュー……
日向は柔らかな顔になった
「私、違う高校にした。ここじゃあ、私のやりたいことはできないから……」
いつもそんな顔してればモテるのに………
「そっ……」
「あ、そうだ!あんたのやりたいことって何?」
「えっ、そっちこそ、何なの?やりたいこと」
日向は元通りの顔に戻った。
「私は尚武が答えないと言わない」
ビュー……
楓が驚いたような声を上げた
「日向が尚武のこと尚武って呼ぶの久しぶりじゃない?」
言われてみれば……
「僕、嬉しいよ!」
……ビュー……
「私、もう帰る……」
楓が日向の腕を掴む
「待ってよ、日向~。打ち上げ行こ!やっぱ~マックしょ!」
「………わかったわよ」
楓が喜ぶ姿を見て昇と日向は嬉しそうだ。
僕はやっぱりこんな風景が大好きだ……
マックに夢中な昇と楓は放っておいて僕は日向に近寄り耳元で囁いた
「僕、先生になりたいんだ。学校の。日向は?」
風は言伝に未来を告げた




