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第33話 王都に帰還する・2

R15作品です。


良ければブックマークよろしくお願いします。


5000アクセス達成しました!


受け付け窓口の表記に誤字がありましたので修整しました。



目覚めると予定通りにペンドラ騎士団の王都帰還を目指して行軍が始まる。



帰りは街に寄って観光するんだったか?


団長である師匠やガイアス副団長など、数名はお偉いさんとかと会談があるらしいけど。


俺はどうなるのだろうか?

師匠やガイアス副団長に付いて行かなければならないのかな。



「師匠、俺って街ではどうすればいいですかね」


それを聞いた師匠が、「あっ…」と小さく声を洩らして考え込む。


街に着いてからの俺の行動に関して何も考えてなかったんだな。


すると横からガイアス副団長が混ざってきた。



「ハヤトくんはもう立派に一人前ですから自由行動でよろしいのでは?」


ナイスガイアス副団長。


「そうね〜私達に付いてきても何もする事がないし、自由行動でいいと思うわ」



ひゃっほい。


何しようかな?

海が近いしお店で海の幸を使った料理でも腹一杯食べようかな。


あれ?


…………あっ。


俺お金持ってなくね?

どうすればいいのだろうか…


俺が悩んでいると、ガイアス副団長が助言をくれる。


「魔物の領域で狩った魔物達の素材は……まぁ団長と二人だったから回収する暇が無かったでしょうが、魔石くらいはいくらかありますよね?それを冒険者ギルドに登録して売ればお金になりますよ」


俺はガイアス副団長を見ながらパアァァっと顔が明るくなる。


そうか。

魔石は冒険者ギルドで売れるのか。


ついでに冒険者登録も出来るじゃん。



ガイアス副団長は本当にナイスガイだぜ。


「ありがとうございます!」


俺は嬉しくて大きな声でガイアス副団長にお礼を言った。



それからは軽く冒険者ギルドでの登録の仕方の説明を聞かせてもらいながら、街に向かって進んでいると見えてきた。


今向かってる街は港のある大きな街で、『海の街アクアラ』と呼ばれている街なのだそうだ。


海の街と言うだけあって、港もある大きな街だ。


貿易とかもしているインラ帝国にとって重要な拠点の一つらしい。


予定ではこの街に2泊3日の滞在をする事になっている。



街に着いてからは3日後の集合予定地と時間の説明を受けてから解散となった。


師匠から何かあった場合には魔法騎士駐屯地に滞在する予定だから、そこに来なさいと言われてから俺も自由行動を開始した。



綺麗で活気のある街だなぁ。

とりあえず先に冒険者ギルドに行って登録をしなければ。

お金が無ければお店で何も買えないし、宿も取れない。



冒険者ギルドは街の入口から真っ直ぐ海に向かうと見える一番大きな建物と言っていた。


俺は冒険者ギルドを目指して歩き出す。



しばらく歩くと一際大きな建物が見えてきた。


本当にデカイな。


3階建てで入口は大きな扉が開きっぱなしで、広いフロアーがあるのが外からも見える。

左横には大きな倉庫のような建物もあって右横には車のガレージのように入口がシャッター式で、魔物の解体をしているこれまた広い建物もある。



俺は冒険者登録をする為に3階建ての建物に入る。



すると見慣れない子供だからか、何人もの冒険者らしき人達にじろじろと見られてしまう。

俺は気にせずに冒険者登録をしてくれる総合窓口に並んだ。


受け付けは3種類あって、受けるクエストの報告やクエスト達成の報告を担当する依頼窓口と、冒険者登録やクエスト依頼をする側の管理やその他雑務をこなす総合窓口と、素材買い取りや依頼達成報酬の受け渡しなどお金の管理がメインの金銭窓口がある。



「次の方どうぞ〜」


少し並んで待っていると俺の番がきた。


「お嬢さん本日はどのようなご要件ですか?」


受け付けのお姉さんが微笑ましい物を見る目でそう問い掛ける。


だが俺の一言でその表情は引き攣った笑顔に変わった。


「冒険者登録をしに来ました」


「………コホン。ええと…お嬢さんが冒険者登録をするのですか?」


「はい俺が登録します」


「で……ではこちらの用紙にご記入をお願いするのですが……本当にお嬢さんが登録するの?」


お姉さん、敬語じゃなくなってるよ?

そんなに信じられない事なのだろうか。


「はい俺が登録するので問題ありません」


そう言ってスラスラと必要事項を記入していく。


記入しなければならないのが名前・性別・年齢と希望依頼の種類だけで大丈夫らしい。



希望依頼の種類は採取・討伐・調査・護衛・輸送・その他とあるので、俺は討伐にチェックを入れる。


書き終わった記入用紙を受け付けのお姉さんに渡すと、お姉さんは俺と用紙を交互に見る。


「お嬢さんここ、間違えてるわよ?」


そう言って男と記入された性別欄を指差しながら教えてくれる。


いや、それで合ってるんだけどね。


「俺は男です」


そう言うと受け付けのお姉さんは絶句する。


まあ慣れてるけどね。


「し…失礼しました……本当に?」


信じられないのか再度確認してくる。


俺は頷いてみせて肯定する。


そして納得していないような顔をしながらもお姉さんは用紙のチェックをしていくと、また喋りかけてくる。


「えっと…ハヤトくん?でいいのかしら…希望依頼の種類が討伐になっているんだけど、討伐依頼をするつもりなの?大丈夫?」


「大丈夫なのでそのまま進めてください」


お姉さんなりにこれは心配しての問い掛けなのだろう。


「わかりました、今ギルドカードの発行をするので少しお待ちください」


そう言ってお姉さんは用紙を持って席を離れる。


少し待っていると直ぐに戻ってきた。



「それではこちらがギルドカードとなります。冒険者活動をする中で、いくつかのルールがございます」


俺はギルドカードを受け取って説明を聞く。


「まず一つ、冒険者ギルドは冒険者の方々の生死に関して一切の責任を負いません。次に、冒険者ギルドに登録する冒険者が犯罪行為を行った場合に、冒険者登録の抹消を行うと共に一切の責任を負いません。次にクエストに関して意図的に虚偽の報告をした場合には冒険者は冒険者登録の抹消及び賠償請求、依頼者側の場合は賠償請求及び今後ギルドは依頼を受ける事が無くなります」



要約すると死んでも知らないし、犯罪とかしてもギルドに関係無いし、意図的に嘘吐いたらギルド使えなくするのと、お金も請求するからねって事か。



「ギルド利用に関しての細かい規定に付いてはこちらのガイドブックをお読みください」



お姉さんからガイドブックが手渡される。


そういえばゲームのGFOでは冒険者にランク制度とかあったけど、そこら辺はどうなのだろうか?


疑問に思ってガイドブックを軽く捲ると、目次ページにはしっかり『冒険者ランク制度について』とある。


「それではまたのご利用をお待ちしております」


こうして俺の冒険者登録は終わる。


魔石を売る前にガイドブックに目を通すか。


ガイドブックの目次ページを見るといくつか項目がある。


『冒険者ギルドの責任と冒険者の責任』


これは先程聞いた生死に関してや登録抹消などの内容が書かれていた。


『冒険者ランク制度』



どうやらゲームのGFOとほとんど同じ制度のようで、FからSまであってSが一番高い。


内容はこんな感じ。



ランクの昇格には一定数のクエストポイントが必要。

Cランクからはクエストポイントとは別に昇格試験アリ。

昇格試験は1度受けて落ちた場合のみ1年間の再試験は禁止。


Cランク昇格試験内容。

試験官との模擬戦。


Bランク昇格試験内容。

Bランク以上の試験官随伴での魔物区域による指定魔物の討伐と帰還。


Aランク昇格試験内容。

年に1度インラ帝国にて開催される武の祭典に出場してベスト8以上。

その大会の成績においてAランク以上の冒険者もしくはインラ帝国魔法騎士団所属上級騎士3名以上からの推薦。

以上の条件をクリアし、インラ帝国魔法騎士団所属のペンドラ騎士団団長との模擬戦による最終試験で合否判定。


Sランク昇格試験内容。

各国の国王2名からの推薦と、インラ帝国魔法騎士団所属のペンドラ騎士団団長との模擬戦にて勝利。



おおう……俺の師匠は昇格試験に関わっているのか。


Sランク昇格試験とか師匠に勝たなきゃなれないんだよな。


なかなかにハードルが高い。


それに武の祭典か。


俺は見に行った事が無いけれど王都はお祭り状態に毎年なっている。



他にガイドブックに書いてある内容はクエストの受け方や達成報告の手順に、失敗報告の手順、それにクエスト依頼手順などが書かれている。



あとは施設の紹介や冒険者ギルド本部の紹介など、特に大した内容は書かれていなかった。



ガイドブックを読み終わった俺は素材買い取りを行っている金銭窓口に並ぶ事にした。



時間が昼間だからか、金銭窓口にはあまり人が並んでいない。


おそらく夕方には依頼を達成した冒険者達が多く並ぶのだろう。


直ぐに俺の番が回ってきた。



「依頼達成報酬ですか?買い取りですか?」


受け付けのお兄さんが質問してくる。


「買い取りでお願いします」


「では素材をお見せください」


そう言われて俺は袋から魔石を取り出し始める。


ちなみにこの袋は空間拡張の術式が施された魔道具で、一般的に普及している。


袋の大きさや重さは変わらないまま、使い手の魔力に合わせて中の空間が広くなる仕組みだ。



俺が魔石をどんどん出しては置いて、出しては置いてを繰り返していると、気付いたらお兄さんの顔が引き攣っていた。



多過ぎるのだろうか?


まだあるけどこの辺で終わりにしとこう。


「とりあえずこれの買い取りをお願いします」


そう伝えると引き攣った顔のまま固まっていたお兄さんが動き出す。


「しょ…少々お待ちください!」



そう言って受け付けのお兄さんは奥に引っ込んでいった。


一体なんだろうか?



しばらくすると白い髭を伸ばして、いかにも魔法使いというローブを羽織ったお爺さんが受け付けのお兄さんと一緒にきた。


「これは……お嬢さん、この大量の魔石は一体どうやって手にしたのかね?」


なんなのだろうか?

そんなにおかしな事なのだろうか?


俺が疑問に思ってると何を勘違いしたのか、お爺さんが自己紹介をしてくる。


「ああ私はこのギルド、アクアラ支部のギルドマスターであるヨーセスという者だ」




魔石を売りに来ただけなのになんかギルドマスター出てきた。

明日も19時更新予定です。


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