ep.8 怪物
拙い文章ではありますが あなたの心に触れられたら 幸いです
怪物……それは、さながら童話から飛び出してきた鬼――小鬼のようだった。
体長はおよそ120センチメートル。小学生中学年くらいの矮躯に、不釣り合いなほど筋肉質な体付き。邪悪に濁った瞳に、脂ぎった大きな鷲鼻が特徴的で、頬まで裂け締まりのない口からは、不揃いで黄ばんだ牙を覗かせている。
手には錆びた鉈を持ち、申し訳程度に纏っているボロ布は、ファッションとしては言わずもがな、防寒と保護を目的とした場合でも、衣類としてまるで機能をしていない。人間の猿真似でもしているのだろうか、よくよく冗談みたいな格好だ。
その奇天烈な小鬼どもを相手に、鈍色の武具を装備した兵士と仰々しいローブを着た者たちが、隊列を組んで戦っている。
それは、まるで中世を舞台にした映画のワンシーンのようだ。
(映画撮影……いや、それよりも夢というほうが、まだ……)
現実的とは到底思えない修羅場に直面し、真っ先に夢か幻かと疑うオレだが、しかし、自然と湧いた感想を自ら否定する。
小鬼どもと兵士たちが繰り広げる及び腰の攻防は、フィクションの勇ましい殺陣には見られない生々しさがあったからだ。
それというのも、一太刀でも浴びれば致命傷になりかねない真剣同士の戦いは、相手の一挙手一投足を警戒し、慎重にならざるを得ないからだろう。
全て素人目線の解釈なのは言うまでもない。
ご高覧いただき ありがとうございました 次回へ続きます
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