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烙印者 Prequel ~空白の1ページ~  作者: 日月
第1章 目覚め
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ep.4 遭 難

拙い文章ではありますが あなたの心に触れられたら 幸いです

 遭難。



 頭の中に怖ろしい二文字が浮かび、背中にじっとりと冷や汗が滲む。


(おいおい、マジかよ……現代人が樹海で遭難とかあり得ねぇ!)

 唐突に始まった生死を懸けた脱出劇に、心の準備もさることながら、何の装備も整っていないオレは、ひたすらに戸惑うしかない。

(こんなときどうしたらいいんだ川を探して下流へ歩くいやそれは反って危険と聞いたようなそれとも頂上を目指して上へ登る山道は山頂に向かって収束する捜索面積も減っていくので見つけてもらえる確率がいやそれは山での遭難に限った話か――とにかく! ……とにかくだ。下手に動くのは危険だろう、たぶん……)

 焦燥(しょうそう)から脳がフル回転する。自分の中にサバイバルの知識が眠っている可能性を期待してみたが、残念ながらこれだという名案は浮かばない。

 とはいえ、人と連絡が取れるならまだしも、当てのない救助隊をただ待ち続けるのは愚策(ぐさく)に思える。


(……ん、連絡? そ、そうだよ! ケータイ!)

 携帯電話を使って救助を呼ぶ案に、今の今まで思い至らなかった間抜けに呆れつつ、ズボンのポケットに手を突っ込む。


(クソッ、圏外か!)

 人里離れた大自然の中だ。電波が届かなくても不思議ではない。


 その他の所持品は財布と鍵……それから、近くに投げ出されてあった鞄に教科書と筆記用具が入っていた。

 どれも、この状況では燃料くらいにしかならなそうだ。

狼煙(のろし)を上げるという手もあるんだろうけど、まずライターがない……)

 (ろく)に知識のない素人が、枝を使って摩擦熱により火を起こすのは難しい。

 所持品を搔き集め、知恵を絞ったものの早々に万策尽きたのだった。

(ええい! こうなったら、なるようになれだ!)



 無謀は重々承知。どうせ失うものなど、この身一つだ。オレは半ば自暴自棄になり、原生林を自力で踏破する決意を独り固めた。


少年の受難は続く・・・


ご高覧いただき ありがとうございました 次回へ続きます

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