表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
烙印者 Prequel ~空白の1ページ~  作者: 日月
第1章 目覚め
15/44

ep.15 リザルト画面だ連打連打

拙い文章ではありますが あなたの心に触れられたら幸いです

 遅れること数秒後、頭部を失った胴体が糸の切れた人形のように崩れ落ち――――そして大鬼は絶命した。


 オレが放った渾身の一撃は、大鬼の顔面を捉え頭蓋を粉々に破壊したのだった。

(うえぇ……や、やり過ぎだ……)

 想像以上にグロテスクな結果に、オレはげんなりする。

 大鬼の返り血に塗れている姿は、とてもじゃないが少女を怪物から救ったスーパーなヒーローとは言い難い。


「――――なる清流よ。彼の者の穢れを濯ぎ浄化したまへ――」

 後方に控えていた少女が、祝詞めいた言葉を呟いたかと思うと、どこからともなく発生した水流が、オレの頭上から降り注ぎ、体に付着した返り血を洗い流した。

「ップハァ! 驚いた……君がやったのか、どんな手品だ?」

「えっ、手品? 普通に水魔法ですけれど……」

 マホウ――まほう――魔法。たぶん、この認識で正しいはず。馴染みがあるようで、日常的には使わない単語であり、フィクションにおいて、お約束のそれだ。

 普通なら驚いたり懐疑的になったりするところだが、怪物が跋扈(ばっこ)する世界ならさもありなんといったところか。それに実際に使うところを目の当たりにしては、その存在を認めざるを得ない。


(というか、この子はこの惨状を見ても平然としてるのな……)

 清楚な印象の少女が、大鬼の無残な死体を前にして、悲鳴を上げるどころか顔色ひとつ変えないでいるのは意外だ。

 戦争。流行り病。家畜の処理。時代背景から想定して、きっと死が身近にある世界だから、そこに住まう者として、ある程度グロ耐性でもあるのだろうか。

 一方のその手のことにナイーブな現代人のオレが、平然とは言わないまでも取り乱さずに済んでいるのは、やはり現実味のないこの展開を、どこか他人事のように俯瞰しているからだ。


(――え?)

 そのとき、不意にオレの頭の中に軽快なファンファーレが鳴り響く。続いて機械的な音声がレベルアップを告げ、視界の隅に半透明のタブが表示されると、ステータスやスキルなどといった、いつかどこかで見聞きしたことのあるようなワードが列挙された。

(いや、いやいや冗談だろ? これじゃまるで……)

 オレはひどく既視感のある展開に鼻白む。

 意識が喪失する前に見た最後の光景は交通事故。

 未知の世界で目覚め、そして手に入れたのはチート能力。

 それはいつか見た、いくつもの物語の設定に酷似している。



 そう、この展開はまるで異世界転――。


ご高覧いただき ありがとうございました 次回へ続きます

ご感想など お待ちしてます 活動の励みになります



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ