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烙印者 Prequel ~空白の1ページ~  作者: 日月
第1章 目覚め
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ep.11 エンカウントバトルⅡ

拙い文章ではありますが あなたの心に触れられたら 幸いです

『ウググググッ、ゴオォ……!』


 片腕を失った大鬼が、赤黒いの血しぶきが吹き出る傷口を抑えながら、まさしく鬼の形相で再びオレたちの前に立ちはだかる。

 3メートルは優に超える巨体に気圧され後退りすると、恐怖に竦んで動けなくなっている少女が背中に当たった。

(オレがビビってどうする! きっとやれるさ! さっきだって――!)

 自らを鼓舞し正面から戦う決心をするも、構えた剣はポッキリと折れてしまっており、なんと心もとないことか。

 ならば、とあたりを見回すが、先のように都合よく武器になる物は落ちていない。

(マ、マジかよ……)

 常識的に考えて、あのような怪物に人間が素手で戦うなど無謀が過ぎる。熊に徒手空拳で挑むようなものだ。そんな悪い意味でバズりそうなネタに興じる承認欲求はない。そんな自殺願望などオレにはないのだ。


『ヴオオォォッ!』

 こちらの不安などお構いなしに、殺意マシマシといった様子の大鬼は、威嚇行動だろうか、激しく地面を踏み鳴らす。

「ちょ、ちょっとタイム!」

 制止の言葉がオレの口を衝く。無論、大鬼の勢いは収まらない。

 そもそも破壊衝動に突き動かされている野獣が、人語を解するかどうかはなはだ疑問である。少なくとも、唾液をまき散らし激昂(げきこう)に染まる双眸(そうぼう)からは、知性をまるで感じられない。

 怪物の迫力にたじろんでいる人間二人に、横薙ぎに振るわれた拳が迫る。

「クソッ!」


 オレは咄嗟に少女を抱き寄せると、力一杯地面を蹴り飛び退いた。


少年少女の 運命やいかに


ご高覧いただき ありがとうございました 次回へ続きます

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