表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
216/232

猛攻

「うぉらぁ!」


 個性的な掛け声と共に巨大な弓で矢を放つベリト。


 攻撃は命中するが、空亡がダメージを受けたようには見えない。


「おそらく、以前お前達が起こした事件からデータを取られているのだろうな。バックベアードまで対策されているくらいなのだから」


 ダンタリアンの能力を使いながら、仮説を述べるバエル。


「それで私達の役割は、空亡を牽制しつつダンタリアンの攻撃の中で有効的なのがあるかどうかを見極めるって事ね」


 青白い炎を放ちながら、星垂が続ける。


「やっぱり……。私達の能力も対策されているのかしら?」


 単に空亡が強いというのもあるが、自身の能力が対策されていて効きづらいのでは、という疑心暗鬼が収容組に広がりつつあった。


「ならばなんだ? この世界、目立てば対策されるのは(つね)。その常を跳ね除けて生きてきたはずだ」


 静かに、力強く言葉を紡ぐ霧香の背後で巨大な鎧武者が立ち上がる。


「霧香?!」


 今日、3回目の外連・餓者髑髏(ケレン・ガシャドクロ)


 まともな状態ならいざ知らず、チュパカブラに血を吸われ弱った状態でのこの行動に、星垂は思わず声を上げる。


「人任せは性に合わなくてな……。私が決める!」


 巨大武者の肩に乗り、共に空亡に向かっていく霧香。


「はっ! 激しく同意、禿同だ! 敵が小細工を駆使(くし)するっていうんなら、力業で押し通すのが俺の流儀だ!」


 そう言ってベリトが手印を組むと、その後方に大量の魔法陣が現れる。


 1つの魔法陣からは数十本のオートマタの腕が伸び、それが絡まり一本の巨大な腕を形作った。


 そして、その巨大な腕がさらに絡まりあって、最終的に一対の超巨大な腕となるり、弓と矢が出願させると、それを(つが)え空亡に狙いを定める。


「バルバトスの超級魔弾、特と味わいやがれ!」


 ベリトの咆哮と同時に、空亡に向かって飛翔する超級魔弾。


 食らった空亡は一瞬、(ひるん)んだように見えたが、すぐに閃光の発射体制に入った。


「させん!」


 霧香の号令と共に巨大武者が空亡に体当たりを食らわせる。


 閃光の発射は止められなかったが、()()った空亡の無数の閃光は、上方向にそれて放たれた。


「まだまだ、一発で終わると思うなよ!」


 ベリトの言葉通り、超巨大な両腕は次の矢を(つが)えていた。


「ぶっ壊れるまで撃ち続けてやる!」


 第2射を放ち、第3射の準備に入る超巨大な腕。


 体勢を立て直し、反撃に転じようとする空亡だったが、


「やるわよ、るルリ、リル!」


「了解!」


「ガッテン承知!」


 雪那の掛け声に、合わせるルリとリル。


 巨大な水柱が空亡を飲み込んだかと思うと、一瞬でソレが氷つく。


「長くは持たないわ! 今の内に体勢を立て直して」


 と言う雪那の言葉に、


「やる事は変わらねぇ!」


 とベリトは返す。


「コチラの本命が対式なのは動かないんだよ。ただ、いくら真白家の呪いがあると言っても、相手は世界を滅ぼすほどの存在。まともに対消滅の削り合いをした場合、リスクがつきまとう。そのリスクを取り除くためにもアタシ達が空亡を消耗させなきゃならないんだ」


 この戦いの勝ち筋を(しめ)す紗由理。


「やるわよ、準備は良い?」


「いつでもオッケーよ」


「任せろ姉貴!」


 レイカの問に応える火織とレイコ。


 レイカとレイコの合体技である巨大ランスを、火織の炎が包み込む。


「やはり西洋系全般、耐性が弱いようですね。逆に東洋系はほぼ対策されています」


「わかりやすい問エバわかりやすいな」


 ダンタリアンの言葉に納得するバエル。


 2人は各々、魔導書を取り出し、攻撃態勢に入る。


 その時、空亡を(おお)う氷が割れ始め、戦闘が再開する。


 各々が最大火力の攻撃を繰り出すが、空亡はひるまずに閃光を撃ち出す準備に入る。


「させんと言ったぞ!」


 巨大武者が空亡を押し倒し、閃光は空に放たれる。


 しかし、覆いかぶさるように倒れた巨大武者はその閃光の餌食になり、封印術を発動させて消滅してしまう。


 空亡は起き上がり再度、攻撃態勢に入る。


「くっ?!」


「貴方は攻撃に徹してください。ここは私が!」


 対式の防御術を繰り出そうとする麟太郎。


 しかしそれは止められ、代わりに蒼水が防御を受け持つ。


「リュカ」


「わかってるって」


 式神リュカは巨大な水流に姿を変え、障壁を形作る。


 空亡の閃光を完全に止める事はできないが、そらすことで戦場の同士を救う。


『対式・白光』


 白い閃光が空亡を貫く。


 キュルキュルと奇怪な音を出して、傾く空亡。


「よし、畳み掛けるぜ!」


「調子づくのは良いが、油断はするなよ。奴には私の鮫を跳ね返した能力があるし、もしかしたら他にも隠している力があるかも知れない」


 しかし、白光によって傷つけられた七芒星の形をした空亡は、そのダメージ箇所から七芒星とおなじような物質が吹き出してきたのだ。


 その物質はダメージ箇所から枝分かれしながら伸びて、敵対する者達に襲いかかる。


「なんだ?! 壊れねぇ!」


 ベリト達が謎の物質を攻撃するが、壊れる気配は無くどんどん空間が枝に侵食されていく。


「まずい、このままでは逃げ場が無くなる!」


 絶叫する霧香。


 そしてその状態で、空亡は閃光を放とうとしていたが、


秘儀・蒼炎紫電(ひぎ・そうえんしでん)


 その言葉と共に雷とも炎とも言える何かが降り注ぎ、空間を満たそうとしていた物質を消滅させる。


「待たせたな、空亡。さあ、延長戦だ!」


 それは走矢の肉体を借りた、蒼炎参戦の合図だった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ