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超加速する完全無音世界  作者: 主道 学


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8/12

1-4

「音響兵器、マイクロ波兵器? ええと……それ、ぜんぶ妄想だよね?」


 俺の至極当然な問いに、如月さんが首を横に振った。


「いえいえ、妄想じゃないです。本当に今の日本って物騒なんですよ?」

「はあ? 非致死性兵器?」


 佐藤さんが、プッと吹き出した。

 その隣の秋山さんが、声をだして大笑いをした。


「まあ、本当にそんなことが起きていたとしても、今は現状帰れないんだから、その方が優先して考えないといけないことだよ」

「ええ、そうね」

「そうねえ」

「私。明日、また仕事なんですよ」


 改札口から出て、街の様子を一度は見ておいた方がいい。

 

 俺は、どうせ駅員の人もいないからと、改札口を切符なしで抜け出した。


 それから、音のしない街へでてみると?


「う?! 空が真っ黒で、空気が酷く淀んでいる……」


 まるで、大量の黒煙が空に昇ったかのような。そんな空と空気だった。だが、煙臭くなく、喉が痛いとか、むせたりもしない。


「うーん、なんだろうな? こんな街があるんかい? この街だけなんかな?」


 後ろから、三人のサラ女がついてきていた。


「ね、ね、何も聞こえないでしょ?」


 如月さんが、不安そうに小声で言ってきた。


「ええと、鴻野さん? この駅の反対側に行きません? 多分、ロータリーは反対側にあると思うんです」

「そうだね。一応、行ってみるか?」


 俺と如月さんと、二人のサラ女は、ここ駅の陸橋から向こう側。反対側へ向かった。


 陸橋を歩いていると。ふと、気になった。


 お店はほとんどシャッターが閉じているけれど、中はどうなっているんだろう?


 まさか、商品も陳列されていない。

 店員もいない。


 食べ物や飲み物も何もないんじゃないだろうな?

 

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