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「音響兵器、マイクロ波兵器? ええと……それ、ぜんぶ妄想だよね?」
俺の至極当然な問いに、如月さんが首を横に振った。
「いえいえ、妄想じゃないです。本当に今の日本って物騒なんですよ?」
「はあ? 非致死性兵器?」
佐藤さんが、プッと吹き出した。
その隣の秋山さんが、声をだして大笑いをした。
「まあ、本当にそんなことが起きていたとしても、今は現状帰れないんだから、その方が優先して考えないといけないことだよ」
「ええ、そうね」
「そうねえ」
「私。明日、また仕事なんですよ」
改札口から出て、街の様子を一度は見ておいた方がいい。
俺は、どうせ駅員の人もいないからと、改札口を切符なしで抜け出した。
それから、音のしない街へでてみると?
「う?! 空が真っ黒で、空気が酷く淀んでいる……」
まるで、大量の黒煙が空に昇ったかのような。そんな空と空気だった。だが、煙臭くなく、喉が痛いとか、むせたりもしない。
「うーん、なんだろうな? こんな街があるんかい? この街だけなんかな?」
後ろから、三人のサラ女がついてきていた。
「ね、ね、何も聞こえないでしょ?」
如月さんが、不安そうに小声で言ってきた。
「ええと、鴻野さん? この駅の反対側に行きません? 多分、ロータリーは反対側にあると思うんです」
「そうだね。一応、行ってみるか?」
俺と如月さんと、二人のサラ女は、ここ駅の陸橋から向こう側。反対側へ向かった。
陸橋を歩いていると。ふと、気になった。
お店はほとんどシャッターが閉じているけれど、中はどうなっているんだろう?
まさか、商品も陳列されていない。
店員もいない。
食べ物や飲み物も何もないんじゃないだろうな?




