第六話「間休」
医者の話ではルナティカの高熱は心無との遭遇が原因らしい。
今は薬を投薬して、落ち着いているらしいがそれでも彼女のキツそうな顔を見ると心が痛む。
と、看病を指定間に僕は僕なりの食事をすることにした。
ジャンルは推理もの、今日は納豆の気分だったので
執拗い探偵と犯人の関係性を楽しんでいる。
3世とこの警部ほんと仲がいいな。
ふと、彼女が目を覚ます。
「……ネ、おん」
目を擦りながら、僕を探してる。
「ルナティ、寝てないとダメだよ?」
すると、違和感に気付く……この子目を細めてる?
「ネオンの匂いはするけど、よく見えない」
「まさか……」
そう、彼女は視力が低下していた。
その代わり……
「あっ、シチューの匂い。ソラ、そろそろ来るね」
「あれ?ルナティカちゃん?起きて大丈夫なの?」
病室にソラがやってきた。
「”香華喰い”か」
珍しいタイプの異能。
確か、これは……、
「ルナティ?」
「なに?」
試しに聞いてみる。
「この間の串、覚えてる?」
彼女は即答だった。
「うん、あのお肉柔らかくて油が甘かったね」
ちょっと、それを思い出して。
うーん。すると、あの時の匂いが部屋中に充満する。
「あのネオンさん。とても良い香りがしますけど……この部屋で言葉張り付けないでください」
「いや、これ僕じゃない」
スンスン、ソラはよく嗅ぐとその匂いがルナティカから発せられている事に気付いた。
「えっ、ルナティカちゃん。”喰い”になっちゃったの?」
「そうなの?あー、またこの匂い嗅いでたらお腹空いた」
「この間の高級肉は出せないけど、作ってくる」
やったー、彼女はまだ身体の調子は悪いが少しはしゃいだ。
出された食事は、豚丼だった。
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~4日後
「で、然るべき措置を」
いま、ギルドマスターと会談していた。
ルナティカの話だ。
彼女を正式なメンバーとして加えるため、養成所で能力の制御方式を学んでもらうのだ。
ただ……
「”香華喰い”……初めて観るな」
ギルドマスターは”視察喰い”、彼の目には事細かい情報が目に映る。
今は、ルナティカには白檀の香りを発してもらってる。
そして……
スチャ、ズレたメガネを直す。
彼女は視力が希薄になったので私生活ではメガネをつけないといけなくなった。
「我はその養成所に馴染めるだろうか?」
少し心配な彼女。
「小さい子もおる、大丈夫じゃろ」
「勤めるのはどれくらいか?長老」
僕は彼をそう呼んでいる。
「3ヶ月じゃなかろうか?」
「じゃあ、少しの間だね。楽しんでこいよ、ルナティ?」
「たっ、楽しむ?……我は寂しいぞ」
そして、彼女は1つのトランクケースを両手で支えると、
タクシーに乗り込む。
そうして、僕は彼女を見送った。
続く




