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第三話「夢見る子供たち」~1~

その依頼のあった金持ちの家にいった。


「うちの娘は……大丈夫なんでしょうか?」

親はとても心配そうに尋ねてきた。


「何日くらいですか?」

「3日くらいでしょうか」

部屋の中を軽く見るが……手がかりになりそうなものはない。


「あの……」

「?」

家主が困惑顔でこちらを見ている。


「この子は?」

「……助手です」


僕は嘘を言った。


「おん?ネオン」

「なんで、ルナティがついてきてんのっ!」

ルナティカは僕のコートにスリスリしてくる。


「あの本当に助手さんですか?」

「あぁ、いや、あの有名な探偵の助手もワンコのように執拗い性格だったとか」

なるほど……家主は納得してくれた。危ない危ない。


「くんくん」

「こら、ルナティ。人様の匂いを嗅ぐんじゃありません……それ」

その言葉を遮るようにルナティカは、話す。


「なんか、甘い匂いがするよ?お花みたいな」

「それは多分香水の匂いじゃないかな?」

「うーん」

とりあえず、ここにいても何も発展しない。

そう思った僕は、彼女を連れて家をあとにした。



ХХХХХХХХХХХХХХХХ


~ギルド・ノルミス~


ここには、様々な情報が転がっているが飽くまでころがってるだけである。


「ん……全然わからん」

と言うかなんで、人探しとかせにゃならんのだ。


とか内心ぶつくさ言ってると声をかけてくる人物が、


「よっ、ネオン!」

「ケイリィ、復帰するの?」

(ドウ) 慧理(ケイリ)僕の親友。


「いや、説明文短!」

はいはい、この人は私の仲間で、”論理喰い(ロジックイーター)”。

最近、大きな事件を担当してて脳力使いすぎて療養してたらしい。

今はお腹がパンパンに膨れてる、カロリー持ってかれたんだろうなぁ。


「所で親友」

「なんだい、類友?」


ケイリィがにやにやしている、楽しんでるなこいつ。

「何やら面白い依頼をしてるとか、俺にもやらせ……」

「断る!」

「なんで!」

ケイリィが物欲しそうにみつめる。


「分かりたくはないが”スタート”。あぁ、今月のノルマ達成し…

「みなまで言わんといてくれ」

そして、ケイリィは500g痩せた。


「別に、タッグマッチでもポイントは貰えるだろうに」

「割合って、もんがあんの忘れてんですか?」


oh,Jesus cry.

彼は膝から崩れ落ちた。

そして、こう言ったのだ。


「ならば、助言を授けよう」

「どんな?内容による」

すると、ケイリィは”スタート”と呟いた、そして、

彼は10秒程で5kg痩せた。


そして、言いずらそうにこう告げた。

「この依頼……事件と呼ぶべきか、裏にヤバいのがいるぞ」

「なんだよ、言えよ」

「……心無だ」


その時、ホールの椅子が一斉にズレた。

「この依頼、喧嘩別れした娘を探すだけじゃなかったのかよ」

「おれは家出少年を探してくれって」

「思春期だからって、すぐ見つかるって話じゃねぇのか」

そして、ケイリィに僕を除いて皆がこう言った。


「「「で、結末は?」」」


ケイリィは申し訳なさそうに、答える。


「内緒」


「「「そんなぁ」」」

一同、崩れるように着席した。

ノルミス内の空気が一気に冷えた。


その時、直前にケイリィが一言僕に小声でいったんだ。

「助手くんの事、大事にしてあげてね」



”大事”?今でも大切に気を使ってはいるけど。

その言葉の意味が僕には理解できなかった。



そして、3日は経った。


いつもの、日常。


行方不明の依頼の他に、掃除系とかお遣い系の依頼をしてポイントを稼いでいた時の昼頃。


「ねぇ、ネオン?お肉食べたい」

ルナティカが、そう呟いた。


「わかった。ちょっとまってて」

スマホを手に取り地図を確認するのを静止させられた。

「着いてきて?」

彼女がとことこ先導する。


ここ裏路地だけど……ついて行くと、お肉屋の目の前に着いた。

「こんな道が……」

「おう!あんちゃん。今日は何を買うんだい?」

ここはよく来る肉屋だがまさか、彼女に連れてきてもらことになるとは、そう思ってたまにはいいものを食べさせてあげようよ思った。


「オヤジ、小都1高い肉”金剛牛”の串をふたつ」

「おい、お前。それは」


僕はそっと、黒いカードを取り出し。

「金はある」

と言って支払いを済ませた。


串ができるまでの間、彼女と話をすることにした。


「よく、覚えてたね。よく来てたから?」


うーん、彼女は何かを考えた。

「お肉食べたかったから?」


食いしん坊な彼女の答えに笑ってしまった。

「それは答えになってないよ」

「うーん」


彼女は一生懸命考える。

その時、


「出来たよ、2人とも!」

オヤジが串をここまで持ってきてくれた。


20mmはあろう肉厚の牛肉が3切れ。

白い粉は塩だろう、粉雪の様に振りかっており、

同様に黒い粒は胡椒だろう。




本能のまま被り着く、


流石、高級牛肉。

油脂が甘く蕩け、赤身もホロホロと崩れていく、

頬が蕩けそうだとルナティカは感じた。


僕はと言うと、

「……薄いな」


その一言だった。

「もう少し、香りがあれば……ん?」

何かが引っかかった。


なんだ、これは……なんの違和感。

ふと、彼女を見る。


「あー、ん。ん!」

ご満悦な彼女。


”獣人”違う。

”食べ物”違う。

”味”ちょっと、違う……ん?ちょっと?


その時、あの時言葉が蘇る。


『 なんか、甘い匂いがするよ?お花みたいな』

まて、あの時……甘い匂いなど感じたか?


「ルナティカ?」

「ん?」

食べ終えた彼女は、ごみ箱に串を投げ入れるとこっちを向いた。



「あの時の甘い匂い……まだする?」


彼女は首をかしげた。

「うん、してるよ?わぁ!」


彼女の肩を勢いよく掴んでしまった。

「あっ、ごめん」

「別に大丈夫だけど」


そして、再度尋ねる。

「どこからしてる?」


すると彼女は指差したのだ。




私たちの足元を……



続く



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