第九話「花火のような一生を」~3~
タフネルは最近結婚したばかりだった。
奥さんと恋仲になり、子供が産まれた為、
席を入れたと聞いている。
しかし、彼の仕事が夜勤帯であることを知らず、
家族間に摩擦が……
そして、その時に……
「彼から食べ物を買ったと」
「そうだ」
喰いが心無になるのは珍しいことでは無い。
彼らと僕達は近しいものだからね。
「やはり、熱を使えませんか……」
「そう見たいだ、これでまた”一般民”に出戻りか〜」
彼は自暴自棄になりそうになる。
「奥さん、面会に来てますよ」
「嘘だろ?」
扉をノックする音が、
「あんた、堕ちたって?」
「カトレーゼ、お前。郷に帰るって」
彼女の郷はここから1ヶ月はかかる。
「ネオンさんに連れてきてもらったのよ」
「えへへ」
余計な事を……タフネルは苦笑いをする。
「保険かけてて良かったわ、これで老後まで遊んで暮らせるわよ」
彼女は1枚の書類を手渡した。
「?!お前w」
「フフ」
明るい笑い声が響き渡る。
その時、1枚の帯がひらりと舞う。
僕はそれを摘んで食べる。
「”温かい”……」
そして、お邪魔と判断した僕は病室をあとにした。
ХХХХХХХХХХХХХ
それから、時はすぎの7月。
この地球は地軸がおかしくなり過ぎて、桜が咲く頃。
あの子が帰ってきた。
「訓練生。ルナティカ、ただいま戻りました」
「ルナティ~おかえり」
れおん!獣人の成長速度は早い、この間まで幼女だったのが最後、今は思春期の乙女だろうか?髪も短い。
「われ、じゃなかった。私、特待生になったんだよ?すごくない?」
「へぇ、偉いね。ルナて……いや、ルナ」
わふぅ~頭を撫でてあげる。
あぁ、生き物をあやしてる時一番落ち着くわ。
「と言う事は、今は認定試験か」
「そう、階級は黒3だけだから」
喰いには階級がある。
その珍しさから得られるの黒1つから3つ、
実践で得られる初級、3級から1級、
その両方のトップにいるのが特級。
僕やケイリィとかが当てはまるやつ。
上級階級を馬車馬のように扱うのはやめて欲しいが、
今この星の出生率は、笑えないほど低い。
担い手も少ないしそもそも能力持ちが少ない。
だから、使えるなら獣人であろうと
子供であろうと手を貸してもらう、そんなスタンス。
「あの……ネオンさん?」
「どうしたんですか?ソラさん?」
彼女は1枚の領収書を見せる。
「この間、依頼……宿泊料金のみコチラで負担するって話でしたよね?」
僕は無言を貫こうとする。
額に汗が滲む。
「ここまでは……いいですけど、これ続きがあって」
「……」
冷や汗が止まらない。
「なんで、同等の書物購入履歴があるんでしょうか?教えて貰えます?」
僕は1歩下がった筈だったのだが、いつの間にかカウンターの前にいた。何を言っているか訳が分からないと思うがこれが”幅喰い”、距離や長さも詰めることができる。因み、彼女に黒2つ。
「おぉ」
ルナが感心している。
「わかった、分かったよ」
そっと、ポケットからスマホを取りだし端末に翳す。
陽気な音と共に僕の口座からお金が消えた。
「ありがとうございます♪」
ソラは上機嫌で業務に戻って行った。
「……本当に”食”ってお金が掛かる」
特に僕は本と栄養源を取らないといけないから尚のこと。
誰が、書いてくれればなぁ……そう思っていると、
ギルドマスターが話しかけてきた。
「欲しいか?金」
「是非とも!」
「ならば……」
マスターは僕の肩に手を置いて、こういったのさ
”はたらけ”
まぁ、膝から崩れ落ちたよね。
あの時の僕、今じゃ笑えるけどがくり来たなぁ
すこし、眠くなってきた?
わかった、続きは今度にしょう、
おやすみ
つづく




