第十話「間休・弐」
やぁ、僕だよ?
すぐ起きちゃったね……
話を聞きたい?
君はこくんと頷いた。
じゃあ、あれは……
そして、僕は薪を囲む、暗い闇の中で話を続けた。
ХХХХХХХХХХХХХ
~3ヶ月後。
僕はそんなに、働くのは嫌いでもない。
理由はこの異能とも言える障害。
”言葉喰い”
僕は幼少期からこれに悩まされ、栄養失調で死にかけたらしい。
らしい……と言えるのは僕自身覚えていないんだけどね。
所で――
「ル~ぅナ?」
扉の向こうでモフモフのケモ耳がふわりと揺れる。
「ネオン?どうしたの?」
ルナは不思議そうに尋ねる。
「いや、ここ……」
トイレだから!!!
外に聞こえるように声を腹の底から出す。
「ルナ、気にしないよ?」
「僕が気にするの!」
急いで、用を済ませ。石鹸で手を洗い、
彼女と施設を出る。
ここはタダの公衆便所だから――
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小都をのんびり歩きながら彼女の証書を見る。
「しかし、ルナも大変だよなぁ。僕と同じで食べ物の味を感じれないというのは……」
そう、ルナは言われるがそうでもない事を言い返す。
「ん……そうでもないよ?世界は香りで”溢れてる”。何かの本で読んだんだけど……香り?だけでご飯食べる人もいるんだって!」
「あぁ、それは僕も聞いたことがある」
すると、ルナは得意げにこういった。
「ネオンは文字とご飯は一緒に食べないの?」
素朴な疑問だ。
「昔は食べてた……だけど、今は”特化型亜鉛―Gclear―”を飲んでるから少しは味は感じれるけど、力の本調子は出せないかな?」
「ふう~そーなんだ。」
なんだかめんどくさいね……制服の黒い星3つと〇の真ん中に弐のバッチ。
彼女は1級に任命された
普通は3級から始まるのだが、この間の心無の件があるからだろう、委員会は何を考えているか相変わらず分からない。
あまり考えても仕方ないと、思い急ぎ現場へ向かっていく最中だった。
「ん?スマホ」
微細な振動だ……このパターンは、ケイリィ?どうしたんだ?
徐ろにロックを解除する。
そこには
『やばい……ことになった。場所はここ、応援を』
何をやらかしたんだ?アイツ……
「まぁ、アイツの頭脳なら……なんとかなるなる」
その時は無視をしてしまった。
この結果があんなことになってるとは、僕には分からなかったんだ。
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~都民、集合宅地・西。
一棟、500人程度が暮らしている集合住宅。
今日の彼女の依頼は……
「お姉ちゃん、今日何して遊ぶの?」
幼い子供が手を使ってルナに詰め寄る。
しかし、その子には足がなかった。
「ふふ、じゃあ。これはなんの匂いでしょ?」
幼子は頭を捻る
「うーん。石鹸ぽいけど……お姉ちゃん。ズルしてるでしょ、なんか甘い!」
「あちゃ、バレちゃったか。そう、キャラメルソープのつもりだったんだけど」
その様子を見ながら僕はタブレットで事務業務を済ませていると、
奥さんが……
「ごめんなさいねぇ。夜さん」
「いえ、この子の養成もあるので」
奥さんは暖かいお茶を提供してくれた。
もちろん有難く受け取り、頂く。
「夫が先立たれて、あの子元気無かったのだけど……彼女が来てから凄く元気で」
「それは良かったです」
キャッキャとハシャグ少年少女。
とても微笑ましい限りだ。
そして、僕の中にある手帳が開かれた。
MMMMMMMMMMMMMMMMMMMM
それは、古い古いページ。
僕と1人の女の子のたわいの無い記憶。
「ねぇ、ネオン」
彼女が尋ねる
「なに?ハクシャ?」
少女が尋ねる。
「私達、離れても親友だよね?」
「うん、何があっても。僕が助けるから」
穢れを知らない子供はこの約束が残酷な事に繋がらないことを知らない。
「約束だよ?」
彼女は月に向かう民だったので20年以上あっていないし……生きているのだろうか
その時、現実に戻された。
WWWWWWWWWWWWWW
「ネオン~」
頬をぺちぺち弾かれている僕。
「はっ、どうした?」
「なんか、ここにいなかったから」
「お兄さん、大丈夫?」
ふと、時計を見る。
時刻は18。
「やばい、帰らなきゃ。奥さんまた来ます」
「あっ、ネオン。じゃ、またね少年」
少年に手を振って彼女と僕は集合宅地を後にした。
続く




