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椿芽たちが戻って来て、莉衣奈は全員を食堂に集めた。
先に戻って来たマホに説明されたので話はわかっている。
「美月先輩、愛弓先輩、ユメ先輩。3名を確認しました」
椿芽の報告を書き終えると、柑奈たちは喜びの声を上げた。
「これで全員揃うね!」
「愛弓が攻撃して来たって、操られてとかじゃなければ、一緒に居たという男に逆らえないって事だよね」
喜ぶ柑奈の隣で響は椿芽に確認する。
椿芽は頷いてから答える。
「そうですね、威嚇はされましたけど…来ないで欲しそうでした」
「だったら、その男を倒せばいいじゃん!」
「美月たちが逆らわない、逆らえないのなら、それなりの強さはあると思うんだよね。簡単には行かなさそう」
「この人数だよ? 勝てるよ!」
「あんたは何でそー楽観的なの!?」
「ひびきちゃんは何でそんな消極的なの!?」
「落ち着け2人とも! 話が進まん!」
歪み合う柑奈と響に真希が苦言を呈する。
「おそらく、男の前に3人を戦闘不能にする必要があるだろうと私は考える」
「正直、戦いたく無いなぁ……」
「それは皆んな同じだと思うよ、リアちゃん」
真希の考えを聞いたリアが呟くとイズナが答えた。
「その3人を迎え入れても34人…ひとり足りないと思うんだけど。イズナちゃん、この世界に来たばかりの時そんな話をしたよね?」
莉衣奈の質問にイズナは首を傾げて答えた。
「そんな話したっけ? ごめん覚えてないや」
「………響ちゃん、柑奈ちゃん、私たち1期生は5人だよね?」
「?? 4人だよね?」
「んー…うん」
響と柑奈は首を傾げながら答える。
嘘をついているようには見えなかった。
それは他のメンバーも同様だった。
「ちなみに、その方のお名前とかは…?」
莉衣奈の隣に座っている椿芽は莉衣奈の顔を見ながら質問する。
「……………それが、思い出せなくて……でも、ぼんやりと居たような、気がするんだよね」
「曖昧なんですね」
「愛弓が居るならアタシは行きますよ!」
羽海の発言に左隣のまもりと正面席のリアが一斉に羽海を見た。
「目覚めたばかりなんだから、安静にしててください!」
羽海の左腕の裾を摘みながら、まもりは訴えかけるように羽海の顔を見る。
「リハビリは必要だと思う。だからダメ」
「まもりもリアたんもどうしたの? ほらこの通り傷跡も無いしピンピンしてるんですけど??」
「私のそばから離れないでください!」
「ずーっと私のバリア内で隠れててね」
「過保護過ぎないかい?!」
「私は行きますよ! ユメと話がしたいです!」
ヒメが挙手して答える。
「うん」
莉衣奈は頷いた。すると椿芽が莉衣奈に質問する。
「リーダー、行くメンバーをどうします?」
「そうだな……」
莉衣奈は全員の顔を見る。
「決めた! 全員で行こう!」




