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処遇

「なんですかこのレベルは」


勢い良く立ち上がりながら、キサキが驚きながらも聞いてくる。因みに、キサキは大体レイと呼ばれており、キサキと呼ばれるのに慣れていない。キサキと呼ばれると戸惑った反応をするのだ。キサキ・レイの名は計測室内で最初に、改めて自己紹介をしていた。(十六夜を除く四人はレイと呼んでいる)


「さあな」


素っ気ない返事を返す十六夜。


「十六夜さんは皆様の所に戻っていて下さい。私も少ししたら行きますので」


「了解」


十六夜が返事を返すと、キサキは直ぐにどこかに行ってしまった。


「あいつらの所に戻るか」


十六夜も皆が居る場所に戻って行った。



「キリエさん。大変です」

息を切らしながらも、ギルドマスターの部屋に入り喋るキサキ。部屋で話し合っていた、メイと秘書のキリエは何事と思いキサキを見た。


「どうしたのキサキ。様子からして、かなり慌てているけれど」


大人の口調でキサキに問うキリエ。


「十六夜さんのレベルが三百越えなんです」


「あいつは其処までか、キリエ。私の言った通りだな」


「ハァ、今回は認めます。三百越えの人材をみすみす逃す必要はないですし」


嫌々ながらもキリエは了承する。数百レベルの人材は、そうそう見つかるものではないのだ。

「ですが彼等の、いえ、彼の処遇はどうしますか。いくら三百越えと言っても、目で見た訳ではないですし」「分かっている。レベルを見た後、実力を見るために模擬戦の準備もしている。キリエよ今はどいつが居る、並大抵の者だと話しにならんぞ」


「今はそうですね、二つ名持ちが一人、実力者三人と言った所でしょう」


「一人足りんな」


「あの、一人は戦えないみたいなので丁度いいと思います」


「そうか、キリエ分かっているな」


「分かっています。ギルドマスターこそ、面倒事起こさないように。」


「分かっている」


「あの、結局私は」


「私と共に行くぞ。キリエ、部下を少し借りるぞ。それと後は宜しくな」


「分かりました」


メイは狼狽えているキサキと共に十六夜達が居る場所に転移した。キリエは、二人が行ったのを確認すると、自分の仕事に戻った。

「ハァ」(二つ名持ちと言ってもそれぞれにランクがありますし、メイが言っている彼等はどの位の実力でしょう。)



「お前達待たせたな」


「全くだ。少し待たせ過ぎなんじゃないか、俺達の処遇はどうなったんだギルドマスター」


「ああ、お前達の処遇は中立だな。詳しく言うと、称号や二つ名は与えられない。だが、ダンジョン内で手に入れた武具や金銭は自由にしていい。キサキ、後は頼む」


「はい。皆様は次に、大体の実力を測るため模擬戦をして貰います。相手は此方で用意しますので、呼ばれたら訓練所に来て下さい。当人以外は御自由にどうぞ」

話も一段落したので、十六夜達は訓練所に足を運んでいた。


「ねぇ十六夜と容静はどうするの」


「何がっすか流星っち」


「能力も見せるのかどうかとか」


「俺は体だけだな。容静の能力は非戦闘用だし、変幻を使うのか」


「俺っちはそんな感じっすね、流星っちこそどうするんすか」


「僕は神星を使うつもりだけど。能力は余り見せたくないしね」


「十六夜さん達はどんな能力を持っているんですか」


フェルシアがそれとなく訊くと。


「「「秘密」だ」っす」


男子三人は流星、十六夜、容静の順に返した。


「皆さんは戦えて凄いです。私は、そんなに役に立てないので」


「そんなことねぇよ。エル」「そうですよ。一人暮らしをしていた私よりも料理が上手なんて、私自身のプライドがかなりズタズタになりましたし。それに、エルは見た目も綺麗で偶に嫉妬します」


十六夜はフェルシアに言葉を遮られたが、同性の方がいいかと思い直し、黙って様子を見ていた。流星と容静も静かにしている。


「フェルの方に私が嫉妬します。早く十六夜さんと、私よりも前から会っていますし」


「ま、其処はこれから一緒にいれんだから、些細な問題だろ」


「一緒…はい。これからも、宜しくお願いします十六夜さん皆さん」

落ち着いた声音だったが、自分の居場所を再確認し、かなり安心していた様子だった。


「さて、此処か」


「広いね」 「広いっすね」 「広いですね」 「此処で実力を見るんでしょうか」

五人それぞれ感想が飛び交う。


訓練所についた十六夜達一行は、周りを見渡した。訓練所には少ないが人が数人居た、外見は現代の体育館のようだが、周りは特殊な魔法の効力なのか、かなり広い。観察を続けていると、準備が終わったのか自分達が呼ばれた。

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