59話 殴りたいその笑顔
今更ですが、この作品での火遠理命のイメージはSAOの須郷です。なので声も子安ですw
あと胸糞注意です。
釣り針の呪いを解く件については受けるには受けたが、数日待ってもらう事に。自分も龍さんも、当然マンドラちゃんも解呪なんて出来ないからな。一応連絡入れてみるそうだけど……
「OKが出たネ!」
してくれるらしい。ただ、その釣り針を迷宮から持ち出すのは流石にまずいという事で、その解呪が出来る人をここに連れてくる事になった。今日は無理だが1週間以内には必ず来るという事。
その間、自分達はやる事が出来たので、まずそちらをすませる事にする。
何をするかって?
それは勿論。
あのスカしたカス野郎をぶん殴るのだ。
***
「良くぞ戻ってきた。それで、ちゃんと取り戻してくれたのだろうね?」
やはり自分を無視して龍さんの手を握りながら火遠理命がそう言ってきた。
その龍さんは露骨に顔を顰めている。
「おい」
「さあ早く渡してくれたまえ」
「おいこら」
「どうしたのかな? それとも取り戻す事が出来なかったのかな? いいよいいよ、私は寛容だからね。気にする事はないさ」
「おいこらこっち向けよクソ野郎」
「……さっきから何だね君は。君には聞いてないんだよ。さっさと消えてくれないか? というかクソ野郎とは誰の事かね?」
漸くこっちを向いたか。男性と女性で対応に露骨に差が出るな。
「おめえに決まってんだろ。言っとくが火照命様は珠を持ってなかったよ」
「ちっ……そうかい」
「と言うかさ、おまえ、火照命様が珠を盗んでないの知ってて自分達を遣わしたのか? 実の兄を自分達の手で討たせる為に」
「何を言い出すかと思えば。そんな訳ないだろう」
嘘くさい。火遠理命は火照命が逆らえない事を知ってる筈だ。まぁ追求しようにものらりくらりと躱されるだけだ。
本題である2つの珠の所在について語ろうか。
「ところで潮満珠と潮干珠ですが、何処にあるのか、誰が盗ったのか解りましたよ」
「何だと?」
「珠はおまえのすぐそばにある。そして持っているのは……豊玉姫、貴女ですね」
「は? おいおい、私の妻を盗っ人呼ばわりかね。流石に不敬が過ぎるぞ」
「実の兄を盗っ人に仕立て上げようとしたのは何処の誰ですかね?」
「……チッ」
顔を叛け舌打ちをする火遠理命。
「で、どうなんですか? 豊玉姫様」
「……貴方は珠を預けるには相応しくないからです」
「どういう意味だ?」
「貴方は誠実ではない。それどころか父を騙して実の兄を従わせ、そして私の約束をも破った。その様な者に何時までも好きでいられる訳ではありません。なので返していただきます」
「巫山戯るな豊玉姫! それに私の妻の物なら私の物でもある!」
「三行半叩きつけらレタ奴ガエラソーに」
龍さんの言葉に思わず吹き出しそうになる。
「日本語デナンテ言っタカ……100年ノ恋モ一瞬デ冷めるというヤツネ。どんダケ顔良くテモオマエの様ナ奴は願イさげヨ」
「な……そこな女子はどうなのだ? 私の様な男と付き合えるのは名誉な事であろう?」
しかしてマンドラちゃんは。
「べー、なのです」
「なっ!?」
あっかんべーをして拒絶した。
まさか断られるとは思わなかったのだろう、火遠理命が俯く。
「まぁそういう訳だ。これで依頼は達成だな」
「……めん」
「は?」
「認めんと言ったのだ! ああそうだ、貴様の様な奴がいるからいけないのだ。兄もそうだ、あれこれ咎めて私の好きにさせようとしない。そうだ、貴様を殺せば豊玉姫も考えを改めるだろう。そこな女も私に靡こう。私の妾にしてやろう」
「誰ガオマエなんかト!」
「お断りなのです!」
こうして火遠理命との戦いが始まった。
***
「うおっ!?」
唐突に矢が飛んできた。既の所で避ける。目を離した訳ではない。急に来たのだ。
「奇襲攻撃とはね……」
「おいおい、風評被害も甚だしいな。私は普通に矢を射っただけだ。貴様が遅すぎるのだよ」
2射目、3射目と矢が飛んでくる。だが弓弦を引く動作がまるで見えない。1射目は兎も角、2射目、3射目は矢を携えた瞬間に飛んできた。
それらをギリギリで躱し、弾く。
「流石、腐っても神ってところか」
「私が誰なのか忘れたのか? 山幸彦ぞ? 狩猟は大の得意、弓の扱いに長けているのは当然だろう?」
火遠理命はそう言いつつ矢を放ってくる。速射5連。5本の矢が自分を襲う。だが。
「めっ!」
と言うマンドラちゃんの声と共に全ての矢が失速し、自分に届く前に落ちていく。
声による振動で矢を落したのだ。
「何だと!?」
「今っ!」
戸惑う火遠理命に好機と言わんばかりに一気に詰め寄るが。
「舐めるなよ」
眼前に辿り着いた自分に火遠理命は一瞬で矢を番え、射つ態勢に入っている。射たれればどう考えても避けきれない。だが。
「ワタシのコト、忘れテないカ?」
「がっ!?」
火遠理命の背面――自分から見たら右から――に龍さんの掌底が入り、ふっ飛ばされる。
「うーん、ちょっト吹っ飛びすぎネ。浸透勁効かなカタカ?」
「こいつ、食らう瞬間に身体浮かせてましたよ」
「哎呀……」
強いな。本来なら決定打であろう龍さんの浸透勁をあんな形でいなしてしまうとは。しかも折角詰め寄ったのみまた離れてしまった。
「私を舐めていないか? 人間、ましてや魔物が神である私に敵うとでも? 思い上がりも甚だしいな」
そう言いながら火遠理命が矢を放つ。
再び速射5連。さっきと同じ様にマンドラちゃんが声の振動で矢を落とし……
「っ!?」
1本だけ落ちない。速度は落ちるがそのまま自分へと向かう矢をスコップで叩き落とす。
てか重い!
「どうだ、私が少し力を入れただけでこの通りだ」
「ドヤ顔で言われてもねぇ。叩き落とせるなら意味ないじゃないか」
「強がりもここまで来れば滑稽よな」
いや確かに重いけどまだ余裕だぞ。それに全ての矢に力を入れて射つのは出来なさそうだ。
いや、出来るのか? その辺はマンドラちゃんの振動波でやってみれば解る事だ。
「じゃあやってみろよ。全部叩き落としてやるから」
「言ったな」
火遠理命がニィと顔を歪めて嗤うと、矢をつ使え、自分に放った。矢は1本のみ。
放つと同時にマンドラちゃんの振動ボイスが飛ぶが、落ちない。だが速度は落ちた。スコップで矢を叩き落とす。
「これで無駄だと解っただろう。この程度では自分には届かない」
だが火遠理命はニヤけたまま。
腰辺りに衝撃。だが矢は刺さってない。自分には。
「な……マンドラ、ちゃん?」
もう1本、いつの間にやら放っていた矢がマンドラちゃんの頭を貫き、反動で首から上が転がり落ちた。
この腹立たしきクソ野郎に粛清を!
駄女神「ねえねえカ◯マカ◯マ」
クズマ「はいカ◯マです」
駄女神「この作品に評価pt入れるのはどうかな?」




