↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妻子に裏切られ、会社をクビになったアラフォーおっさん、スコップ一本でダンジョン無双 〜配信したら何故かバズったのだが〜  作者: 紅瀬良
中村浩士、バズる

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

57/62

57話 賢所

 青島ダンジョンを出て、早めの昼食を摂る。

 焼貝、主に牡蠣を出す食事処だ。

 尚、まだ配信はまだ回している。まぁ飯テロである。


∶ぐああああ!!

∶牡蠣美味そう……

∶食いてえええええ!

∶腹減ってきた。

∶オノレスコおじ。

∶牡蠣づくしいいなぁ。

∶昼飯カップ麺のワシ、無事死亡。

∶ここ知ってる。牡蠣1kg1000円のとこだ。

∶まあお手頃!

∶近場の温泉に入ってここに寄るのがベストなんよ。

∶幾らお手頃価格でも食いに行く暇ねーよ。くっそ、マジくっそ。

∶お水を嬉しそうに飲んでるマンドラちゃんぐうかわ。


 ふはははは! コメントが阿鼻叫喚の嵐だな!

 尤も、単に飯テロかますのが本題ではない。自分と龍さん、2人して舌鼓を打ちながらクエストについて話し合う。


「中村、何か思い当たル節でモアルのカ?」

「うん、あるよ。というか宮崎の人間ならある程度想像はつく」

「何処?」

「日南の潮嶽神社」


 潮嶽神社は日本で唯一火照命、つまり海幸彦を祀る神社だ。火遠理命の話を聞いてひょっとしたらと思い、協会のサイトで迷宮の配置図を調べてみたらあったよ、迷宮が。

 そしてもう1つ、特筆すべき点がある。

 それはこの迷宮に入った物が誰もいないという事。正確に言えば誰も入れなかった事だ。その為か調査のしようがなく、中がどうなっているのか誰も知らない。救いがあるとすれば迷宮門崩壊(ゲートブレイク)が起きてない事か。


「そんな訳でここからは車で移動しますので配信は一旦切りますね」


∶おいコラふざけんな!

∶あんだけ牡蠣美味そうに食べてるのを観させられる地獄、こんな事が許されてええんか!?

∶ギルティ!

∶¥50000

あら私今日の昼食は牡蠣尽くしですわ。奇遇ですわね。

∶変態ネキ!?

∶変態ネキの裏切り者ぉ!

∶まさか同じ所にいるんじゃねぇだろうな!?

∶スコおじも変態ネキも許せねえ!

∶思い切り罵ってやる!

∶¥50000

嗚呼っ! どんどん罵って下さいませぇ!

∶ダメだ、変態ネキにとってはご褒美だ!


 うーんカオス。

 まさかと思って周囲を見渡せば、マジでいたよ天光院嬢。にこやかに手を振ってるし。一応偶然らしい。自分よりも先に店にいたようだし。


 その後、会計を済ませると、店員からサイン色紙を渡され、サインを頼まれた。何でも店頭に飾るらしい。自分のサインなんか飾ってどうするんだと思いつつも、書くことにした。因みにマンドラちゃんの手形付きである。あと龍さんもサインを頼まれたのだが、矢鱈と達筆だった。


「あ、ここの会計は自分が全部持ちますので。これで貸し借り無しですね」

「ソンナ!?」


 ***


 車で1時間弱。目的の場所に辿り着く。

 その間龍さんに今回の根幹である海幸山幸の内容を簡潔に話す。  

 この話、昔の人からすれば山幸彦の復讐譚なんだろうが、現代人からすれば山幸彦の逆恨みにしか見えない。実際龍さんも同じ感想を抱いた様で。


渣男(ジャーナン)だナ、山幸彦」


 という感想を頂いた。

 

 車を神社の駐車場に停め、迷宮門のある場所へと歩いて進む。

 ドローンを飛ばして配信を再開する。


「目的地に着きました。配信を再開します」


∶1時間待った。

∶みんな、飯は食ったか?

∶そんな丸太を持ったかみたいに言うなよ……

∶てか神社じゃないんだな。

∶森?


「はい。潮嶽神社から歩いてすぐの場所にある、かしのっこが迷宮の入口になります」


∶かしのっこ?

∶なんぞそれ?

∶て禁足地じゃねーか!


 コメントにもある通り、かしのっこは禁足地だ。話では火照命が磐船に乗ってこの地まで逃げたのだが、その磐船がこの森の中にある、或いは埋まっていると言われている。そしてかしのっこに入った者は祟りに遭い、不幸になるという言い伝えもある。なので地元民は誰も入ろうとしない。何せとある社長がこの地に入ったら急に会社が倒産したという逸話まであるくらいだ。

 神聖にして祟る場所、それがここ、かしのっこだ。

 幸いにして迷宮門はかしのっこの外にある。祟られる事はないが……問題は入れるかどうか。


 しかし迷宮ってパワースポットや心霊スポット、曰く付きの場所に多く現れるな。まぁ、全てではないがその様な偏りがある。なんでだろうな。


「兎に角、中に入ってみましょう。これで入らなければ自分の見立てが間違っていた事になります」


 迷宮門を潜る。何の抵抗もなく、潜る事が出来、迷宮の中へと立ち寄った。


「う!?」

「ちょっト、コレハ……」

「気持ち悪いのです……」


 入った瞬間に全身に押し寄せる圧迫感。なんというか空気が重く感じる。自分と龍さんはまだ平気だが、マンドラちゃんが気分悪そうにしている。


∶なんだなんだ?

∶風景そんなに変わってないよな?

∶マンドラちゃんめっちゃ苦しそう。

∶スコおじも変態もマジ顔になってる。

∶そんなにヤバいのか?

∶見た目地上と変わらないフィールド型ダンジョンだけど。


「ココ……深層ネ」

「やはりですか……」


∶深層!?

∶マ!?

∶それが本当ならヤバいぞ。

∶スコおじ死亡! 完!

∶ざまぁ

∶スコおじは死んでどうぞ。

∶またアンチ湧いたよ……


 深層は下層とは、段違いの強さの魔物が出現する。もっと解りやすく言うと、下層のボスが深層では雑魚扱いである。例えば下層のボスで有名なのはケルベロスだが、そのケルベロスが普通に出てくる。なんなら徒党を組む、その為適性B以下の探索者は入る事すら出来ず、適性Aでもパーティを組んでなんとか探索出来るレベルで数度魔物と戦闘するだけでボロボロになる。適性Sでもパーティ推奨だ。


「こんな事ならマンドラちゃんを連れてくるべきではなかったですね」

「苦しいけど、なんとか大丈夫なのです。けど……戦う事は無理なのです。ごめんなさいです……」


∶マンドラちゃん健気や。

∶中村ァ! お前死んだらマンドラちゃん1人になるんだぞ! 死ぬなよ!

∶けど死ぬ気で守れよ! 

∶どっちだよ!?

∶メッセージは削除されました。

∶メッセージが削除されました。


 いや死ぬ気で守るけどね。死ぬ気もないけど。


「ダイジョブヨ。ワタシが守ルネ」


∶それはそれで不安……

∶なにされるか心配。

∶前科あるしなぁ。

∶マンドラちゃんペロペロ罪

∶そいつぁ重罪だなぁ。


 コメントの方は和んでいるがこっちはそうもいかない。


「それでは目的地に行きましょうか。地上で神社があるのがあそこ。見事な迄の一本道です。そちらに向かいましょう」

賢所と書いてかしのっこと読みます。

あと本文中に龍美麗が呟いた「渣男」ですが、果たしてどういう意味なんでしょうね?


兄貴は次回出ます。





「僕と契約して評価pt入れてよ」(丁度劇場版やってるので……)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
白い鬼畜な小動物か……少女たちを油断させて契約するために『生物』の姿を選択したことが弱点になってるんだけどなぁ~  ミンチにしても死なずに再生するなら、生きたまま死ねないようにすればイイんだヨ♪ 目…
成り立ちからメリットデメリット、まるっと全部ゲロるのです。 話と契約ptはそれからだ、許すまじ白いアイツ。
 生き物で無いのに生き物然としている君を解体して研究していいなら入れてあげよう(メスのみ
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。