道具屋の依頼〜VS鳥型の動物〜
犬型の動物を仕留めたパズ。食事のために血抜きをする準備をしていたら、もう1匹の動物に、その隙を狙われたのでした。
仕留めた動物の血抜き体勢が整い、ひと段落したパズ。その隙をつかれ1匹の鳥型動物に嘴の一撃をもらう、その時に火柱が上がり、鳥型動物を吹き飛ばします、流石に仕留めるまでは行かないにしろ、火柱の熱風で後退させられ、パズへの一撃は叶いませんでした。
これは、先程ライラが使った魔法です。発動のタイミングはジースの魔法です。コンボ魔法になるのですが、内訳を話すと次の様になります。
1. ジースが魔法で、パズを狙う動物を監視します。正確にはパズへの攻撃を行うものをジースに通知します。
2. ライラの魔法(所謂トラップ魔法)をジースの魔法にかけます。
3. パズに一撃が入りそうな時にジースが受け取った通知によりジースがライラの魔法を起動します。
これは、前衛と後衛に分かれ、後衛は魔法のコントロールに集中できる状態でないと使用できません。今回のようなケースでは効果を発揮はっき)する魔法の使い方です。
危うく一撃をもらってしまうところでした。動物達の一撃をまともにもらってしまうと、大体は即死か、立ち上がることはできません。なぜかと言うと、シンプルに動物達は大きいので力も大きいのです。
繰り返しますが、この時代の動物、植物など、人間以外の自然のものは現代の5倍くらいあります。
そして、火柱に煽られた動物はビックリして逃げてしまいました。はじめにいた最後の1匹は「さきを越された」と思ったのか、他の場所にいってしまいました。動物達は人間よりも相手の力量を見抜く力が優れています。はじめにパズに仕留められた動物はパズの威嚇にも怯まずむかってきました、つまり戦力は自分の方が上だと判断したということです。だからパズは「舐めやががったのでした。
なんとか狩を終えてひと段落ついたパズは、今回の動物達の反応を振り返ろうと、みんなのいる場所に戻ります。
「いやぁ、あんた強いね。2匹同時に相手するなんて、並みのハンターじゃないね」と驚きと安堵から興奮気味に話す店のオヤジをよそに、「危なかったね、パズ。」とジースが一言。「どーせ血抜きかなんかしてる時に狙われたんでしょ?きをつけなさいよ?」とライラ、「あー、気をつけるよ。それよりさ、やっぱりおかしいよな?普通、群でもない動物が協力するような真似をしないよな?」とパズが周りに尋ねます、「それはそうでしょ?群でもない限り協力する理由がないもの」とライラ。
「つまり、種の違う複数の動物に狙われたという事なんだね?」とジースがパズに問い正します。
「あー、そいう事。すっかり、忘れていたよ。ここにいる動物達は何かに操られているって事をね」とパズが答えます。「なんで『操られている』とおもったの?」とアルドラが尋ねます。「それはね、普通の動物達は群で無い限り、単独、もしくはつがいで行動するの。『仲間』であったり『パートナー』であれば協力するでしょう。人間も町の人々、夫婦で行動するでしょ?そうで無い人は独りよね?そして、他種族間で協力する事は、基本的にないのよね。そこは動物も人間も大した違いはないんだけど、本人が、犬だったら猫は他種族よね?人間であれば巨人とか、妖精、サテュロスなんかも他種族よね?やっぱり、よほど仲が良くないと協力しないのよ。実際に私達も出会っていなければ、『アルドラが危ない!』とか『パズを助けなきゃ!』なんてお互いに思わなかったでしょ?そんな中で『協力』した、つまり『他種族の動物がひとつの獲物を狙った』という事は動物達にとって必要のない事をしたという事。人も動物も必要のない事は命がけでやらないものだから『操られている』って事。なんか長くなっちゃってゴメンね。」とライラが言います。「ううん、とてもわかり易かった。じゃあ、森の妖精さんがいっていた事が当たっているって事だね。誰なんだろ?」とアルドラが言葉を返します。
「そう、問題はひとつ解決した。だから次の問題を解決する必要がある。僕達は明らかに狙われた、ストーン・ウッドの影響が少ない距離に来た途端にね。これもおかしい、つまり『不自然』なんだ、その原因は、魔女のかけた呪いのようなものだと予想出来る。
そして、妖精の話では魔女が呪いをかけたと言っている。ならば次は『魔女』について調べる段階に来たという事だね。」とジース。「長い…」そしてライラが言います。
「じゃ、町に戻って肉を食うか!」とパズが早く行こうと急かします。「私も、この子の骨を燃やしてもらいたいな!」とアルドラが言います。「私もそれをもらおう!」とライカ。
彼女達は物理的なものより精神的なものを食します。今回の獲物には魔力が残っているのでそれを煙にして食べるのです。御先祖様に線香をあげるような感じですね。
血抜きも終わって、町に戻ります。場所がないので、店のオヤジが使っているスペースで食事します。小物の類は店のオヤジに借ります。血抜きした肉を解体します。これもライラの仕事です。鳥で言うところのカワ、ポンポチ、ハラミなどに分けるのです。
解体した肉は、ここにいる5人では食べきれないし、保存するにも手間がかかるので店のオヤジに売ってもらう事にします。次いで情報収集を行います。肉を買いに来た人々に話を聞こうと言うわけです。
毎度お馴染みの、ライラの魔法で料理をします。今回はシンプルに焼くだけ、岩塩で塩を振って出来上がりです。朝食べれなかった分を取り返します。そして、食事をしていると町の人々が通りに出て来て店に並んでる肉を求めてやって来ます。一番乗りのお客は独り暮らしのおばあさんでした。
「おやまぁ、お肉が沢山あるのね〜、狩して来たのかい?メリケン・ドッグだね。前足に金属の様なものがついていたろ?こいつは肉が引き締まっていて美味しいのよ。前足の肉を頂戴」とおばあさんが注文します。
「はいよ、毎度あり。」と店のオヤジが言い、肉を包み始めます。
このタイミングでジースが話しかけます。「あの、この動物はメリケン・ドッグと言うんですか?メリケン・ドックについて教えて欲しいのですが、この動物は他の動物と同じ獲物を狙う習性があるのでしょうか?」と唐突ではあるが詳しそうだったので『今しかない』と思っての行動でした。
おばあさんは、やさしくこたえてくれました。「うん?メリケン・ドッグは大半が単独行動だねぇ、だから初心者ハンターにはちょうど良い獲物だろうね。そのかわり、素早くて、運動量がとても多いから駆けっこしたら負けてしまうよ?」とこんな風に教えてくれました。そして、ジースは「なるほど、お詳しいですね。以前ハンターをされていたのですか?」とやんわりと話を進めようと思ったジース、しかし「教えて欲しいのはそんな事じゃないんだろ?動物の様子がおかしい事かい?それともこの町にハンターがいない事かい?」とおばあさんは、核心を突きます。「すいません、両方です。」とジース。
ちょっと拍子抜けしたおばあさんは、お肉を受け取りながら「じゃ、そこの席に私も座っていいかい?」と言います。「やった!」と思ったジースは「もちろんです。こちらへどうぞ」とおばさんをエスコートするのでした。
「よっこらしょ、さて、何から話そうかの?」とおばあさん。「あ、パズって言います。自分がこの動物を狩って来たんですが、近くにいた鳥型の動物と2匹を相手にしたんで、ここらの動物は協力したりするのか?と不思議に思っていたんです。なんでですかね?」とパズがおばあさんに尋ねます。「おやおや、それは大仕事だったねぇ。ひと昔前は、協力する様な真似をしない動物ばかりだったんだ。けどある日を境に動物達はこの町に住む人間を見つけるとあたり構わず襲ってくる様になった。」とおばあさんは言います。「やっぱりそうなのか・・・」と一同がそう思いました。
エディタの都合により、この続きは次回という事で。
でわでわ。。。
有力な情報が手に入りそうです。この時代に長生きするのは困難な事で、知識や技術が重宝されるのです。
その有識者に話を聞く機会があり「ラッキー」という事です。




