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Arms & Magic  作者: Takunoji
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帰路〜ライカの昔話〜

夜番をする事になった、ジースとライカ。普段は、あまり話さない2人なので、理由はジースがライカの言葉を理解出来ない、ゆっくりと話す機会だと思ったジースはライカの話を聞きたいとお願いしたので、ライカが気を利かせ人間モードになってくれたのでした。

アリアクモン川に合流して、音も無く川を下って行く一行、夜の風が少しだけ冷える…そんな夜です。満月の輝く満天の星空の下で、ライカの昔話が始まります。「パンとエリーと出会った時の話だな…」何から話して良いのか考え込むライカ、ジースが助け船を出し「エリーはお義母さんの事でいい?」と尋ねます。ライカは「ああ、そうだ…パンとエリーはちょうど、オリンポス山からの帰り道だった。その頃の私はオリンポス山界隈(かいわい)では名の通った存在だった…その日は、たまたま、ちょっと調子に乗ってな…まぁ怪我をしたわけだが、それで私は休んでいたのだ。そこに、たまたま2人が通りかかったというわけだ。なかなか良い話であろう?」ライカは得意そうにジースに言います。「…それじゃあ、なんで一緒に生活するようになったのか?とかライラとライカで名前が似てる理由とか教えて欲しいな」ジースが再度尋ねます。「そーか、そーか、もっと聞きたいのか?良かろう、時間もあるし話してやろう、良い子にしておれよ。」ジースが食い下がり、なんとかまともに話が聞けそうです。

「パンとエリーが通りかかったとき、私は怪我をして動けない状態にあった、まぁ休んでいたんだな…そしたら、パンがエサをくれたんだ、まぁ、私の様な精霊体の食事は、精神的なものを主に食べるが、物理的な食べ物も食べるのから…まぁお供え物と同じで気持ちがこもっていればいるほど、回復する事が出来るのだ。そして、その食べ物が天界のものだったので、かなり回復できたのだ。そして、パンが『食い物やった代わりに、ちょいと手伝って欲しい事があるんだ』と、話をし出したのだ、それはこの世界の神が、他の世界の神へ貸したものがあるから、それを取りに行くのに背中に乗せて欲しい、というものだったのだ。今思い返すと、気が向いたのだろうな…その話に乗り『他の世界へ』2人を乗せてやる事にしたのだ。『他の世界』は随分と変わった世界で魔法が存在しないらしい世界だという事を聞いて興味をもったのもある。

そして、2人を乗せて旅立つ事にしたのだが、まぁ遠いのだ。それで、一度オリンポス山へ行き神々にアドバイスをもらう事にしたのだ。だからメリーナ達との面識(めんしき)もあったのだが、天界に行った時に一緒にパンの家に住んでいたウェンディという水精(ナイアス)がいたのだ、そんな、出会いがあり一緒に住む様になったのだ。しかし、初めは相性が悪いのもあり、一緒に生活するなどと思わなかったがな。とまぁそんなわけで、神々にもらったアドハイスは私に、太陽石の腕輪を付けさせ、やはり飛んで行くと言うものだった。 (腕輪はライカの毛で結びつけます。)やっぱり飛ぶんだな…と思ったが、太陽石はエネルギーが無限に湧いてくる様な不思議な効果があって、流石に疲れたがなんとか他の世界へたどり着き、用のある神に会う事が出来たのだ。そして、その神はアマテラスと言う。正確には、その従者にあったのだが…これで用は果たしたので帰ろうと思ったら何やら頼み事があると言い出したのだ。…ん?、後ろを向け!」話の途中でライカが何かに気付き、ジースに言います。ジースが後ろを振り向くとそこには、川の神、ポタモイの眷属がいました。ポタモイは上半身は牛の頭を持った人間の男性でウエストより下の下半身はヘビのように細長い魚の姿をしています。その眷属(けんぞく)なので姿は同じですが神ではありません。

「お前達はどこから来たのだ、夜に(さわ)がしい、即刻ここを去れ!」と(あらわ)れたポタモイの眷属(けんぞく)は言います。答えてジースが「すいません、すぐにでも去りたいのですがいかだのはやさでしか移動できない

のでこのまま過ぎ去りたいと思います。なるべくしずかにしますので」とポタモイの眷属(けんぞく)に言います。すると「静かにな…」と言い残しそのまま川の中にかえっていきました。「この辺を過ぎるまで静かにしていよう」とジースが残念そうに言います。するとライカがまた姿を元に戻します。そろそろ交代の時間です。交代の時間まで、静かに時間を過ごす1人と1匹でした。

しばらくすると、ライラがおきてきました、「アルドラは、起きてる?」とジースに尋ねますが、ジースは首を振ります。それと、この辺りではポタモイの眷属(けんぞく)がいるので静かにするように伝えます。「じゃあ、僕がアルドラを起こしてくるよ」とジースが言います。しばらくしてアルドラが起きて来ました。「おはよう、はじめて川の上で寝たよ。なんか興奮して寝付きが悪かったから寝過ごしちゃった。夜番(よばん)だよね、これもはじめて」ちょっとだけウキウキしているアルドラをよそに、夜番を交代します。「ねぇねぇ、夜番っていうのは何をしたらいいの?」アルドラはライラに聞きます。「んー、特に何もないわね…何もない事を見張る事かな?」ライラの答えに「えー!何か…」とアルドラが話し始めたのを(さえぎ)り「静かに…ポタモイの眷属(けんぞく)が起きちゃう。」とライラが言います。しばらく沈黙が続き、ライラが小声で言います「ここら辺には虫とか、あまりいないのね。」とポツリと言います。「それは、私の魔法もあるかの?風で飛んじゃうから、効果は弱いんだけど…」ライラが「あ、この匂い?」アルドラが答えて「そう、木が出す森の香りは魔除けと虫除けに使えるんだよ。それを魔法で作ってるわけ」アルドラの魔法は現代で言う『フィトンチッドを出す様です。魔法なので虫除け以外に魔除けも…と言ったところでしょう。小声で、2人が盛り上がっていると、いかだが揺れたのに気がつきます。「あれ?なんか揺れた?」ライラが言います。「私は、ちょっとだけ浮いてるから、わかんない…」いかだは、それなりに大きいので、影になって見えない部分はありますが、人が乗れば背丈が子供ほどでも見える程度の段差しか有りません。

「はて?何かにぶつかった?いや、何かが、いかだの上に乗った…」耳を澄ましてみると(かす)かに「シャー」という音が聞こえます。何かいる、2人ともそう思い身構えます。音から察するに(へび)の様に地を這うものであろうと予測を立てます。ライラは魔法を即発動出来るように準備します。腕輪をつけ、腕をクロスします。後は一言の呪文と、手振りで発動出来ます。「シャー」という音が近くまで寄って来ました。距離にして、現代で言う、2m位です。姿はまだ見えません。丁度(ちようど)いかだの水面から上がり足をかける部分を通って来ている様です。「シャー」と言う音が止まりました。そして、次の瞬間…「ポチャン」と言う音がして、軽くいかだが揺れました。「ふー、帰ったみたいね」ライラが安堵とともにこぼします。アルドラが「なんか、すごく怖かった…戦わなきゃって思ったらすごく

怖かった。今迄(いままで)はみんなに守ってもらってたから、なんともなかったけど…」と言いました。答えてライラが「そうね、得体の知れないものに遭遇(そうぐう)した時はそんな気持ちになるわね。でもあたしがいれば大丈夫だよ。さっきは、加減しなきゃいけないから、いつも以上に神経質になってたけどね〜」と明るく言います。この辺りの獣はそんなに好戦的では無いのかもしれません。しかし油断大敵(ゆだんたいてき)です。いつの時代もこの「加減(かげん)」が難しいのです。

しばらく静けさに包まれます。ついつい、ウトウトしてしまいます。

ウトウトし出したところで、次回へ続きます。


次の夜番はライラとアルドラです。

種族は違えど、女子同士楽しくやれそうですが、色々とありそうです。

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