オリンポス山〜酒造りの民に会う〜
アルドラに酷い仕打ちをした魔獣?の「サテュロス」という者がいるであろう煙が上がっている場所に行く事にした一行は、山道でなく草むらを進まなくてはなりません。
ニンフ達はシルクの布一枚、ニンフ達をおぶるのも、大変そうですが…
煙が立ち上るのを見つけたパズ達は、その煙の場所へ行く事にしました。
今まで、山道を歩いていたので、わりかし歩きやすい地形だったのですが山道を外れて煙の場所へ行きますので、メリーナ達の様な格好だと服が草木に絡まってしまいます。というわけで、彼女らには、霊体化してもらう事になりました。「それじゃ、行くよー」とライラが合図します。メリーナとモナは姿が見えなくなりましたがアルドラはそのままです。「?!、霊体化出来ない…」どうやら動揺してしまい霊体化出来ない様です、元々妖精や精霊などは実体と霊体の中間にある生物で、それぞれ霊体より、実体よりの種類がいます。ニンフ達は実体よりですので動揺したり、気持ちが落ち着かないと霊体化出来ません。
仕方ないので、服を山岳モードに変形させます。布などはないので、そこらにある草を代用します。シルクを体に密着させて、足などかぶれない様にシルクで包みます。応急処置ですがなんとかなりました。「じゃあ、改めて出発するぞ」とジース、草むらと言うと膝丈くらいの草花が生えているイメージでしょうが、この時代には全て5倍なので、大体人の背丈位の草むらです。こんな時はパズの大剣の出番です、まさに剣で道を切り開きます。面積が大きいので、一振りで出来る道が大きいのです。オリエント仕込みの手際で道を作りつつ歩いて行きます。
「パズ、妙な気配とかないか?大分煙に近づいたから相手も気づいてるかもしれないよ。」ジースがパズに尋ねます。「いや、普通に動物がこっち見てるくらいだな…妙な気配を見つけたら言うよ。」これを聞き一安心するジース、そろそろ煙の場所が見えてきそうです。パズのリュックに乗っているアルドラが「あいつは、乱暴者だけど戦いになると冷静になるタイプだから気をつけてね」と情報を提供してくれます。
煙の場所に近づいてきました。なにやら、ラッパやカスタネットの様な音が聞こえます。
「 今日も陽気に歌うのさ、バラとワインの赤」などと陽気に歌っている半人半山羊の人がいます。ある意味魔獣だと思ったパズは「あいつ?」とアルドラに聞きます。顔を横に振るアルドラ、他にいないか探しまず。「あれ?」と目で合図して聞くと、違う様です。「見るからに強そうな感じの人型の方、半人半山羊ではない方ね」距離を置いて探していると「お前らは何をやっているんだ?」と聞き覚えのない声がします。多少の距離をあけて声をかけてきたものは半人半山羊でした。「いやー、ちょっと人探しをしていてね…」とそのまま答えるパズ。「ここら辺に『魔獣』が出ると聞いてね、一目見ようとここへ来たのさ」とジースがパズを抑えて話します。「ほう、それは初耳だ…俺はここを根城にして生活しているが、そんな話は聞いたこともない、そこらの動物が『魔獣』だと言うならそれはそうだろう。
はっはっは。」アルドラに視線が集まります、「サテュロスって奴がその魔獣よ!」とアルドラは言います。すると半人半山羊の男は少し怪訝そうな顔して「それは俺たちの事だが?」と言いました。びっくりしたアルドラは「え?人型の厳つい男の名前でしょ?」と尋ねます半人半山羊の男は「『サテュロス』ってのは民族の名前だ、お前らはニンフとかニンフェーとか呼ぶだろ?ついでに、俺は『サテュロス』のデメトリだ」勘違いに気づいたアルドラは、仕切り直し「ニンフ、アルセイス(森精)のアルドラよ」と名乗ります。「じゃあ僕も、人間、白神族のジースだ。」「同じく、人間、黒神族のライラ、こっちがパズよ」とそれぞれ名乗ります、「後のお嬢さん方もニンフかい?」と後ろの2人に気がついていたのでデメトリが尋ねます。残念ながら実体化すると着る服がないので、声だけで「ナイアス(水精)のメリーナ」「ドリュアス(木精)のモナ」と名乗ります。ひと通り自己紹介もしたので、本題に戻ります。
「アルドラお嬢さんが言っている『サテュロス』って奴の事だが、俺らの民族は、人型と半人半山羊、2種の部族がいるんだ。なんで?って思うかもしれないが、祖先が同じなんだ。そして俺たちはワイン造りの名手だ、だからよくワインを飲む、だから悪酔いした奴に絡まれたんじゃないのか?」アルドラの心の中に「ズギューン」と言う音が響き「そうだったのか…そしたらここまで来たのは無駄足だったわね…」と一気に気が抜けました。「はっはっは、これから一杯やるんだが一緒どうだ?世界一のワインだぜ?」ライラが目を輝かせます。すかさずジースが「有難いが、先を急ぐんだ、オリンポス山の頂上に行かなくてはならないんだ。」「頂上?結構な距離になるな…日が暮れら前に神々のいる聖地に辿りつかないとな…ニンフと一緒なら入れるだろうが、そうだこれをやろう。俺のとっておきだ。それと、俺らサテュロスには悪い奴も良い奴もいるんだ、これは、詫びがわりだ、あまりサテュロスを邪険しないでくれ。」と言い木の水筒をくれた、どうやらワインらしい。ライラが料理酒に使おうと企んでいる様だ、もちろんジースは飲みたいと思っている。あとはみんなで話し合って決めると良いのですが、どうなるやら…
さて…元の山道に戻り歩き始める一行は、アルドラを慰めるのに必死です。「結局、騙されたんだな…まぁ、元気出せよ。」とパズが慰めます。「うー…」と何か煮え切らない様子のアルドラ、モナがお菓子を差し出して「美味しいよ?」と声をかけますがやっぱり煮え切らないようです。「そうだ!ひと段落したら、グリークランドに遊びに来ないか?ちょっと遠いけど旅行してみるのはどう?」ジースがアイデアを出します。「うー、行ってみたい…」心が動いたアルドラ「そしたら、ここの用事が済んだら一緒にグリークランドに行こう!」とジースが元気よく言います。アルドラはちょっと元気が出た様で、笑顔を見せて「ありがとう」と言いました。よかったですね。
そして、そろそろ神々の住む天界への入り口が見えてきます。細かいですが語弊の無いように、オリンポス山にある天界への入り口が見えて来ました。
つまりオリンポス山に天界があるのでなく入り口があるのです。「もう少しで天界だよ、頑張って」とメリーナが応援します。ニンフの3人はというと途中から霊体化して移動しているので疲れません。実は先程からは声だけのコミニケーションだったのです。それはさておき、天界の入り口までやって来ました。
特に入り口という様なものは見当たりません、一体どうやって天界へ行くのでしょうか?
続きは、また次回…
遂に、神々が住まう天界の入り口までやって来ました。ニンフ達は入り口まで来たと言ってますがパズ達人間には見えません、果たしてどうやって天界へ行けば良いのでしょうか?




