のんびり和平会議
ここはケレン砂丘。
5台のレオティーガーは 頑丈そうな岩影に身を潜ませ、
巨大トルネードの スーパートンデモ暴風が過ぎ去るのを待っていた。
あれから数時間!!
・・・だいぶん暴風は弱くなってきたのだが、まだまだ外は危険であり、外出など無理である。
生身の人間が外に出ると、おそらくは吹き飛ばされ 空のかなたへ旅発つ程度の風は まだまだ吹きまくっていたww
そんな状態であるので 外に出るわけにいかず・・レオティーガー内のラウンジにて、
ミレイユをはじめ、エルノスティ国王、そして リュミィルたちは・・・
それは~それは~ のんびりしまくり くつろいでいたのであった。
ティータイムに昼寝タイム。
談笑に・・・様々なゲームなどなど・・・・みんなであれやこれやと楽しんでいた。
そんな中、サラが持ち出してきたのは・・・映像投影魔具による6次元双六!!
古典的双六ゲームを6次元で表現したのであった。
どんなゲームであるかについては・・・・・
・・・・・・某21世紀異世界の人であっても想像できない先進的ゲーム。
VR的程度のものではない!
3次元表現どころか・・・6次元表現なのだ!!
サラは大喜びでゲームをしているが ミレイユを始めとした面々は6次元表現に脳の処理がおいつけず・・・
・・・・6次元酔いとなってへたばってしまった。
「このゲームは この世界の人類には早すぎたようだね」
サラは勝ち誇ったように 言い放つ!!
そして・・・その言葉に刺激されたのか エルノスティ国王だけは 挑戦しつづけていた!!
「俺は絶対に勝つ!!」
ドドドッドド~ ドテッパタン ギャーフン
エルノスティ国王でも無理ゲーであった。
そして・・・完全にへたばり疲れたエルノスティ国王はルナーリア王妃(仮)の膝枕で寝ていた。
一見すると・・美女の膝枕に美女が寝てるようにしか見えないが 間違いなく男女の仲である。
決してユリユリしてはいない。
そんな男女の仲を羨ましく見るエレオノーラ王女。
なにやら・・・物欲しげな顔をしていた。
一方、サラの方は・・・へたばりもせずに元気いっぱいの状態!!
前世の記憶があるがゆえに 6次元表現に対応できる脳の仕組みになっていたのである。
双六ゲームの後、サラは騎士たちの会話に入り込み大笑いの談笑をしつつ
ケレンの町で買い込んだサソリワインを飲みまくり、ほろ酔い気分となっていたのであった。
そんな酔っぱらっているサラの横では・・・・
巨大トルネード発生の元凶である二人、ミレイユとリュミィルは ご機嫌よくケーキを食べつつ 和んだ雰囲気!?で雑談をしていた。
ラウンジに出されたケーキやコーヒーの味に惑わされたあげくに洗脳されたのか!?
あれだけ睨み合っていたのに 今はニコやかな雰囲気となり雑談している。
(対戦者と書いて"トモ"と呼んだりしたりするバトルアニメではよくあるパターンの一つ)
しかし・・・二人とも互いの関係性を認識していない!
かつて世話をしていた姫君とメイド・・・そして 魔術の師匠と弟子の関係ということを・・・
「あの勝負・・・魔法対戦は私の勝ちね!! 森をトルネードで吹きとばしたのだから!!」
そのトルネードに吹き飛ばされ、リタイヤしたにもかかわらず勝利宣言をするミレイユ。
「いや! 迷惑すぎるというか・・・その誰かは・・気絶していたような~」
呆れるリュミィル・・・・それともツッコミがほしいのか!?
「う・・・・・」
「引き分けにしてやってもいいぞ~」
リュミィル、強気の発言!!
「なんか・・・ 上から目線の発言だなぁ」
リュミィルはケーキを一口かじった後・・・別の話題を持ち掛けた。
リュミィルが 最も気がかりとしており、最悪の場合、戦いをも辞さない懸案事項である。
それは・・・・かつてユスティネス公爵家でメイドをしていたおり、お仕えしていたセシリアンナ姫の救出であった。
「ヴィジャナル王国から逃げてきたというセシリアンナ姫を存じているか? セルーカ王国にいると聞いたのだが・・・」
セルーカの牢屋に監禁されているという情報をリュミィルは すでに得ている。
しかし 直接的に開放しろとは要求せず・・・・遠回しに要求して平和的解決を図ろうというわけであった。
セシリアンナ姫・・・!?
ミレイユは・・・自分の本名にもかかわらず あまり聞きなれていないため 誰のことなのか すぐに理解できず数秒の間、考え込んでしまった。
「知っているもなにも・・・セシリアンナってのは・・・」
ミレイユはここで・・・言葉を濁した。
なぜ・・本人でさえ忘れかけている名前を知っているのだ!?
そんなことをミレイユが考えていると・・・すこし酔っているサラの横やりがはいった。
「あ~ 彼女はセルーカ王国で名誉公爵の地位についてますよ。
行政官としてセルーカ王国で活躍・・・してるね」
サラは酔っぱらっているためユリティーナ姫と勘違いした発言であった。
顔が似ているため・・・というかサラも似ている三姉妹!?なのだが・・・
・・・そのあたりは酔っぱらっているため 記憶と思考が錯綜し適当な発言をしてしまったのである!!
「名誉公爵に!?」
リュミィルにとって驚きの情報であった。
「セルーカ王国復興のため活躍しましたからね!! いまや セルーカ王国にとって重要人物」
酔っぱらっているわりには この辺りのサラの発言はしっかりしている。
「姉に虐められたあげくに奴隷にされ 牢屋に入れられたと聞いたのだけど・・・」
「セルーカ王国に奴隷制度はないです!! それに牢屋に入れられるというか・・・治安を担当しているので
犯罪者を牢屋に放り込む側の人ですよ」
サラはすこし・・・いやなことを思い出した。
ユリティーナ姫によって牢屋に放り込まれたことを・・・・・
「僕も・・牢屋に放り込まれたのだ!! うっう~くやしい!!」
脱税をしたサラが悪いのだが そんなことは棚にあげまくっていた。
牢屋に監禁されておらず なにやら高い地位についているらしいと聞いて とりあえず安心するリュミィル。
真実かどうかは 後ほど調査する必要はあるが・・・・
・・・・どうやら牢屋で監禁はされておらず 牢屋に放り込む側らしいとのこと。
情報がどこかでひっくり返って伝わったのかもしれない。
諜報活動ではよくあることである。
「セルーカ王国にいるのですか!? それはぜひとも会いに行かねば・・・
私は昔、セシリアンナ姫と知り合いで、親しかったのですよ」
「それは ぜひ会いに来てください!!」
酔っぱらっているサラの横やりによって
リュミィルはユリティーナ姫をセシリアンナ姫だと勘違いするはめになったのであった。
----------------------------------------
そんな勘違い会話を聞いていたミレイユは 一言も訂正しなかった。
リュミィルは セシリアンナ、すなわち私と親しかったと言っているが・・・
・・・ミレイユの記憶では こんな人物と会ったことがなかった。
子供の頃は 人里離れた屋敷に閉じ込められ・・・その後は地下牢に・・・
人に会う事なんてないはず!?
<< 親しかったのですよ >>と言われほど 親しい人物はいなかった!!
ミレイユの目前にいるリュミィル・・すなわち、子供の頃に世話をしてもらっていたミルヤであるのだが、
そのミルヤとは 親しいという程度の関係などではない!!
親子関係に匹敵する間柄と・・・ミレイユは考えていたため 親しい人物という表現から除外してしまっていたのである。
これは・・・・詐欺くさい!? 新手の俺!俺! 詐欺か!?
怪しすぎる!! 何かを企んでいる!?
・・・このリュミィルはアフ・ラ―ナ騎士国の執政を行っている人物。
そうです! 間違いなく国を動かしている人物・・・警戒すべき相手である。
ミレイユは 自分がセシリアンナであるということを 知られるべきではないと考えたのであった。
----------------------------------------------
次の日 巨大トルネードは消え去り・・・・青空が帰ってきていた。
そして・・・そこには森がなかった。
人知れずの森は・・・みごとに消滅!!
跡形もなく消滅!!
あれほどの森林地帯であったはずなのに・・・地平線が見えるほどの平原になっていた。
ミレイユとリュミィルの魔法対戦によって みごとな森林破壊である。
どこかの自然保護団体も真っ青な環境破壊であった!!
ただし・・・古代遺跡は石造りだったためか ある程度倒壊はしていたが健在!!
不幸中の幸いである。
ケレン砂丘の岩陰に潜ませていたレオティーガーの扉が開いた。
そこから下車するリュミィルと騎士たち。
そして、その後ろからミレイユも下車した。
トルネードの過ぎ去ったせいもあるのか、そこら中の地面に 木々や瓦礫などの破片が山のように積もっている。
・・・・ゴミ屋敷!? 足の踏み場もないという状態である!!
とりあえずメアたちは 人が歩ける程度に素早く掃除した。
「・・・・・・・これは すごいことに!!」
「えっ ・・・・ですね」
なにやら言葉もでない様子である。
なにはともあれ 巨大トルネードは過ぎ去り・・・平和が戻ってきた!?
瓦礫が散乱している世紀末的風景の青空に 美しい虹が輝き・・・ そして、なにやら白い鳩のようなものが飛び交っている。
なにかを成し遂げました的イメージ映像のような風景であった。
眩しい朝日を背景にして・・・・
リュミィルはアフ・ラーナ騎士国団長として、聖女皇帝ミレイユとセルーカ王国国王エルノスティとの間で握手をおこない・・・両国の友好を表した。
メア、騎士たちの拍手が鳴り響き・・・・・サラは端末を操作して それなりのBGMを流す。
♪ ♪ ♪
こうして両国の戦争は回避された!?
なしくずしに・・・戦争は回避されたのであった!!
-------------------------------------------
リュミィルとしては・・・・
あの聖女皇帝の放った小刀砲の破壊力は とんでもなさ過ぎる!!
あんな魔法を放てる相手に戦争なんて無理すぎる。
聖女帝国相手に飛空艦を いくら建造しても あの破壊力の前では 意味がないのも当然!!
偽りであっても ここで聖女帝国と友好を表すのは正しいことだったに違いない!!
-----------------
ミレイユは・・・あまりよい気分ではなかった。
あの魔法対戦が原因で 森は消失し環境の破壊活動、瓦礫が散乱する世紀末伝説風景を作ってしまった!!
こんなことばかりしていると・・・スキンヘッドが暴れる未来が到来しかねない恐怖を感じてしまう!!
「私・・・・やりすぎた」
-----------------
森を一つ、いとも簡単に壊滅させることができるミレイユを思わず尊敬してしまうエルノスティ国王。
「す・・・・すごい!! 俺も同じことがしたい・・・」
-----------------
とりあえず 目的であった古代遺跡から ある程度の遺物や技術を手に入れ、満足気なサラ。
「ルネサンスのはじまりだ~ 近代化の夜明けは近い!!」
太陽を背に なにやらポーズをとるサラであった。相変わらずの中二病である。
こうしてミレイユたちの遠足は!?終わりを告げたのであった。
遠足は帰るまでが遠足です!!
・・・・・意味ありげなフラグの立つ格言であるのだが、事件は発生しなかったww
ミレイユたちを乗せたレオティーガーは海へともどっていき、沖合に停泊している可潜飛空艦ミ・カアサに収納され、帰途につくのである。
ちなみに リュミィルと騎士たちは・・・ミレイユたちと別れ 徒歩にてケレンの町へともどるのであった。
そして・・・トルネード騒ぎによって住民たちが逃げ去り 無人の町になったケレンの町を目にすることになる。
「え!・・・・・人がいない」
----------------------------------------------------
国都アフ・ラーナにもどったリュミィルはすぐさま側近のシモールを呼び出した。
「セルーカ王国にいるセシリアンナ姫について 再調査をしてほしい」
「はっ すぐに諜報員を派遣します」
眼鏡の淵を軽く手で押さえるシモール。できる男のアピールか!?
その後 リュミィルは技術官オリエウルと会った。
白髪ドワーフもどき自称20歳の老人である。
本人の発言によれば 科学というとんでも技術の発展した異世界からの転生者と言っていた。
たしかに・・・技術官オリエウルの技術は驚異のものであった。
リュミィルはあの時、見たものは決して忘れない!!
聖女皇帝ミレイユの放った魔具の一種と思える小刀から放たれた驚異的破壊魔法兵器!!
あのようなものを作れないかと 技術官オリエウルに尋ねたのであった。
「それほどの破壊力といえば・・・核分裂!? それとも核融合、または反物質、対消滅兵器!?」
リュミィルは技術官オリエウルの言ってる意味が まったく分からなかった。
そして 技術官オリエウルもそんなに詳しくなかった!!
結論・・・・わかんない!!
古代魔法の魔術にもたしかに 広範囲魔法に関するものは存在してたらしいのだが・・・
文献が失われて 今の時代に伝わっていなかったのである。
-------------------- To Be Continued ヾ(^Д^ヾ) なんとなく完結ムード




