サラちゃんの報告書
セルーカ王国およびアフ・ラ―ナ騎士国の遥か南方の山岳地帯
そこは ライミア地方と呼ばれ多数の独立都市国家が点在する地域である。
その都市国家群の中でも 最も栄え中心地的役割をはたしているのが都市国家テイバイ。
そして・・・・そのテイバイに正統女神法王庁が存在している。
正統女神教は領域国家としては弱小勢力であるテイバイを根拠地としているが、その宗教勢力としての影響力は広大であり、
この大陸の南方全域に絶大な力を持つ宗教組織であった。
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南海島怪獣事件発生から一月後のある日・・・
広大な敷地面積を誇る正統女神法王庁内部の それまた広大な庭園に 座禅を組んだ姿の女神フレイエミア像が置かれていた。
ちなみに解説しますと・・この女神フレイエミア像は正統女神教にとっては 異教の神、相容れない神だということである。
その異教の神をかたどった像が 正統女神法王庁に置かれているというわけであった。
もちろんのこと・・・ただ単に置かれていただけではない!!
鉄の鎖によって女神フレイエミア像を がんじがらめにされた状態で置かれていたのである。
これは・・・正統女神法王庁ならではのやり方!!
正統女神教の偉大なる威光、神力によって 女神フレイエミア教が屈服したということを象徴的に表す鎖の装飾!?というわけであった。
このように 鎖で縛られた女神フレイエミア像の姿を内外の人達に広く見せつけることにより・・・
・・・・新興勢力として力をつけつつある女神フレイエミア教に、なんらかの打撃を与えようという思惑である。
ちなみに この女神フレイエミア像はパンダ―借面によって奪われた本物の銅像・・・・
・・・・サラが嫌っていた女神像(魂入りの可能性あり)であったw
そんな いわくつきの女神像を 多くの人達の目の前で貶め辱め 女神フレイエミア教の評判を落とす。
これが・・・正統女神教の目的であった。
法王庁のバルコニーは広く、ちょっとしたパーティを開催できるほどの広さがあり、
そこに多くの人達・・・おそらく法王庁関係の紳士淑女というべき身分ある人達が集まっていた。
そして・・・その人達の目線の先には、庭園に置かれている異教の女神像が存在している。
「ふっ 不細工な女神像だ!」
「この程度で・・・・女神とはね・・・」
「ブス!」
バルコニーでは 女神フレイエミア像に対する罵詈雑言の言葉が鳴り響く。
その声が女神像に聞こえているのか!? 女神像の目が僅かに赤く濁る。
しかし、その僅かな変化を察知した者はいなかった。
このように・・・歓談の声、または罵詈雑言の声が響く中、
高位聖職者と思しき人達が バルコニーに入ってくると 突然、緊張した雰囲気が広がった。
人々は静まり返り、うやうやしく腰を曲げ礼をする。
バルコニーに入ってきた高位な人達とは・・・・
・・・・数人の枢機卿やその護衛、パンダの仮面をした人物、そして・・その中でも最も目立つ老人。
その老人は白い神官服に白い髭をたくわえ貫禄のある姿をしており手には赤く光る王笏を持っていた。
この老人こそ正統女神教の中心人物!! 正統女神教法王である。
バルコニーから見える 鎖で縛られた異教の女神像に えらく満足した法王は 側にひかえていたパンダ―借面に振り向く。
ちなみに、現在のパンダ―借面は変身魔術を解除しているため 全長20mの大怪獣ではなく 一般人にもどっています。
「パンダ―借面よ!! よくぞ、このような困難な任務を完遂させた!! 実にすばらしい!!」
正統女神教法王はパンダ―借面に対する讃辞の言葉に対し
パンダ―借面は その仮面を外しうやうやしく膝を曲げ礼をした。
「ありがたき幸せ このパンダ―借面は正統女神教のため この命さえ捧げる所存でございます」
「うむ!! パンダ―借面 そなたに・・」
法王の発言が 突然に止まり、異教の女神像に顔を向けた!!
パンダ―借面も 何事かと女神像に振り向く。
それは・・・光り輝いていた!!
そうです!! 先ほどまで、何事もなく普通の女神像だったはずが・・・急に女神像が光り輝きだしたのです!!
あまりの光の強さのため 女神像の輪郭さえも見えない!!
何が起きているのか理解できず・・・硬直する法王。
パンダ―借面は なにか悪い予感がした!!
長きにわたり諜報工作活動してきた経験から・・・とんでもない事が起きる兆候であると・・・第六感が感じている!!
パンダ―借面は大変無礼であるのだが・・法王を引っ張るようにして、バルコニーから法王庁・建物内部へと避難させることにした。
「法王猊下、失礼をお許しください!! これは何か良からぬ予感がいたします」
「・・・・うむ!! そなたの判断なら間違いはないだろう」
パンダ―借面とともに法王が建物内部に避難すると・・他の枢機卿たちも同じく建物内部へと逃げ込んだ。
太陽の強い日差しが女神フレイエミア像の頭部、黒目部分を明るく照らすと・・・
・・・・この女神像に何らかの魔力が蓄えられ始めたのだ。
分かりやすく言えば・・・ソーラー電池のようなもの!?
女神像が この法王庁の庭園に連れてこられてからの数日間の間、魔力充電がおこなわれ ついに魔力が満タンとなった!!
女神像の黒目の部分に埋め込まれた水晶体がキラリと光ると 周囲に凄まじい光を放出しながら、
ビーム砲もどきのようなものが上空へと撃ち上げられた。
そのビームの威力なのか!? 上空に浮かぶ雲が吹き飛ばされ、ビームの周りを雲が丸く取り囲む。
そして 不思議なことに・・・青く澄みきっていた空が、にわかに曇りだし・・・黒い雲が空を覆う。
しばらくすると、パシャリという音とともに大粒の雨粒が・・・・・ではなく!!!
金属製のタライが 空から一つ落ちてくるや つぎつぎとタライがふり出し始めた。
・・・・まるで雨のように・・タライが・・・・
バシャバシャ~ バシャバシャ~
テイバイの市民は恐るべき現象に驚き逃げ惑う。
タライ雨は徐々にはげしくなり 豪雨と化す。
もはや危険といえる状態となり、危なくて通りも歩けなくなってしまった。
町の道路には 空から降ってきたタライで一杯となり・・・・川に流れ込んだタライが川を堰き止める。
たいへん危険な状態である!!
法王庁の法王や枢機卿は この超常現象に言葉も出ない!!
これは・・・異教の女神を連れ去ったのが原因ではないのか!?
鎖で封じこめたことが原因なのか!?
正統女神教を奉ずる法王をはじめ 聖職者たちは決して口には出さないが 異教の女神に恐怖し恐れおののくのであった。
そして二日後・・・・突然、終末が訪れた。
幸いなことに この異常事態に恐れおののいた住民たちの多くは逃げ去っており都市国家テイバイには ほとんど人がいなかったのである。
わずかに滞在していたのは 法王とその取り巻き・・・ついでにパンダ借面など聖職者たちぐらいであった。
その無人といえるテイバイに直径10kmのタライの形をした隕石が落下し、巨大な土煙とともにテイバイは地上から消滅した。
ついに・・・最後の極めつけとして とある異世界の恐竜を絶滅させた隕石ぐらいの大きさを持つタライが落下したのであった。
幸いなことに 隕石なみの重量はないので 落下傘程度の速度でゆっくりと落下していき・・・
都市国家テイバイはタライに覆い隠されて 蓋をされたようになってしまったのであるww
都市国家テイバイはタライによって永遠の闇に閉ざされたのであった。
法王をはじめ枢機卿は その恐るべき闇に腰を抜かした。
そして、彼らは・・・
異教の女神へなのか・・・
それとも正統女神教の女神へなのか・・・
どちらか、分からないが叫ぶように許しをこう声が 暗闇となったタライの内部で こだましたのである。
しかし・・・騒ぎ出す人々の中、泰然自若として事の推移を目をつむり椅子に座り続ける者がいた。
正統女神教法王である。
どのような事態がおころうが・・落ち着きを払い冷静な判断力で事に当たる!!
さすがは法王である!!
本当のところは・・・・あまりのことでパニックをおこした法王は 椅子に座り込んだまま気絶してしまっていたりしたのだが・・・
・・・・・困った時は寝るに限る!!
ても安心してほしい・・・・・・彼らは死ななかったのである!!
一週間後、救出部隊により タライに穴をあけられ 法王をはじめとした面々は脱出したのであった。
---- サラしな日記 --------------
都市国家テイバイに潜入させていた諜報部によれば・・・正統女神法王庁がたいへんな事になってるらしい!!
というか・・・・テイバイ自体が消滅!?
僕は 報復(仕返し)するために大陸間弾道砲で 巨大タライを撃ちこみ 法王庁をタライの瓦礫にするつもりだったのに・・・
・・・・僕が仕返しする前に・・・誰かが仕返しをしていたみたいだ。
たぶん・・・これは あの女神の魂がやらかしたことに違いない!!
やっぱし まじで怖い呪いの女神像だったんだ!!
これは やはり女神像に関して・・・・詳しい調査が必要である。
なにかの技術革新になるかもしれないし、また 同じような危険な銅像を造らないようにするためにも原因調査をしなければ・・・・
僕は・・・メアたちを動員して 本物の女神フレイエミア像についてあれこれと調査をした。
どのような原料を使って女神像を建てたのか!? その製造法は!?
そして・・・僕は・・・ある程度の結論に達したのである。
女神像の原料として大量のシビラ鉱石を使用していたことは分かっている。
それと・・・女神像の目の部分には 光輝く特別な石を使用していたのである。
この特別製の石を指定したのは僕なんだけど・・・ えへww
シビラ鉱石は魔力の伝導性がよく 魔力をつねに帯びている摩訶不思議な鉱石!
大量のシビラ鉱石とおねーさまの桁外れの魔力が合わさり・・・
これらの要素により・・・・なんらかの魔力反応が発生して・・・
・・・・この女神像は一種のゴーレムとして誕生したのではないかと思われる!!
だが・・・ゴーレムとは違いなんらかの魂のようなものがはいりこんだ形跡がある!
僕は・・・その原因を女神像の目にはめ込まれている特別製の石ではないかと考えた。
この石はキラリと光るので ピカリ石と僕は名付けた。
このピカリ石を調べて見ると・・・どうも天然の石ではなく人工的につくられたのではないかという痕跡が見受けられた。
魔導顕微鏡で見てみると・・・シナプスのような物質の集合体だったのだ!!
これは一種の生命体!? 人工生命体・・・ 生物なのか!?
そして僕はメアたちに命じて・・・このピカリ石の入手先を調査したところ、
現在、独立騒ぎをおこしているアフ・ラ―ナ騎士国内にある古代遺跡付近で採れた石であることが判明した。
かつて 今の文明をはるかにしのぎ宇宙にまで進出していたという超古代文明の遺跡である。
もしかしたら このピカリ石も古代の超文明でつくられた なんらかの部品だったのではないか!?
これは期待とわくわく感で僕の心が一杯だ!!
ぜひとも この遺跡の発掘をしてみたいものだ!!
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飛空宮殿内の喫茶室。
この喫茶室には映像投影魔具が仕込まれており、いかなる景色も3Dで表示できる。
現在は高原の風景を投影していた。
地平線かなたまで広がる平原にポツンとパラソルテーブルが置かれており、
その横で寝椅子で寝転がるミレイユとサラ。
「サラちゃん・・・なんです この日記形式の報告書は!?・・・おもしろいけど!!」
「あの摩訶不思議な女神像に関しての 僕なりの考察です。
僕は その報告書に書いているピカリ石の出所である遺跡の発掘をしたいのだけど・・・」
「アフ・ラ―ナ騎士国ね!! 我が国が無断で人員を派遣して掘ると 間違いなく揉めることになる!!
採掘許可を求めるため外交官を派遣すると・・・アフ・ラ―ナ騎士国を国として認めたとして アウステーヌ連合帝国ともめそうだし・・・」
アウステーヌ連合帝国から無断で独立したアフ・ラ―ナ騎士国は、国際的に国家として認められていなかったのである。
ちなみに聖女帝国はヴィジャナル王国との終戦(勝利)によって・・多くの国から国家として認められたのであった。
「諜報部の報告書によりますと その遺跡は・・完全に放棄されたような状態になっているらしく、
遺跡の価値を理解してないようなのですよ~
メアたちを派遣させて、騎士国に感づかれる前に調査をしたいです!
・・・・えっとメアたちを先行させておいて安全を確認したら僕も現地にいきますね!!」
「サラちゃんもいくの!? なんか不安!?」
「おねーさまもいきますか!?」
「う~ん・・・・・・行く!! ちょっと観光旅行がしたい!! あと、メアちゃんの・・・・監視」
ミレイユの後半部分の発言が小声になっていた。
サラを一人でいかせるのは・・・ものすごく不安である!
「・・・・・えっと 遺跡はケレンと呼ばれる地域にあって 海岸沿いにあるのですよ
海から上陸していくと楽にいけるところなので・・船でいきましょうか!」
「船って・・・・飛空船!?」
「そうですね・・・・飛空船を帆船にみせかけ・・・いや! そうだ!
大型潜水艦をつくりましょう!! 大型潜水艦なら沖合でいつまでも・・海の中で隠れることができますし・・
もしもの時には戦力になります・・機材も大量に運べるし」
「潜水艦!?」
「海の中を潜る乗り物です。これならアフ・ラ―ナ騎士国にバレずに・・・潜入でき奇襲も可能!!」
「サラちゃん!! べつに騎士国と戦争するのじゃないのだからね!!」
「それはもちろんわかってますよ!!」
こうしてサラは大喜びしながら潜水艦の制作を始めた。
飛空艦ミ・カアサを改良して潜水可能にするだけの簡単な改良のはずたが・・
凝り性の・・・サラが それだけで満足するわけではなく、
大型化する改装も・・しちゃったりしたのであった。
直径400mから1000mへ 貨物庫も大型化!! レオティーガーなども搭載可能。
こうして誕生したのが可潜飛空艦ミ・カアサ
これが夢の万能戦艦! 器用貧乏にならなければいいが・・・
-------------------- To Be Continued ヾ(^Д^ヾ) 海底???万里 ついに海底冒険物になるのか!?




