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傍若無人なる至高の聖女  作者: 抹茶な紅茶
セル―カ王国の復興
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突進の巨人


陸上戦艦ビックマウスの露天展望台に、

あたかもスポットライトに照らされたかのような 光り輝く金髪の少女が現われた。


それは、まるで光のオーラを纏っているように見える!! 

たとえ目を閉じていても その存在感を感じ取れてしまうほどである。

(サラの指示により 実際にスポットライトをあて、目立つような演出をしてます!!)


そして・・・その金髪の少女は泰然自若の堂々とした態度で、静かにゆっくりと演説を・・・

・・・・いや! 違う

ヴィジャナル王国軍への挑戦状を叩きつけたのであった。





その演説する少女の姿を遠くから 遠眼鏡で覗く男がいた。

ヴィジャナル王国軍3万を率いる西方遠征将軍のタネリスである。

そして・・・その少女が、ユリティーナ姫であることを確認し驚愕した。

( 金髪の少女はユリティーナ姫に成りすましたミレイユである )


「なぜ ユリティーナ姫が裏切ったのだ!? 」

タネリスは年齢35歳 フルーティネン公爵家の一門に属し、

かつてユリティーナ姫に求婚したことがあった。

  断られてしまったのだが・・・・・


おそらく顔が怖かったせいだろう。 

特に笑った顔が邪悪そのものであったw

兵士たちに睨みをきかせるにはいいのだが、女性たちの評判はいまいちだったのである。



いいだろ! かつての恋人と敵対同士!  物語的にはありのはずだ

恋人同士だと勝手に思い込んでいるタネリス西方遠征将軍であった。



そんな感情がうずまくタネリスに声をかけるのは参謀のひとりであるユルエイル。

すこし小柄で神経質そうな顔をしている青年である。

「気おつけてください。 聖女帝国という謎の国に謎の兵器   」


「うむ、それは分かっている! そのためにあれを用意したのだろう」

タネリスは後ろを振り向くと、巨大ゴーレム20体が整列し いつでも戦闘可能の状態であった。



少し前 ヴィジャナル王国中を恐怖させたゴーレム事件を契機に、

国中の魔道研究家を総動員して研究開発を続け、

そして・・・なんとか作り上げたのが この試作機の20体である。


試作機といえど全長10m、鉄鋼の鎧に長大で巨大な鉄製の棍棒を持っている。

この棍棒を振り回せば、どんな頑丈な城壁さえも打ち破ることができるだろう!!(願望)

ちなみに このゴーレムは有人機であり、胸のあたりに操縦席がある。



「セルーカの野郎どもに 我がヴィジャナル王国軍の恐ろしさを教えてやる時が来た! 突進せよ!!」

西方遠征将軍タネリスの号令に答えるがごとく、兵士たちは喊声をあげ

ヴィジャナル王国軍3万は 巨人ゴーレム20体を全面に押し出し、前進を開始した。


その様子をタネリスの後方から 不安そうに眺める参謀のユルエイル。


いや!! 参謀たるものが不安な顔をしてはならない!

ユルエイルも 他の兵士と同じく喊声をあげるのであった。



---------------------------------------------------




雲一つない晴天である。

ここは王都ブルジュの西方50kmに位置するポワティエの平原。

草木は少なく、砂漠のような平原に民家はない。

唯一の人工物といえば、街道と石に刻まれた道しるべぐらいのものだろう。


この平原に聖女・セルーカ同盟軍機甲部隊総勢400名と 

巨人ゴーレム20体を中心とした3万の兵力を有するヴィジャナル王国軍が 今まさに激突しようとしていた。


同盟軍の兵力が わずか400名といえども 未知なる兵器を保有し この平原にまで進出し戦いを挑むことから、

ヴィジャナル王国軍陣営は決して侮れる相手などとは 考えていない!!


そして・・・・・


新聖暦 972年淡月・中の4日 ポワティエの戦いが始まろうとしていた。





ポワティエ平原で砂煙が舞い上がり、兵士たちの喊声の声が響き渡る。 

全長10mの鉄鋼鎧で身を固めた巨人ゴーレム20体が、人が走るような滑らかな動きで、突進を開始した!!


ドドドドドドドドーー


「おねーさま!!   敵が着ましたね」

ビックマウスの露天展望台に上がってきたサラが 遠眼鏡で敵の様子を見た。


同じく、黒髪を金髪に染め、ユリティーナ姫に成りすませたミレイユも遠眼鏡をのぞく。


「・・・・って敵もゴーレムですか!! 私たちのゴーレムは完全に人間の姿、人そのものですが、

 あれは まさに見たまんまの正統なゴーレム!」


サラは遠眼鏡で 巨人ゴーレムの詳細を観察して あることに気づいた。

「おねーさま! あのゴーレムは・・・・有人機のようです いわば車両のようなもの!! 

我らのゴーレムとは 根本的に違います」


「人が乗ってるのね!!  サラちゃんって あ~いう乗り物が好きじゃないの!?」


「好きですよ もちろん! なんたって!!・・・ 前世で見たあんなアニメやこんなアニメと似ているロボットだもん。

あ~~ 紅い3倍速ロボは いないようね!

おっと! これは高圧ケーブルが露出してる!! 操縦室がエントランスコンセント方式とは!!

これは・・なんてマニアックな!! 」


サラはうれしそうに語る。  本当にうれしそうである。 

戦争をしてることを忘れてませんか!?

前世でのロボットアニメを再現してくれた敵さんに感謝しかねないサラであった。



「僕も、あんなロボットをつくりたい!!! 」

サラはおもっきりオタク心に花が咲く。



「えっと サラちゃん!  心があっちの世界へいってますよ~」


金髪に化けているミレイユは、違う世界に心が行ってしまっているサラに声をかけた。


「うん うん  今!  現世に戻ってきたとこ。  

えっと~~   敵アニメロボットが有効射程に入り次第、レオティーガー搭載の電磁砲で射撃をします」

アニメロボットと つい言ってしまうサラであった。


そうこうしている間にも 敵の巨人ゴーレムアニメロボが砂煙を巻き上げながら、接近してくる。


ドドドドッドドド―


巨人ゴーレムたちのまき散らす砂煙は尋常なものではなく、

砂は天高く舞い上がり、まるで砂嵐のような状態である。



「あ~ 砂煙のために 敵の姿が隠れてしまって、様子がわかりにくい!」

サラは敵との距離を遠眼鏡で測るのだが、砂煙が邪魔して敵を確認できない!



そして、昼間なのに薄暗くなってきた。

ミレイユたちは気づく!! 敵の作戦なのか!?

砂煙が周囲を覆い、霧のように立ち込め視界が効かなくなり 薄暗くなってきたのだ。

敵は こちらの遠距離攻撃を封じ接近戦に持ち込むために わざと砂煙を巻き散らしたに違いない。


「なんて 恐ろしい巨人なの!!」

白目になって見るサラであった。 



実は たまたま砂煙で視界が悪くなっただけで そんな作戦は無かったのです!・・・・

・・・・・戦場では 何がおこるか分からないってことですね!!!




ミレイユは形のよいアゴを手に当て ちょっと考える風の仕草をする。

「ふむふむ!! ならば・・・豪快に水弾で地面を濡らしまくりますか!!」


「いいね~  おねーさま おねがいします」

こういう時の派手で最強魔術は やっぱし!! おねーさま頼りだと思うサラであった。



ミレイユはうなずくと、すぐに魔法詠唱を開始した!!  


陸上戦艦ビックマウスの上空に 多数の光が浮かび上がり 100個もの魔方陣の花が咲いたのである!!


これは、ミレイユ得意の力技、多重詠唱によって100個もの魔方陣を生み出したのだ。


そして その魔方陣から、巨大な水弾が次々と放出し、空へと舞い上がった。

太陽の光に照らされ 空を覆う数多くの水弾がきらきらと輝く。




「なんという魔方陣の数!! これが!  聖女皇帝の実力なのか!!」

陸上戦艦ビックマウスの指揮室で ディスプレイを見ていたエルノスティ国王は叫んだ。


「さすが!  ミレイユ様」

エレオノーラ王女も キラキラした目で凝視している。



そして、信じられないほどの大量の魔方陣を作り出した映像を見るユリティーナ姫。

改めて妹のセシリアンナ(ミレイユ)の驚異的魔法力に驚く。

黒髪の人間は魔力が使えないって!?  まったく逆じゃないの!!

お父様は なんて迷信を信じてたのよ!!

・・・・・・・ 本当に この国セルーカでユスティネス公爵家の安泰を図ったほうがいいのかも・・・・・




空中に舞い上がった100発の水弾は 聖女・セルーカ同盟軍前面の広い平原に着弾し、

大量の水がまき散らされた。  

雨のような生半可のものではない! 

巨大な水の塊が落ち、水柱のようなものが舞い上がったのである。


ズド―――――――ン  バシャ―――――ン


大量の水が ポワティエ平原に流れ込む。

だからと言って 水圧に負けて流されるほどではないが、

ヴィジャナル王国軍兵士たちは 轟音と足元に流れる水流に驚くのであった。


「ちっ!! これは・・・・・不味い!!」

ヴィジャナル王国軍参謀のユルエイルは 苦々しく水面のようになった地面を見る。



このポワティエ平原は一瞬にして、太陽を反射する鏡のような湖になってしまったのだ!!

ただし 薄い水膜のようなものであり、水深などないし、幼児でさえ溺れることはない!


しかし この湖の寿命は短かった。

このポワティエ平原の砂地は またたくまに水分を吸い込んでしまったのである。


ただし、元の平原にもどったのではない! 水気を吸い込み泥状の平原と化したのであった。


その泥状の地面に足を取られる巨人ゴーレムたち。

巨人ゴーレムの重量のため、泥にめり込んで行動の自由を奪う。

うまく走れなくなった。  歩くこともままならない。

完全に足がうまり動けない巨人ゴーレムもいた。



そして・・・

霧のような砂煙は 吹き上げられた水に洗い流され、視界はクリアとなった。

地面が泥状であるがゆえに 砂煙を上げることはない!


サラは遠眼鏡で、はっきりと 敵の様子を確認することができた。


「敵アニメロボは泥に足をとられ・・・・  あ!! なるほど!

アニメロボの質量の大きさが余計に動きを遅くしてるのか!!」



同じく遠眼鏡で 敵ロボを観察していたミレイユは気づく。

巨人ゴーレムは泥の中、半分ぐらい腰を下ろし、片手に持つ巨大な鉄製の棍棒の真ん中あたりをにぎり、

こちらにむけて腕を伸ばした。


そして、空高く投げ飛ばされる巨大な鉄製の棍棒。

巨人ゴーレムの突進ができなくなってしまった以上は 手持ちの棍棒を投げるしかなかったのだ。

ただし この巨大な棍棒が命中した場合 その質量と衝突速度によってビックマウスといえども、

ただでは済まないだろう


そんな凶器の棍棒が空高く上がり、聖女・セルーカ同盟軍の頭上に落下してくる。




「来た! サラちゃん!」

「おねーさま! ここは危険。  中に入りましょう 」

「うん」


ミレイユとサラは すぐさま陸上戦艦ビックマウスの指揮室に避難すると同時に、

巨大な鉄製の棍棒の一本が 陸上戦艦に命中し、お寺の鐘のような音が響き渡った。

ゴ――――――――――――――ン

除夜の鐘である!!


ミレイユをはじめ、エルノスティ国王以下、幹部たちは あまりの音に驚き周りを見渡す。

ルナーリア王妃(仮)は エルノスティ国王にしがみつく。 ただし顔は嬉しそうである。

エレオノーラ王女は顔を真っ青にしながら 平気な顔で強気の姿勢を見せる。

パウネリア侍女大臣は王女に抱き着く。 これは本当に怖がってるようだ。



『 一番砲塔大破!!  火災発生、 消火装置を作動させます!!  』

陸上戦艦ビックマウスのオペレーター音声が 指揮所に鳴り響く。


「やってくれたわね!!」


棍棒の激突によって 電磁砲塔は完全に吹き飛ばされ、白い煙が舞い上がっていた。

さいわい、レオティーガーには命中弾は無く全車両無傷である。


ちなみに トゲトゲアーマーに身を固めた怪しげ満点のバイクキシ隊は

ポワティエ平原の手前で待機している水陸両用輸送車の位置まで後退させたので無傷であった。

いくら世紀末風の柄の悪いバイクキシ隊といっても 雑には扱わないサラである。




「よくも! 砲塔を! 反撃だ! 全車、砲撃せよ」

サラは叫ぶ!!

レオティーガー40台の電磁砲が火を噴く、

もちろん 陸上戦艦ビックマウス搭載の可動可能な電磁砲5門も火を噴く。


ズドドドドドォォォォォォ


飛空円盤搭載の電磁砲と違い小型化してるため 威力はかなり減退しているが、

それでも 風を切り、衝撃波を発生させながらマッハ2で飛翔していく。

ターゲットは敵の巨人ゴーレム!!







--------------------  To Be Continued ヾ(^Д^ヾ)    ビックマウスの砲塔は わりともろかった!!



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