サラの異様な愛情! または、妾はどの様な理由で拘束され 紅茶を飲めない悲しみを知り、そして金縛りを愛してしまったのか
とある完全武装をした騎士(ユリティーナ姫)は、憎きゴーレムを叩きのめすべく、
無我夢中で走り 白いマナ板の下部ハッチの中へ飛び込んだ。
すなわち、敵の懐へと・・・・・
・・・・そうです! 敵の懐の中、敵のど真ん中へ、なんと一人で・・・・
飛空船マナヰタ(仮称)の下部ハッチがゆっくり閉じ、
あたり一帯が真っ暗になったことでユリティーナ姫は、やっと我に返った。
「ここは・・・・!? ほかの騎士たちは!?」
明かりの魔法を詠唱すると火玉が浮かびあがり、付近を明るく照らし出す。
暗闇からいきなり明るくなったため、目が明るさに慣れずよく見えないが・・・
・・・なにか付近にいる!!
たしか・・妾はゴーレムを無我夢中で追っていて・・・・まさか!!
目が慣れてきたので、恐る恐る付近をぐるりと見渡すと・・・・・・・
数えきれないほどのゴーレムたちが、妾を取り囲み睨んでいた。
「えっと・・・・・・・・・・・・」
ユリティーナ姫の背中に冷たい汗が流れる。
そして、ゴーレムたちは 一斉にファイティングポーズをした。
ゴーレムパンチの恐怖を思い出したユリティーナ姫は、腰が抜けて座り込んでしまった。
「まって~ はなせば~~ わかる~~」
これが ユリティーナ姫の最後の言葉・・・・だったのかなというかフラグです!?
その後、ゴーレムのパンチ一発で船内の壁に叩きつけられ、
またまた手足があらぬ方向へ
口から吐血・・・
まずい! 今回はまずい! 味方がいないところで・・・・
姫の意識は遠のいていく・・・
そして 飛空船艦橋室にゴーレムからの報告が届く。
艦長席で、口のまわりにケーキの生クリームをつけたミレイユがゴーレムに振り向く。
ちなみにサラは、艦長席のとなりに畳を敷き、コタツでミカンを食べながら、テレビを見ている。
・・・・テレビ放送なんてしてない世界なので、船内に放送局をつくり、
ゴーレムが歌を歌ったり、天気予報をしてたりしているwww
『 この船に入ってきた侵入者を捕えましたが 瀕死の状態です! どのようにしましょうか? 』
ゴーレムからの報告である。
どうやら この瀕死の人物とやらは ゴーレムたちに強力な魔法を撃ってきた者と同一人物らしいことを
魔具端末からの記録で確認した。
「 そんな危険な人物なんか・・・・・ほっといて・・・・」
ちょっとミレイユは間をおく。
・・・・・なにやら心の中で葛藤してるらしい!!
「身代金要求・・・ではなく、その騎士から、いろいろと事情を聞きたいしなぁ」
サラはミカンを口に放り込みながら、何気なく喋る。
「えっ! 身代金をとるの!?」
「いや、治療費という名目でもいいか!!」
「サラちゃ~ん、あくどいなぁ」
「いえいえ、 艦長様ほどでは・・・」
なにやら前世でのネタを口走るサラであった。
「ま~いいでしょう!! その人物の治療をしますか!! ・・・・その前にケーキを食べてからね!!」
サラも、ミレイユに付き合うために、あわててミカンを一口で全部食べた。
ゴーレムたちは 瀕死のユリティーナ姫の足を持ち、
バンザイのような姿をしたまま廊下を引きづるようにして
治療室へと運ぶのであった。
廊下には、血の跡が点々と・・・・・・
もうちょっと、扱いを丁寧にしてほしい所です!!!
ミレイユもサラも、ちょっと、この扱いのひどさには驚いた。
「魔方陣を書き換えて、もうちょっとましなプログラムに書き直した方がいいかもね」
サラのごもっともな発言である。
ともかく、治療室にユリティーナ姫を運び込み ミレイユとサラも同室するのであった。
ちなみに ミレイユは飛空船の設計に ちゃんと治療室を設置してました。
サラが前世の記憶のもとに それなりの医療器具も備えているが、ヒール魔法があるので、
あまり使い道がないかも・・・
10m四方のベットが備えている白い部屋。
そこに、完全武装の鎧をきた人物が横たわっていた。
ただし手足があらぬ方向に・・・
兜であるバジネットの隙間から、赤い血が・・・・
「これは、急がないと・・・けっこう危ないかもね!!」
ミレイユは呪文を唱え 聖女に匹敵する強力なヒール魔法で、
またたくまに 完全武装の人物ことユリティーナ姫を治療した。
あらぬ方向に曲がった手足が元に戻ったようで、内臓や骨も大丈夫のようだ。
ミレイユとサラは、ベットに横たわっている完全武装の人物を遠巻きにしつつ、
ゴーレムに命じて、鎧を脱着させることにした。
ゴーレムは兜を外すと、そこから長い金髪が流れるようにベットに広がった。
「女!?」
ミレイユとサラは、同時に声を出したが、再びおどろく。
「えーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
この治療室にいる三人が、同じような顔をしてたからである。
黒髪と金髪、
サラには猫耳がついてる違いがあるのだが・・・・
ちなみにサラは、ミレイユの遺伝子で作ったホムンクルスなので 似てるのは当たり前です!!
「ミレイユおねーさまの親戚なの!?」
「わたしの親族なんて記憶にないよ!
メイドをしていたミルヤしか記憶がない!
あ~~ わたしの髪を引っ張って牢屋にいれた男ぐらいかな」
「この女を拷問して聞き出しましょう!」
「拷問する必要あるの?」
「僕の趣味です!!」
「ちょっと 怖いよ!」
「とにかく 手足を縛って、さるぐつわをさせるように!
魔法を使われるとやっかいだからね」
サラの指示により ゴーレムはユリティーナ姫にさるぐつわをさせ、手足を縛った。
ベットの真ん中で、磔をしている格好である。
念のため、鎧を脱がしたからといって下着になってるわけではなく、
コタルディと呼ばれる服装を着てます。
そして、治療室を真っ暗にしたうえで、
火を付けたローソクを頭にハチマキで縛り付けたサラが、
ユリティーナ姫を見下ろしている。
その横で、ミレイユは椅子に座り紅茶を飲みながら、眺めていた。
サラは、すこし 彼女の体を揺すってみると・・ すこし反応があったみたいだ。
・・・ゆっくりと目覚めるユリティーナ姫!!
まだ、 ぼ~~ として現状を把握できずに寝ぼけているが、
徐々にユリティーナ姫は目覚めていった。
うううっ??
どうしてだろう!
妾の体が動かない! これが噂に聞く金縛りというやつなの!?
これが初金縛り!! ちょっと嬉しいかも!!
ちょっと顔が、にやけるユリティーナ姫だった。
これには サラもちょっと引いた! この人、怖い!!
ユリティーナ姫は 周りを確認する。
薄暗い!? ここはどこなんだろ!? 妾の寝室?
そうだ! たしか・・・えっと・・・妾は、・・・ゴーレムに・・・・
そして目の前になにやら、どこかで見たことあるような顔がみえる。
(よく、鏡で見てる顔です!!)
それは、真っ黒の部屋の中で 頭にロウソクをつけて 薄ら笑いをしているサラであった。
「ううううううううっうう」
あまりの恐怖で叫ぼうとしても、さるぐつわをしてるので叫ぶことも動くこともできないユリティーナ姫。
「ふふふふっふ 怖いか! 怖いか!」
サラは楽しそうに ユリティーナ姫に迫る。
「君の名前は??」
「うっぐぐぐぐぐぐぐぐぐ」
さるぐつわで答えられないユリティーナ姫。
ちなみに、サラはわざとやってます。
「答える気は、なさそうだね」
サラは、鞭を取り出す。
「うっぐぐぐぐぐくぐぐ」
答えたくても答えられないユリティーナ姫。
「なかなか強情な女だ」
サラは、鞭を振って、鋭い音をだす。
バシッ! バシッ!
「うっぎぎぎぎきぎ」
涙を流すユリティーナ姫。
R18になりそうなので ミレイユは止めることにした。
ゴーレムに命じて、治療室の明かりを付け、ユリティーナ姫のさるぐつわを解かせた。
部屋が徐々に明るくなり、ユリティーナ姫は ゆっくり見回し現状を把握しようとする。
そして、 ここにいる二人の顔に見覚えがあることに気付いた。
誰だっけ!?
えっえっ!!
彼女は気づいた! いったいどうなってるの!?
「私が こんなとこに二人もいる!!!!!」
ユリティーナ姫は叫んだ。
「でも、髪の色は違うでしょ!」
「僕は猫耳がついてるし・・・」
・・・・・なぜ!?こんなに顔が似てる。
いやいや、ゴーレム強盗団の主犯が私とそっくりな顔って! 一体!?
わけがわかんない!!!
「妾はライオネン=ユスティネス=ユリティーナ。
ユスティネス公爵の娘で騎士団の団長よ!! この領地で偉いのよ・・・・
うううう・・・・
・・・・・・・・ 妾をどうするつもり!!」
囚われての身であるがゆえに、恐怖心で震える。
「生贄か! それとも食材!?」
サラの怖い発言である!!
「ひぃぃぃぃぃぃ」
「はいはい、話が進まないよ!」
ミレイユは手を叩き、サラの悪乗りを止めた。
そして、紅茶ポットをカップにそそぎ、ユリティーナ姫に・・・・・渡せない!!
手足を縛ってるので飲めないのである。
「・・・・・・・」
ユリティーナ姫の手足を自由にするわけにはいかないので、
紅茶をサラに渡すことにした。
「おねーさま、ありがとう!!」
「・・・・・紅茶・・・くれると思ったのに・・」
欲しそうな顔をするユリティーナ姫だった。
「それで・・・・あなたたちは誰?」
ユリティーナ姫はストレートに聞いてきた。
「私たちは・・・・ 誰なんだろ!?
ずっと地下に閉じ込められてたからね!!」
「は????? あなたたちがゴーレムを操り、住民たちに対して悪逆非道の・・・」
「ゴーレム?? 悪逆非道??」
ミレイユとサラは頭をかしげる。
「商店を襲い、荷馬車を襲撃、宝物庫の略奪・・・・」
「ゴーレムがそんなこと・・・・ まさかね・・・!!」
ミレイユはちょっと不安になってきた。
たしかにゴーレムの入手してきたものに、おかし気なものが含まれていた。
ミレイユに一筋の汗が流れる。
サラは・・・紅茶を飲み、他人ごとのように装った。
そして ユリティーナ姫は、二人の着ている服装を見て気づく!!
「あっ! あなたたちが着てる服、 妾のよ! やっぱし盗んだのはあなたたちね!!
・・・・・・妾のお気に入りだったのに!!」
寝巻のつもりできていたウェディングドレスをそのまま着ているミレイユ。
そして ピンクのメイド服をきているサラ!
「・・・・・・・・」
ミレイユとサラは、なんとなく事情が読めた。
ゴーレムの物資調達部隊がどこで物資を入手しているかを・・・
すこし、沈黙が流れる・・・・
「ふっふふふふ この秘密を知ったからには、生きてかえすわけにはいかない」
サラが急に悪役セリフを吐き出した。
「妾を殺しても、 この世に正義があるかぎり第二、第三の勇者が おまえたち強盗団を退治する!」
「強盗がなぜ悪い!? 欲しいものは奪う! お前のものは僕のもの、僕のものは僕のもの!!」
サラが どこかのガキ大将と化した!!
「さるぐつわをしてちょうだい」
ミレイユは、ゴーレムに命じて、再びユリティーナ姫にさるぐつわをし、黙らせ部屋の明かりを消して、
まっ暗にした。
「うっううあうううううう」
これ以上、喋ると都合が悪そうになるので黙らせたミレイユであった。
しかし、ここは関係者しかいないので、なにを喋っても問題はないのだが・・・
「あ~ あの服装・・・ 元々あなたの持ちものだったのね~
あの尻丸出しパンティとか、布地の少ないドレスとか・・・」
ちょっと 嫌味を言うミレイユ。
顔が赤くなって、完全に涙目になるユリティーナ姫だった。
「えううううええ」
反論したくても、さるぐつわをされている!!!
「エッチな服に~ エッチな下着~!!」
サラはうれしそうにはしゃぐ!!
さすが前世が男の子だったせいか、楽しいらしい!!
「私たちはここから出ていくので、なにか要件があるなら横のゴーレムにたずねるといい」
ミレイユは一言いってサラとともに部屋を後にした。
ユリティーナ姫はベットで縛られ、横には監視用のゴーレムで見張られている。
さるぐつわをしてるので 要件なんかしゃべれないのだが・・・
「うううっうううう」
あの二人は、わざとか!? それとも天然か!?
というか・・・・トイレがしたい・・・・・
「トト、うっうううう」
ゴーレムには、まったく通じなかった!!
-------------------- To Be Continued \(・ω・\) トイレ! 乙女の危機である。




