5 裏の世界
宜しくお願い致します・:*+.\(( °ω° ))/.:+
「こっちよ」
案内されて、来たのは、
「スーパー?」
「何処にでもある拠点の一つよ」
全国展開している、大手のスーパーだった。
「店員さんでは無いんですよね?」
「肩書きはあるわよ?」
幹部の人みたいに挨拶されてる、深山。
浚水も買い出しによく来るスーパーだ。
「あら、浚君、ウチに面接?」
「あ、どもっす」
近所のおばちゃん。このスーパーの歴が長い大ベテランだ。
「…海に関してなんですよ〜」
「…あら、そうなの〜」
何やら、深山が合言葉の様な事を言った瞬間、ほのぼのした、おばちゃんが知らない世界の人の様に見えた。
「浚君がねぇ…。頑張ってね…」
「どもっす」
まるで、戦場に行く兵士を見送る様だ。そんなふうに思って、深山の後を付いていく。
バックヤードの先、立ち入り禁止のドアを潜って、
「ここよ」
「エレベーター?」
「専用のIDが無いと動かないの」
エレベーターに乗り込んで、パネルにIDをかざす。
「イキサキハドウシマスカ」
「本部へ」
「カシコマリマシタ」
「…AIっすか」
「便利よね。使い方次第だけど」
どれだけ地下に潜るのか。…沈黙が辛くなる。
「傷はどう?」
「…あれ?そう言えば、痛く無い」
「ステージ1…」
「ちょっ、どうなってんだ。あんなにザックリ刺されたら普通…」
「…よく聞いて。アナタは影人になったの」
「かげりと?」
「侵海に潜る資格を持つ人の事よ。詳しくは」
ーチーンッ。
「トウチャクシマシタ」
「私の上司が説明してくれる」
扉が開いた先に居たのは、長身の男。無精髭、白衣。丸メガネ。まるでマッドサイエンティスト。
「よく来たね。ここの本部長をしている、深山だ」
「…深山?」
「私の兄よ」
「誠だ」
「…宜しくお願いします」
「ああ、宜しく。早速だが、検査をしよう。恐らくステージ2になっている可能性が高い」
「まさかッ」
「傷はもう、癒えているんだろう?異能が芽生えてるか検査をしないとね」
「…あの、ステージとか、異能とか、この場所とか何なんですか」
「ふむ。検査しながらの説明でも?」
「大丈夫ですけど…」
「良し。…来てくれ」
通路を歩きながら男の後を追う。
昔見たアニメみたい。それしか感想が出ない。
当事者になるとは思わなかった。
「この部屋で検査をする」
「……プール?」
「なに。普通の水さ。着替えはそちらのカーテンで」
「…水着になれと?」
「手っ取り早いのがお望みなら、ね」
白衣でも着せられて血でも抜かれるかと思ったが、水着。…それで色々解るなら…。
水着のタイプも何故か多種多様。ブーメランやら、セパレートやら。…女性用水着もある。…ここはシンプルに。
「ブーメランにしないのか?」
「誰がするか…」
「素材がとても素晴らしいのに。勿体無い」
「うんうん」
凄く首を縦に振っている妹殿。間違いなく、兄妹だな。
深山誠。本部長。腐海の住民。




