↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハズレダンジョンから始まる祖国再興――亡国王子は『迷宮管理者』を継承する。  作者: 永礼経


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

33/63

第33話 『迷宮管理者』、卒業――できない?


『ダンジョンレベル:S 名称:未定 BP:36543』

『魔物生成:10』

『特殊魔物生成:0』

『階層ランク設定:比例方式(魔物のみ)』

『宝物生成:最低ランク』

『再湧出間隔:最長期』

『鉱物生成:停止中』

『作物の繁茂:停止中』

『ダンジョン成長:停止中』

『ダンジョン内環境項目(照明レベル):10』

『ダンジョン内環境項目(トラップ生成):0』

『ダンジョン内環境項目(イグジットポータル):あり(エリアごと)』

『ボス部屋の実装:あり(エリアごと)』

『魔物の集団生成:あり(単位:パーティ)』

『その他の項目:なし』

※全行程終了確認。

※この迷宮の成長度が最大値に達しています。当迷宮はこれ以上拡張されることはありません。

※ダンジョンコンプリートボーナスを付与しました。

(30000/30000)



 設定パネルの表示はこんな感じだ――。


(ダンジョンコンプリートボーナス――? なんのことだろう? それにこの数字――)


 レンが少し思案していると、

「どうなんだ? レン。何か変わったところがあるか?」

と、ロジーナが問いかけてくる。


「そうだな――。他の迷宮の最奥の玉座で見た表示とほぼ同じだな――。迷宮によって違うところは、階層の数とそれから――」


「鉱物の種類――ですよね」


 ノエリアがそう言った。

 

「よく気付いたな? そのとおりだ。この迷宮には、『特殊鉱物生成』の項目がないんだ――。おそらくこれも、ダンジョンの性質の一つかもしれないな」


 過去に買い受けた迷宮のひとつに、ごく稀にレ(・)ア(・)鉱(・)石(・)が発見されるという触れ込みの迷宮があった。

 その迷宮の最奥の『設定《コントロール》パネル』には、たしかに、『特殊鉱物生成』という項目があった。


 が、この「ハズレダンジョン」にはそれがない――。


 設定《コントロール》パネルにある記述を見る限り、この迷宮がさらに成長することはない。つまり、この迷宮に『特殊鉱物生成』が実装されることはないということだ。


(それにしても、ボーナスとこの数字は、なんだ?)


 最後の最後に記されている『30000/30000』という記述。


 こんなものを見るのは初めてだ。


「前々からよく分からないところが、『BP』という数字の意味だったけど、減ったり増えたりしながら、結局は増えて、今は36000ほどになってる。最後にまたヘンな数字が表示されてるんだよな。この数字は何なんだろう――」


 レンはパネルを見ながらそう呟く。


 ロジーナもノエリアも、パネル自体を操作することはできないが、見ることはできているらしい。二人もレンの隣から覗き見ている。


「30000分の30000――って意味……なんでしょうか?」


と、ノエリア。


「つまり、満タン(いっぱい)になってる――って意味になるのか?」


と、ロジーナ。


「満タン(いっぱい)……。あ! もしかして、このダンジョンの成長を表す数値――か!」


 レンはロジーナの言葉に弾かれたように閃く。

 しかし、これまでこんな数字が表示されたことはない。


 もし仮に、『コンプリートボーナス』によって、この数字が表示されるようになったということなら――?


(他のダンジョンではどう表示されているか確認しないと、だな――。そもそも表示されるのか、どうなのか、それとも、コンプリートした時だけ表示されるのか――。表示の法則を調べる必要があるだろう)


「――とりあえず、他の所有迷宮や非所有迷宮でも確認しないとだな。あ、そうだ。早速、魔女にメーラーを使って連絡してみよう」


「ええっ!? レンさん、メーラーを使うつもりですかぁ!?」

「なんか不穏な事を言っていたな? 道のりがどうとか――」


「ああ、『進む道が『遠い道のり』になる』――だったか。でも、これがあるってことは、いつかは使うこともあるってわけで。どうせ使うなら早めに使って何が起きるのか検証しておいた方がいいだろう?」


「え、ええ、まあ、そうかもしれませんけど……」

「そういう考え方、私は嫌いじゃないがな?」


「んじゃ、早速――。『送伝文起動《メーラー・アぺルタ》』!」


 レンはパネルを開く。そして、表示に従って、操作していく。


「ふうん、なるほど、これを使って打ち込むのか――。ほいほい、『こんにちは。レンです。試しに使ってみました。一つ質問いいですか? コンプリートボーナスってなんのことでしょうか? よろしければおしえてください』っと――。これで、『送信』を押す――っと」


 ピコン――。


と、小気味いい音が鳴ると、『送信済』という表示が現れた。


「これで送れたっぽいな。本当に届いてるのか、確認できないところがもどかしいよな……ん? あれ? BPの数字が減ったぞ? 26543……? なんか、10000も減ってる――」


 レンは『設定パネル』のBPの数値が激減しているのを見て驚いた。


「よく分からないけど、今のでBPが減るみたいだ。しかもごっそり減らされた――」


「あの『魔女』の言葉から考えれば、BPが減ると『道のりが遠くなる』ってことになるのか?」

とロジーナ。

「そのBPって、減ったり増えたりしてたんでしたよね? つまり、使うと減るってことなんじゃないですか?」

と、ノエリアも意見を出す。


 いずれにしても、『養成課程《チュートリアル》』をコンプリートしたからといって、『すべての情報』が開示されたというわけではなさそうだ。

 

(検証は続けて行かないとってことだな――)


 しかし、検証しなければならないことがあるってことは、「まだ終わりじゃない」ってことでもある。


(つまり、まだ成長するってことだからな!)


 レンは、そう思いなおすと、『設定《コントロール》パネル』に指を伸ばし、そして閉じた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。