表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
TS男装令嬢は王太子の傍付きを拝命する。  作者: 髙龍


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

57/96

第五十七話

マスクウェルは準備を整える騎士の中にアグニを見つけた。


「アグニ卿・・・」


「王太子殿下。国王陛下より一時的に騎士団への復帰を認められました。お供します」


「そうか・・・。感謝する」


現状では信頼の出来る部下が1人でも増えるのは歓迎すべきことだった。


「皆の者。聞いてくれ。今は時間との勝負だ。無理をさせると思うがよろしく頼む」


マスクウェルの声に配下全員が鬨の声で答える。


士気は高い。


これならばなんとかなるかもしれない。


マスクウェル達は王都の民が見守る中、王都を出立した。


まずは王都から最も近い下級貴族の治める街を目指す。


マスクウェル達は昼夜を問わず駆け、恐るべき速度で街に到達した。


「王太子殿下。報告いたします」


「何かあったか?」


「街は完全に封鎖されており、臨戦態勢です」


「そうか・・・。自国内で戦争をすることになるとは思わなかったな」


「いかがいたしますか?」


「時間がない。悠長に持久戦をするわけにはいかないな」


「では、攻め込みますか?」


「そうなるな・・・」


「犠牲が出ますね」


「そうだな。だが、覚悟の上だ」


このまま時間が経てば隣国の思うつぼだ。


多少強引でも足場を固める必要があった。





3日3晩の激戦の末、街は陥落し下級貴族は捕えられた。


「思ったより時間がかかったな・・・」


「そうですね・・・」


計画では1日で攻略を完了する予定だった。


だが、下級貴族もその部下達もここで負ければ後がないと思ったのだろう。


決死の覚悟で抵抗してきた。


その結果が3日という激しい攻防戦だった。


「ここからは分散して進む。アッカバーン。アグニ卿。それぞれに1軍を託す」


「心得ました」


率いている軍を3つに分け失った時間を取り戻す。


これはある意味賭けだった。


軍の分散は戦略上では愚策だ。


だが、隣国の動きを考えればいつ国境が破られるかわからない。


マルス卿は優秀で信頼できる人物だがそれでもいつまで時間を稼げるかは相手次第だった。





国境では隣国との激しい駆け引きが行われていた。


お互いに相手を出し抜こうと激しい頭脳戦が行われていた。


「マルス卿。いつまで持たせられますかね?」


副官がそう自らの主に問いかける。


「持たせられるかじゃない。持たせるんだ」


現在もマルスの頭の中では相手の次の手を潰そうと高速で策が巡らされていた。


相手の規模や行動を考えれば牽制ではありえない。


本気で隣国はこの国を潰そうと動いていた。


「王太子殿下。信じておりますぞ」


そこには敬愛する主への信頼があった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ