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TS男装令嬢は王太子の傍付きを拝命する。  作者: 髙龍


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第五十六話

事件から1ヶ月が経過した。


王都内の問題は全てとは言わないがほぼ片付いた。


ここからは地方の貴族にどれぐらい隣国の影響が出ているか調べる必要があった。


だが、問題がある。


王家の目とも言えるリーシャが動けない状態だ。


彼女の力が必要だというのに彼女の力を借りることが出来ない。


そう思っていたのに救いの手は向こうからやってきた。


「王太子殿下。失礼いたします」


そう言って現れたのはリーシャの父でありローゼンブルク侯爵家の当主であるホークだった。


「まさかお前が動くとはな」


ホークは領地に引き籠りほとんど動かない。


そんな人物だった。


「国の危機とあらば動きますとも」


「すまない。助かる」


「必要な情報はまとめてあります」


そう言ってホークは分厚い紙の束を差し出してくる。


マスクウェルは1つ1つに目を通していく。


「はぁ・・・。ひとまずは一安心か」


主要な大貴族で隣国に与している者は1人としていない。


「そうともいいきれませんな」


ホークはそう警告してくる。


「どういうことだ?」


「与している者の領地を良くご覧ください」


マスクウェルはそう言われてもう一度、紙に目を通す。


「これは・・・」


「戦争になればかなりまずい状況です」


与している貴族は小物ばかりだ。


だが、王都への経路を完全に抑えられていた。


「いつから仕込まれていた・・・」


「それは現在調べておりますが、こちらの目が届かぬように狡猾に動いていたのは確かです」


ローゼンブルク侯爵家の目を掻い潜りここまで浸透するのは並大抵のことではない。


隣国の本気が伺い知れる。


「戦争になると思うか?」


「それは王太子殿下次第かと・・・」


「私、次第か・・・」


戦争になるのは出来るだけ避けたい。


戦争になれば民に一番被害がいく。


「現在、マルス卿が密かに動いております」


マルス卿は国内最大の軍事派閥の長だ。


「マルス卿が・・・?目的は?」


「隣国への牽制です。その間に国内の混乱を収めろという無言の圧でもありますな」


「そうか・・・。では、早急に動くとしよう」


マルス卿が時間を稼いでいる間に態勢を立て直す。


マスクウェルは即座に騎士団と招集できるだけの兵士を連れて王都を立つことにした。





マスクウェルは王都を立つ前にアンリの部屋の前にやってきた。


相変わらずメイド達が鉄壁の布陣で立ちふさがっている。


ここから言ってもアンリには届かないだろう。


だが、言わずにはいれなかった。


「アンリ。行ってくる」


マスクウェルはそう言って部屋の前から立ち去った。

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