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TS男装令嬢は王太子の傍付きを拝命する。  作者: 髙龍


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第三十九話

「っと。昔話も良いが朝食が来たな。食べるとしよう」


ガスパーにそう言われ起き上がると使用人がワゴンを押してきているところだった。


「わざわざ運んでいただいたのですか?」


「今は時間が惜しいのでな」


ガスパーの目的は一刻も早くアンリを傍付きとして通用する腕をアンリに見に着かせることだ。


それを考えれば移動時間も惜しいということなのだろう。


用意されていたタオルで手を拭いてからアンリは運ばれてきた料理を食べる。


どうやら朝食も消化の良い物を選んで用意されているようだ。


味付けは美味しく料理人の気遣いがうかがい知れる。


隣ではガスパーも同じものを食べていた。


2人分には多いなと思った食事もいつの間にかなくなっていた。


「ガスパー様はよく食べられるのですね」


「食は体を作る基本だからな」


「そうなのですね・・・。父はそこまで食べていなかったので・・・」


「そうか・・・。昔はよく食べたのだがな・・・。待遇を考えれば食事にそこまで金を出せぬか」


父のアグニはアンリ達の為に我慢していたのだろうか。


それを考えれば申し訳なくなってくる。


「アンリ嬢は気になっていることがあるのではないかな?」


「昔の父がどのような人物だったのか気になります」


「まず、アグニが平民だったのは知っているか?」


「いえ。私が物心ついた頃には既に騎士爵でしたから」


「それは当然であろうな。奥方と一緒になる為に騎士爵の爵位を継いだのだからな」


「継いだということは婿養子ですか?」


「そうなるが、アグニが認められるのは簡単なことではなかったのだ」


ガスパーの部下だったということは優秀な騎士ではあったのだろう。


だが、平民出身の騎士というのは貴族社会では歓迎されない。


活躍すればするほど出る釘を打たれるように貴族から叩かれてもおかしくない。


「民からは人気はあったが、貴族からすればな・・・。奥方の実家も最初はいい顔をしなかった」


「認められる何かがあったということですよね?」


「ある事件をきっかけに認めざるを得なくなったというのが正解だがな」


ガスパーはそう言うが中々口を開こうとしない。


「話しずらいことですか?」


「今では貴族の間ではタブーとされる類の話なのだ」


「タブーですか?」


「そうだ。ある意味では王家の失態だからな」


王家の失態となれば貴族の口は堅くなるだろう。


だが、ここで聞けなければ一生耳にすることは出来ないような気がした。


「ガスパー様。誰にも言いませんのでお聞かせくださいませんか?」


アンリはガスパーにそう頼み込んだ。

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