最近、人間をダメにする仕事がうまくいかない
人間をダメにする方法を教えてあげよう。
難しくはない。
毎週、新しい悲劇を用意する必要なんてない。人間というのは、昔の悲劇を何度でも再利用できる、とても便利な生き物だから。
必要なのは、ちょうどいいタイミングで疑いを一つ植えつけること。
ちょっと言葉の足りないメール。
若い女性とその友人たちと映画に行く夫。
そして、何も心配する必要なんてない静かな夜に、これから起こり得る最悪の出来事を片っ端から考えさせること。
そこで私の出番だ。
経験なら何年もある。
専門的な訓練を受けたことはないけれど、実績はなかなかのものだ。
ところが最近……。
どうも仕事がうまくいかない。
私は海のせいだと思っている。
アイリンが座って目を閉じ、題目を唱え始めるたびに、私はあそこへ飛ばされる。
ぷかぷか浮かんで。
待って。
何の役にも立たない時間を過ごす。
最初は一時的なものだと思っていた。
人間は「一時的なマイブーム」が大好きだ。
運動を始める時期。
健康的な食生活に目覚める時期。
「今度の月曜日から人生を全部立て直す」と決意する時期。
どれも、そのうち終わる。
だから私は待った。
きっとアイリンも、いずれ普通に戻る。
ちなみに私の言う「普通」とは、夜の十一時半に、わざわざ必要のない心配を始めることである。
ところが彼女は普通に仕事へ行った。
前よりよく笑うようになった。
三分おきにスマホを確認することもなく食事をするようになった。
そして時々、非常に気になる行動まで見せるようになった。
楽しんでいるのだ。
これは心配である。
…
ある日の午後、ルーシーがコーヒーを二つ持ってアイリンのオフィスに入ってきた。
「これ、持ってきたよ」
アイリンが顔を上げた。
「愛してる」
「知ってる」
ルーシーは片方のコーヒーを渡した。
そして、アイリンの机に開かれているファイルに気づいた。
「それ、新しいプロジェクト?」
「その一部」
「どう?」
アイリンは椅子の背にもたれた。
「順調。ちょっと混乱してるけど」
「ちょっと?」
「わかった。かなり混乱してる」
ルーシーは笑いながら、何枚かの資料に目を通した。
「ねえ、自分がこの仕事、本当に上手だってわかってる?」
私は待った。
アイリンには、いくつもの適切な回答が用意されていた。
――そんな大したことじゃないよ。
――誰にだってできる。
――そのうち私が失敗するまで待ってて。
選択肢はいくらでもあった。
ところがアイリンはコーヒーを一口飲んで、
「ありがとう」
と言った。
私は彼女を見つめた。
……はい?
ルーシーが微笑んだ。
「本気で言ってるの。この仕事にあなたを選んだのは正解だったと思う」
「私も、できると思う」
ちょっと待って。
本人まで乗り気になっている。
「もちろんできるよ」
アイリンは笑った。
私は黙った。
なるほど。
これからは褒め言葉をそのまま受け取るらしい。
調査もせず。
情報源を疑うこともせず。
裏に何か意図があるのではないかと確認することすらなく。
実に無責任だ。
…
数日後、アイリンはファイルを抱えて帰宅した。
しかも、妙にうれしそうな顔をしている。
私はすぐに気づいた。
「何したの?」
アイリンはファイルをテーブルに置いた。
「どうしていつも、私が何かしたって決めつけるの?」
「経験」
アイリンがファイルを開いた。
「韓国語の講座に申し込んだの」
私は彼女を見つめた。
「韓国語?」
「そう」
「もう三か国語話せるでしょ」
「私の仕事、翻訳だから」
「知ってる。会議には全部出席してるからね」
アイリンが笑った。
「新しいプロジェクトで韓国語のコンテンツも増えるの。せめて基礎くらい理解できたら役に立つと思って」
腹立たしいほど理にかなっている。
「じゃあ、私も韓国語を勉強しなきゃいけないってこと?」
アイリンがこちらを見た。
「なんであなたまで勉強する必要があるの?」
「あなたが何を言ってるかわからなかったら、どうやってちゃんと話に割り込めばいいのよ?」
また笑われた。
「心配するところ、そこ?」
「そのうちの一つ」
私は教材に目をやった。
「それに、韓ドラの見すぎ」
「韓ドラは関係ないから」
「もちろん、そうでしょうとも」
「本当に関係ないって」
「この新しいあなたなら、人生まるごと韓ドラにしてあげる。全十六話。感情を揺さぶるクリフハンガーつき」
「もう終わった?」
「全然」
多言語対応オスクリータ。
そんなもの、私の職務内容には入っていなかった。
…
その週末、アイリンはアンドレアとコーヒーを飲みに行った。
話し始めてから一時間近く経って、ようやくディランの名前が出てきた。
正直、感心した。
新記録だ。
アンドレアはコーヒーをかき混ぜながら言った。
「あ、そういえば。ディラン、またあのグループと出かけたらしいよ」
私は即座に注意を向けた。
アイリンがアンドレアを見る。
「アンドレア」
「何よ。ただ言っただけじゃない」
「もちろん、そうよね」
「みんなとすごく仲良くしてるみたい」
アイリンはコーヒーをもう一口飲んだ。
「よかったじゃない」
私は待った。
アンドレアも待った。
「それだけ?」とアンドレア。
「何が?」
「質問しないの?」
「しない」
「一つも?」
アイリンは少し考えた。
「楽しんでる?」
「聞いた話では、楽しんでるみたい」
アイリンはうなずいた。
「じゃあ、よかった」
アンドレアが彼女を見つめた。
私も彼女を見つめた。
本当に、この女は最近とても仕事がしづらい。
アンドレアが目を細める。
「この調子だと、そのうちディラン、私たちにTikTokの流行を聞いてくるんじゃない?」
アイリンはコーヒーを吹きそうになった。
私は慎重に検討した。
――それは正当な懸念だ。
アイリンは私を無視した。
目の前にアンドレアがいることを考えれば、賢明な判断だ。
アンドレアはまだ笑っていた。
「本当よ。今度会ったらスマホをチェックするから」
「放っておいてあげなさいよ」
「守ってあげるの」
「TikTokから?」
「誰かがやらないと」
アイリンは笑いながら首を振った。
私はそんな彼女を見ていた。
冗談を言って笑えたからといって、何も感じなくなったわけじゃない。
それくらい、私にはわかる。
アンドレアが最初にディランの名前を出したとき、ほんの一瞬だけ、アイリンの表情が止まった。
まだ痛いのだ。
でも彼女が聞いたのは、たった一つだけだった。
――楽しんでる?
そして答えが「うん」だったから、
――じゃあ、よかった。
そう言った。
私は、それをどう受け止めればいいのかわからなかった。
…
その夜、寝る前にアイリンが座った。
私はもう、何が始まるのかわかっていた。
「ねえ、せめて事前に知らせてほしいんだけど」
アイリンは目を閉じた。
「南無妙法蓮華経……南無妙法蓮華経……」
「ほら。こういうところよ。私が言ってるのは」
海。
まただ。
私は仰向けになって水面に浮かんだ。
暖かい太陽。
静かな海。
破滅的な想像もなし。
必要のない分析もなし。
アイリンが最近下した人生の選択について、緊急調査を行う必要もなし。
何もない。
私は待った。
五分。
たぶん十分。
「ねえ」と私はつぶやいた。「そろそろ人生の重大な決断を一つくらい疑ってもいい頃じゃない?」
何も起こらない。
「パニックは? もう流行ってないの?」
海は徹底して非協力的だった。
私はため息をつき、そのまま浮かんでいた。
これも、すっかり日常になりつつある。
そしてアイリンには絶対に認めたくないのだけれど、この海への旅には、一つだけ非常に困ったことがあった。
戻ってくるたびに、
私まで少し調子がよくなっている。
…
日々は流れていった。
仕事。
ルーシーとのコーヒー。
息子たちからのメッセージ。
新しいプロジェクト。
韓国語講座の準備。
そしてどこかで、TikTok世代を相手に生き延びようとしているらしいディラン。
そしてアイリンは……。
生きていた。
それが、私の予想していなかったことだった。
突然、何も怖くなくなったわけじゃない。
魔法のように、いつも幸せになったわけでもない。
今でも心配する。
今でもディランが恋しい。
誰もいない部屋に帰ることが、いつもより重く感じられる日だってある。
そのすべてに、私はまだ一緒にいる。
ただ、最近は私が「何か悪いことが起こるかもしれない」とささやいても、アイリンはすぐには立ち止まらなくなった。
私の言うことを聞くこともある。
反対することもある。
「ちょっと待って」と言うこともある。
そして時には――
究極の侮辱だが――
そのまま楽しみ続ける。
ある晩、アイリンがまた韓国語講座の案内を眺めていたとき、私はとうとう言った。
「変わってきたね」
アイリンが顔を上げた。
「私が?」
「そう」
彼女は続きを待った。
私は警告のつもりで言ったのだ。
少なくとも、そうだったはずだ。
するとアイリンは微笑んだ。
「それって、悪いこと?」
私は口を開いた。
何も出てこなかった。
素晴らしい。
長年、人間の人生を台無しにすることを専門にしてきたというのに、ここへ来てまさかの業績不振だ。
アイリンはまた資料に目を戻した。
私は彼女を見つめた。
もちろん今でも、せっかくの穏やかな夜を台無しにする方法くらい知っている。
ただ、
その機会が以前ほど回ってこなくなっただけだ。
ファクトチェック。
新しいプロジェクト。
韓国語。
そして、ますます頻繁になっていく海への旅。
このままでは……。
私は自分の将来の仕事について、本気で心配し始めていた。




