表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Forever Local」  作者: こうた
第七章「その後の地元」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

64/82

第64話「選択」

十二月。



---


年の終わりが近づいていた。



---



---


街は少しだけ慌ただしい。



---



---


しかし彼らの時間は静かだった。



---



---


マサルは職場で年末調整の書類を受け取っていた。



---



---


何気ない紙。



---



---


だがそこに“継続している生活”が刻まれている。



---



---


来年もここにいるのか。



---



---


その問いが一瞬だけ頭をよぎる。



---



---


だが深くは考えない。



---



---


今は“続いていること”が優先だった。



---



---


シンジは外来診察で医師と話していた。



---



---


状態は安定。



---



---


しかし条件付きの安定。



---



---


医師は繰り返す。



---



---


「再飲酒だけは絶対に避けてください」



---



---


それはもはや警告ではなく前提だった。



---



---


シンジは頷く。



---



---


それが“選択”だった。



---



---


アキラは職場で後輩の指導をしていた。



---



---


説明する立場。



---



---


失敗もある。



---



---


だがそれを含めて任されている。



---



---


それが少しだけ誇りだった。



---



---


ユウスケはジムで減量を終え、


次のシーズンへ向けて調整していた。



---



---


「続けるかどうか」の選択ではない。



---



---


「どう続けるか」の段階に来ていた。



---



---


ナオトは変わらない。



---



---


ただ全員の変化を見ている。



---



---


夜。



---



---


喫茶店。



---



---


年末前の静けさ。



---



---


会話はゆっくりだった。



---



---


マサルが言う。



---



---


「俺、来年もここで働くと思う」



---



---


アキラが続ける。



---



---


「俺も多分同じやな」



---



---


ユウスケは少し笑う。



---



---


「俺はまた大会出るかも」



---



---


シンジは静かに言う。



---



---


「俺は生きるの続けるだけや」



---



---


それぞれ違う選択。



---



---


しかし根っこは同じだった。



---



---


“続ける”という一点。



---



---


ナオトが言う。



---



---


「選択ってな」



---



---


「大きいも小さいもないねん」



---



---


「毎日が選択や」



---



---


その言葉に全員が少し黙る。



---



---


外では冬の風。



---



---


年末の光。



---



---


それでも世界は進む。



---



---


マサルは帰り道、


来年のカレンダーを思い浮かべる。



---



---


シンジは薬のストックを確認する。



---



---


アキラは新しい仕事の予定を見る。



---



---


ユウスケはトレーニング計画を立てる。



---



---


それぞれの“選択”が、


静かに積み重なっていく。



---



---


ナオトは最後に言う。



---



---


「正解なんかない」



---



---


「でも選んだもんが現実や」



---



---


その言葉が夜に溶けていく。



---



---


そして物語は、


年の終わりへ向かう。



---



---


第65話「年の瀬」へ続く。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ