第2048話 ワンマンな主神?
「うーむ・・・
人間でも、自己中な王は、辞任に追い込まれるか、クーデターで家臣や民衆に殺されますよね・・・
「神」でも、同じ神族に「シカト」されるのですか・・・?」
お腹が目立ち始めたコメットが、フェンリルに聞く。
「まあな。
実際はなかったが・・・
オリンポス神族だって、ティターン神族から実権を奪ったとされる「ティタノマキア」もそういうものだったようだし。」
フェンリルは、「おお神」と書かれた湯飲みで、お茶を飲む。
そこへ、ファクトリアが「邪馬台国銘菓・財宝セット」と書かれた箱をもってくる。
「つまらないものですが、お納めくださいにゃ。」
お中元のセリフだが、邪悪な表情をしている。
「ほほお・・・
お主も、「ワル」だのお・・・」
受け取って、箱を開ける、フェンリル。
小判型のもなか・・・
ルビーやサファイヤのようなゼリービーンズが、びっしりと詰まっている。
「いえいえ・・・
そういう、フェンリル様こそ、なかなかのモノにゃ・・・」
二人して、邪悪な顔をしている。
「フハハハハハ!」
「にゃーははは!」
単なるお菓子の上納である。
ただそれだけなのに、「本物」のやり取りに見えてしまうのはなぜか・・・
「ノリのいいお方だね・・・」
ジョルジュの額に汗・・・
「アテナ様も、やったと聞きます・・・」
ニコが言う。
そこで、不意にフェンリルが「真顔」になる。
「こういう、「お遊び」ができんのだよ。
オーディーン様は・・・」
クソ真面目ということか。
「そなたら・・・
仕事をしていて、ミスを連発して・・・
「いい加減にしろ」と言われた場合・・・
自分が、「クソ真面目」ならどう思う?」
そこで、アルナスが真顔になる。
「「いい加減な根性を押し付けるな。クソが!」ですな。
やっている当人は、「いい加減な仕事」をしておるつもりはないのですから。」
「わかっておるな。
その通り。
だが、オーディーン様はいかんせん「ジジイ」であられる。
同じジジイでも、物わかりのいいゼウス様とは違う。」
それを聞き、ジョルジュが渋い顔をする。
「それ・・・
「老害」って言うよね・・・」
「さすが、三賢人で最も長命なジョルジュよ。
いかにも。」
フェンリルは、ため息をついた。




