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19「語る言葉の自己責任」

19「語る言葉の自己責任」


現状げんじょうを整理するため・・・

グリースの話をいていて分かった事は

最近の事をグリースが何も覚えていないと言う事だった


「ネット世界の住人」になる前後、間・・・

しばらくの記憶が無く、その前は曖昧あいまいで・・・

「住人」になった後の記憶は、どんなに頑張がんばっても

今日、エスタシオンに会ってからしか思い出せないらしい


どうやって、エスタシオンと同じ

「ネット世界の住人」になったのかも、覚えてはいなかった。


『全てを知った上で、エスタシオンと一緒いっしょにいたい』

そう言ったグリースは今、「何を知っていたのか」すら

思い出せない事に自分でもおどろき、しょんぼりしている


取敢とりあえず、現実の悠流は・・・

「史樹の母親と、自分の母親との間にあった出来事できごと」の事で

喧嘩けんかして家出いえでをした」と、言う事・・・それだけが

「悠流」本人であるはずのグリースが、思い出し話せる

最近の事だった


「史樹の母親と、自分の母親との間に会った出来事」

に、ついては・・・

おぼええていないけど、とてもひどい事なのだ」

と、言う事以外・・・本当に思い出せないらしい


『仕方ないわね・・・来週にでも私達が

史樹君の所在確認しょざいかくにんついでに、悠流さんの所在確認もして来るわ』

晴季さんの言葉に明人がビックリする

『私達って事は、俺等おれらも行くの?』

『私1人に行かせるつもり?

「乗りかかった船」でしょ?今更いまさら、引き返させないわよ?』

もう一度、リアルの史樹の家まで遠征えんせいする事は

現時点で、確定かくていなのだそうだ。


『ん~じゃあさ・・・明日とかじゃ駄目だめなのか?

晴季さんもしかして・・・・明日、祝日なのに仕事?』

『明人、仕事って・・・

晴季さんに恋人がいる可能性は、考えられないのか?』

透矢の明人に対する突っ込みを・・・晴季さんは笑い飛ばす


『恋人が居たら、ネトゲに入りびたらないでしょ』

晴季さんと明人の声がかぶった。


何とも言えない沈黙ちんもくおとづれる


『もう二度と、恋人作らないと決めてる私が

こんな事を自分で言うのも変なんだけどさ・・・』

晴季さんがポツリとつぶやく・・・

『それ、自分で言うのは良いけど

明人君みたいな男の子に言われるのはちょっと悲しいわね』

場の空気が暗くなってしまった。


ただし、場の空気が読めないグリースが目をかがやかせている

なんで恋人を作らないの?どうして?

晴季さん綺麗きれいだから作れないって事は無いよね?なんで?

どうして恋人を作らないって決めているの?』

「知りたがりの御子様」が暴走ぼうそうを始める


明人には透矢がイラついているのが空気で伝わって来た。


『透矢!シフトの確認かくにんしたいから

今からベランダに出て来てくれないか?』

明人は透矢を連れ出し、落ち着かせることにする


新たに気になる事ができたグリースは、さらに目を輝かせた

『うっそ!家近いの?2人は幼馴染おさななじみとか?いつからいつから?

私と史樹はねぇ~幼稚園の年長さんからなんだよぉ~』


何のスイッチが入ったのか・・・

グリースが「悠流と史樹」の出会いの話を語りだしてしまい


『ねぇ!聴いてる?』と相槌あいづち強要きょうようされ・・・

画面の前の3人は強制的にグリースの話を聴く事になった。


悪意なく語るグリース・・・

その言葉に晴季さんの相槌が、剣呑けんのんさを帯びていく

明人と透矢も、話の内容に顔をしかめた


『ねぇ・・・史樹くん、節花さんが・・・

君のお母さんが人間的に欠陥けっかんがあるって誰が言い出したのかしら?』

ずっとだまっていた晴季さんが固い口調くちょうでエスタシオンに問いける

その場の雰囲気に、やっと気付いたグリースが・・・

驚いた表情をし黙り込む。


『君のお父さんが生きてた頃の君のお母さんをよく知っているけど

人間的に欠陥があるなんて事は無かったわ・・・

それに悠流さんが言う様な潔癖症けっぺきしょうでもなかったの・・・

でも、久し振りに会った時・・・君のお母さんは

病的な潔癖症だったのよ、何故なぜかしら?』

音声でのつながりだけでも晴季さんのやり場のないいきどおりが伝わって来る


『変だよね?悠流さんの今話の内容だと・・・

君のお母さん「生まれつき欠陥」を持ってる事になってるわね?

「欠陥」って何?いつから?誰がそんなうわさを立てたのかしら?

君のお母さんをそんな状況じょうきょうに追いやったのは誰かしら?君は・・・

君は、もしかして・・・「何か知ってる」のではないの?』

エスタシオンは晴季さんの問いに

切なさをただよわす様な、曖昧な笑顔を虚空こくうに向けていた。


『昔と一緒で優しいね、夏おねぇさん・・・

僕のお父さんと、その上司だった僕の友達のお父さんが

おねぇさんと「大切な人」との「未来をつぶした」のに

なのに・・・僕のお母さんの事を今でも、心配してくれるんだね

・・・ありがとう』そして、何かを誤魔化ごまかす様に・・・

エスタシオンははなやかに笑い直す


『でも、もう大丈夫だよ・・・

母さんが、もう二度と「ある人」に会わなければいいんだ

時間はかかるだろうけど、きっと治るから

ね?インヴェルノおにぃさん、ビヤンコおにぃさん

・・・そうだよね?』

急に振られた明人と透矢は

エスタシオンに持ちかけられた相談を思い出した。


かげでこそこそと

ホラ話を本当の事の様に振れ回る人が居る」のだと

それは・・・

「もうしないで欲しいとたのむと、余計にやる人」なのだと

「言えば言うほど、嫌がらせまでされてこまっている」のだと・・・


2人は、「エスタシオンがいじめられているのだろう」と決め付け

『同級生からの嫌がらせなら・・・

相手に会わなければそれで終わるだろ?

義務教育中は進級しんきゅうなんて自動だし・・・学校に行かないで

勉強だけしとけば、大丈夫だいじょうぶ!高校受験にだって支障は出ない

義務教育の内は、登校拒否も手だよ』

と・・・そんな話しをした事を思い出した。

「勢いで語る人」に「その語った言葉」の解説を求めると・・・

大概、答えられない。

人によっては・・・

答えられないから解説を求めた事に対してマジで切れられるので

気を付けよう。

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