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召喚ゲーマー  作者: tamazo
第二章
18/26

18.暗殺集団

■18.暗殺集団■


 とある町外れの廃屋敷に一人の男が入っていく。


 廃屋敷の中は、外見とは裏腹に屋敷と呼ぶに相応しい調度品がならび、見事な細工の施された椅子に、鼻のつぶれた一人の男が座っていた。


「どうだった。」


 椅子に座る男の呼びかけに、ニックは空いている椅子を引き寄せると、どかっと座る。


「ああ、呪い姫の呪いは解けてるな。 あと、公爵邸に移ってミト以外の護衛もつくらしい。 とはいえ、仕掛けるならバタついてる今がチャンスではあるな。 むしろ、時間が経てば経つほどやりにくくなる。 最後のチャンスかもしらん。」


「そうか、では四殺で確実にいくか。 今空いてるのはディエリーだったな。」


 ニックが頷く。


「なあ、ブレンダン。 あの姫様の暗殺は、俺達のプライドをかけた仕事だ。 ディエリーと俺の二人でやった方が良くないか? 現にヘイグはあのミトにやられてんだろ?」


「ふっ、ニックよ。 ヘイグは四殺の中でも最弱だ。」


「だが、ミトは四殺の最強といわれたやつだぞ? あの女はマジで強えぇ。」


 ブレンダンは、言葉に詰まる。


「しかしニックよ。 すでに四殺はディエリーとお前、そして新入りの3人だけだ。 そんな余裕はどこにもない、ディエリーに他の奴を何人かつけるか?」


「そうだな、物量戦はすでに失敗してるが、ディエリー単独では難しいと思うぞ。 そういや、あの新入り、あいつも滅茶苦茶強かったな。」


「ああ、あの新入りは、邪神のババアの依頼で、流れ者の若造に差し向けた。」


「おい、何考えてんだよ。 そんなの、その辺のやつにやらしとけばいいだろ。」


「いや、あのババアが必ず殺せといってきやがってるし、なんでもターゲットはでかい鬼獣を倒したらしい。 それにスルメ団だ。」


 ブレンダンの言葉に、ニックは声を詰まらせる。


「……、化け物クラスってことか。 ならあの新入りに任せるか。 俺はそんなバケモンの相手はごめんだ。」


 ニックが苦笑する。


「ところでブレンダンよ、前から気になってたんだが、邪神のババアはあの呪い姫にやたらと拘ってるが、俺達が殺っちまったらまずいんじゃないのか。」


「ああ、確かにまずいだろうな。 だが、呪いで死ぬのは待ってられねえし、関係が悪くなったときは、幕の引き時ってことだな。 すでにたっぷり稼いでるから、その金でどっかに高飛びでもすればいいさ。 そのためにも、俺とお前が直接手を下すのはまずいってことさ。」


「おい、 ディエリーとあの新入りはどうすんだよ。」


「ディエリーには、尻拭いをしてもらう。 あの男はそれまでだったということさ。 それとあの新入りは、この鼻の借りがあるからな。 せいぜい奴隷みたいに死ぬまでこき使ってやるさ。 いや、あいつにミトを殺らせてもいいか。」


 そう言うと、ブレンダンは鼻をいたわるようにさすると、にやりと笑った。




 ファーレンに向かうシャドウ達の後を、暗殺者はついていく。


「くそっ、亜奴なかなか隙を見せんな。 しかし、そろそろ手持ちも怪しくなってきた。 そろそろ仕掛ける必要があるな。 この先に人気がなくなるところがあったはずだ。 そこで仕掛けるか。」


 暗殺者はフードを目深にかぶりなおした。



「なんだかな。」


 シャドウはマップの赤い点をみながら呟く。


「どうかしましたか?」


「いやね、なんか付いて来てるんだよね。」


 ガビーとルルが振り返ろうとするのを、シャドウはあわてて止める。


「多分、向こうは俺達がきがついてると思ってないはずだから。」


「何者でしょうか?」


「さあね。 盗賊にしては、長いこと後をつけてきてるし。 この先で仲間が待ち伏せしてる感じもなさそうだし、とりあえず放置じゃないかな。」


「なんか、随分と好かれてるみたいだね。」


 ルルがシャドウをからかうと、シャドウはルルの頭を小突く。


「何するんだ!」


「いや、すまん。 なんかそのくそガキっぽい外見で言われると、ちょっと腹がたった。」


「僕に喧嘩を……。」


「あの、周りの人達がこっちを見てますから。」


 ガビーが二人を止める。


「「今日のところはこれぐらいで勘弁……」」




「くそっ、自分達に注意を集めて、狙うタイミングを無くす作戦か。」


 暗殺者は拳を握り締める。


「そっちがその気なら、目に物みせてくれるわ。」


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