表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
召喚ゲーマー  作者: tamazo
第一章
12/26

12.新たな旅の始まり

■12.新たな旅の始まり■


「行くのか。」


 トーマス、シャル、サンドラは旅支度をしたシャドウを見つめる。




 式典のあと、トーマスとサンドラは、それぞれ指南役、フランソワ付きの騎士としての仕事を初めていた。 そして、シャルもファーレンの法力省での仕事のための引越しの準備を進めていた。

 トーマスやサンドラは大した荷物もないため、即座に働き始めることができたが、シャルにいたっては、大量の文献や法具があるため、至難を極めていた。

 そんな時、サンドラからそのことを聞いたフランソワが、シャルの文献や法具を預かることを提案した。 シャルの文献を自由に閲覧させてもらうことを見返りに。

 シャルとしては、渡りに船で、さっそくフランソワの下へと荷物を運びこんでいる最中である。


 また、シャドウは報酬としてもらった大金をどうするかで悩んでいた。

 ストレージに入れてしまえば済む話であるが、ストレージの容量も今後足りなくなる可能性があり、かつ大金を持ち歩くことに一抹の不安もある。 そんな時、サンドラが商人に預ける話を持ちかけた。 この世界には銀行などはないが、大手の商人ではお金を預かってくれる。 そしてその商人の支店で証文と暗号があれば、自由に引き出すことも可能であった。 ただし、地方の支店で大量に引き出すことは難しいため、その規模で引き出せる上限が決められているものの、普段はこまることがない。 そして、なによりシャドウは市民権を得たため、利用可能になっていた。

 早速、シャドウはサンドラの西念屋に、報酬で得たかなりの金額を預けていた。


「俺も西念屋にあずけてんな。 支店も多いし、使い勝手がいいぞ。」


「私も西念屋ですね。 つぶれることを気にしなくていいので。 実際、実家からの仕送りにも使ってましたし。」


「ちょっと、シャル。 あんた仕送りもらってたのに借金してたわけ?」


「しかたないではありませんか。 法具にはお金がかかるんですもの。 でも、証文さえ二つ作ってしまえば、双方で出し入れ可能ですから。 今後は実家へこれまでの借用分を送金するのにつかいますけど。」


「じゃあ、証文さえあれば、複数の人で一つの口座を共有できるってことですか。」


「うん、そうだよ。」


「じゃあ、証文を4つ作って、みなさんにもっててもらいましょうか。」


「いや待て。 それはだめだろう。 おれやサンドラはともかく、シャルは使い込むぞ?」


「トーマスさん、それはあんまりです。 さすがに私もそんな事はいたしません。 だいたい、法力省に勤めることが決まってますし。」


「あんまお勧めしないけど、なんで?」


「うーん、この先、いろいろとお願いすることがあるような気がするですよね。 まあ、そん時の保険ですね。」


「おめえの金だ、おめえが好きにすればいい。 それで気が済むなら、そうしろ。」


「じゃあ、それで決まりですね。 一応暗号は「スルメ団最高」で。」


 スルメ団自体は解散するが、スルメ団として培ったこの絆は、このあとも続くことへの証だった、



「そういや、どこ行くの?」


「一応、リトランさんには、エンドウッド村ってところ行ってみたら? って言われてるので、そこ行ってみようかと。」


「エンドウッド?」


 サンドラがトーマスを見る。


「あそこは行ったこたねえが、あれだろ? もどきの里の近く。」


 シャルが頷き、サンドラが、ああ、と納得する。


「あんたも、変なとこいくんだね。 まあ、気をつけて行ってきな。」


「もどき?」


「行ってみりゃわかる。 おめえなら、大丈夫だろう。 多分な……。」


「お姉さん心配だから、一緒に行ってあげたいのは山々だけど。」


「シャドウさんも、こんなおばさんは邪魔よね。」


 シャルが、騎士の鎧を着けたサンドラを茶化す。


「シャルはうるさい!」


「まあ、私たちもやらなくてはいけないことがありますから。 ほんと身体には気をつけてね。 シャドウさん心配ですから。」


「男なら、てめえの腕でなんとかするもんだ。 シャドウ、てめえなら大丈夫だ。俺が保証してやる。」


 指南役としての正装をしたトーマスが、シャドウの背中を叩く。 シャドウは思わず吹き飛びそうになるが、なんとかとどまった


「じゃあ、行ってきます。」


「証文なくしちゃダメだよ。 困ったことがあったら、いつでも戻ってくるんだよ。」


「ファーレンに立ちよることがあったら、是非お寄りくださいね。」


「困ったことがあったら、連絡しろ。 できる限りのことはしてやる。」


 シャドウはみんなに手を振ると、歩き始めた。




<1章 完>


次回予告:スルメ団を離れ、一人で旅にでるシャドウ。 いったい何が待ち受けているのか。

2章はしばらくお待ちください(山があんまり無かったので再構築中で、いじったら3章とかみ合わなくなってるし。)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ