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鄢擠

.minus1だけでも瓦解する–––––––––––––––

妹紅は外を見る、人里に敵は来ない。敵は人里の方角に降り立ったがそこから更に散開し、来なくなった。まあ来ても自分が焼くのだが。これが敵の作戦なのか偶然なのかは分からない、ただここから離れる訳にはいかない。妹紅は気合を入れなおし前を見る。空は晴れていて風一つ吹かなかった。



「あれ?」

お燐は地霊殿の異変に気付いた。彼女はこのとき偶然地霊殿に居らず何とか難を逃れていた。戻ってきたときには地霊殿には死体しかなかった。しかもこいしとさとりが居ない。彼女は何も感じない、物事があまりにも唐突すぎて整理ができない。やっと整理ができ、怒り、憤慨が沸く。お燐の肩が震える。その要因は怒り、悲しみだ。お燐は死体に話しかけた、死体は話した。彼女は生まれつき死体と話すことができる、死体は口を開け話した、侍が襲ってきた、と。そしてこいしとさとりの死体を誰かが持ち去ったこと。お燐は溜息をつき死体を立たせる、不滅の軍隊である。死体は一斉に前を見る、この元凶を必ず殺す。死体とお燐は同じことを思い、動き出した。



「お嬢様、例の計画完了したようです」

咲夜は廊下でレミリアに言った。レミリアはそれを聴き即座に歩く方向を変える、咲夜もそれについていった。先の部屋には吸血鬼ようの鎧がある。電灯は揺れていた、影と光が交わり変わる。



「さあ、始めましょうかね。おほほ」

女は言って、フランの部屋にたどり着いた。ドアの所には妖精メイドを二人待機させている。二人は妖精の中でもかなり強い部類だ。それは私が一番よく知っている。二人はこちらを見て敬礼した、手にはアサルトライフルが握られている。

「君は右、君は左を見てね」

女はそう言う、妖精はそれぞれの向きに向く。その瞬間女が妖精の首をつかむ、妖精が、え、と間抜けな声を上げる。次の瞬間首をひと思いに後ろに捻った。妖精は小さくうめき声をあげ死んだ。妖精二人が最後に見たのは女の愉快そうな顔であった。

「ひひひ…お嬢様〜お嬢様〜あ、こっち妹様か」

女は呟きながら鍵を扉に差し込み、鍵を回す。鍵の黄色の光が鈍く光る、女は構わず鍵を回す。なかなか鍵が開かない、女は鬱陶しそうに鍵をガチャガチャ回す。鍵が仕事を果たし、鍵を開けた。置き土産にガチャリと音を立てた、女は扉を少し開く。よし、妹様中にいるな、妹様の特徴的な羽根と服が見えた。女は中にいくつかの瓶を入れる。そして素早くドアを閉めた。さらに鍵をかけた。瓶は心地よい音を立てて割れる。中から霧が発生する。瓶の中には水を凝縮してある、割れれば霧が発生する。吸血鬼の最大の弱点は水、それをついた天才的な方法。中でゆっくり悶え苦しみながら死んでいく。妖精メイドは来ない。復活期間を弄った、2000時間後くらいかな。中から音は聞こえない、まあ防音仕様だからね。フランの部屋のドアは特別製、どれだけ暴れようが内側からは破壊が不可能。中で誰にも気づかれずに死になよ、女は思う。電灯は切れかかっている、だんだん暗くなる。女は笑いを止め急いで普段の表情に戻る、そろそろ侵入者が到着するはず。女は部屋を後にした。向こう側からナイフが飛んでくる、女はナイフをぎりぎり躱した。ナイフを投げた者は当然十六夜咲夜だ。顔には怒りが映っていた。また手にナイフが現れる。バレてる、バレてらりあ女は思った。それでも言い訳しないと。

「咲夜さん…妹様に料理を渡しておりました」

「小悪魔、大丈夫見てたわ。死になさい」

咲夜は冷たく言い放ってナイフを投げる、小悪魔は何とか躱す。表情は恐怖が浮かんでいた、咲夜は構わずナイフを投げる。眼光は鋭く小悪魔をとらえる、仲間意識などとうに消え失せていた。正義の銀のナイフが小悪魔にせまる。小悪魔は躱す、だが躱しきれず顔に傷が入る。傷からは紅い血が流れて地面に滴り墜ちる。小悪魔は急いで後ろを向き全速力で逃げる。咲夜は時折瞬間移動しながら近寄る。小悪魔の走り方はフォームがどこかおかしかった、咲夜は気にせず時を止めながら迫る。

「ちょっと、ストップ!ストップ!咲夜さんストップ!」

小悪魔は走りながら言う、距離は一瞬で詰められる。

ナイフが肩を掠める、咲夜は舌打ちしまたナイフを投げる。小悪魔は魔法陣を起動させる、ナイフは魔法陣にぶち当たり弾かれる。次の瞬間小悪魔の身体から血が噴き出る。背中と両足にナイフが突き刺さる。そこは真紅に染まった。時止めたなあの貧乳ババア、小悪魔は毒づいた。小悪魔は転ける、咲夜は小悪魔に容赦なくナイフを投げる。小悪魔はそれを何とか魔法陣で防ぐ。実力差は歴然である。小悪魔は何とか立ち上がる。咲夜はまたナイフを投げる、それは小悪魔の腹に刺さる。そこからも血が流れる。小悪魔は血塗れになっていた。

「無理!無理!無理!やばいやばいやばい死ぬってこれ死ぬ傷だって!咲夜さん、仲間を殺す気ですか!そうです、落ち着きましょう!話し合ったら分かり合えます!」

咲夜は聞き終わる前に時を止める、そして小悪魔を滅多刺しにして蹴り飛ばした。時が流れる、小悪魔は血

を吐き吹き飛んでいった。小悪魔は這いながら逃げる。身体は血塗れで見る影もない。咲夜はまた一瞬で距離を詰める、小悪魔は手を出す。精一杯の制止のポーズだ、咲夜は察する。咲夜は時を止めた。そして小悪魔にナイフを投げる、だが––––––––––––––––––––

小悪魔はそれを躱した、咲夜は構わずナイフを投げた。何故こいつが静止した時の中で動けるのを考えるのは後、咲夜は思う。小悪魔は躱し、また全速力で走って逃げる。小悪魔は魔法陣を出す、傷が一瞬で塞がる。小悪魔は咲夜に煽るような笑みを向ける。咲夜は追いかける、速度は同じくらいで差が縮まらない。だが小悪魔の息は切れている、速度もゆっくりと遅くなっていく。咲夜はまた距離を詰める、小悪魔は前のドアを開ける。紅魔館の廊下だ、先はホールになっている。

「ちょっ疲れる、疲れる、肺に穴空いてるってこれ!

お前ら!助けろ!」

小悪魔がそう言い魔法陣を出す、そこから何人かの男が出てくる。男達は剣や銃を持っている。そして咲夜に攻撃を浴びせる。避けることは何てことはないが少々時間をとられた。小悪魔はその隙に逃げ出す。咲夜は攻撃を避け、時を止めて前の男達を殲滅して小悪魔に駆け寄る。かなり距離が離れた為中々追いつけない、小悪魔はドアを開ける。先はホール。そこから恐らく出る気だろう、出口はそこしかない。出口らしい出口は図書館の巨大な窓と、ホールのドア。図書館はここからは正反対の場所、この先にはホールしかない。でも残念ねその先には––––––––––––

「ぼはーーーーーーーーーーーーーーーー!」

小悪魔が間抜けな声を出してこちらに飛んでくる。腹には深紅の槍が突き刺さっている、その反動で小悪魔がこちらに飛んでくる。あの槍の主はレミリアお嬢様だ。レミリアの顔には怒りが浮かぶ、咲夜はナイフを引っ込めた。レミリアの戦闘に水を差す事になるからだ。従者としては援護したいが、その援護は恐らくお嬢様の邪魔になる。咲夜は思った。だが小悪魔はこちらに飛んでくる。

「咲夜!引っ込んでなさい!」

レミリアはそう言い、真赤な双剣を抜く。小悪魔は魔法陣で槍を消滅させる、そして床に降り立つ。小悪魔は魔法陣を出し、手を中に突っ込みそこから何か出そうとする、だがレミリアは小悪魔がそれを出すより早く小悪魔に斬りかかる。小悪魔は出した何かでそれを防ぐ、それはチェーンソーである、チェーンソーはくぐもったエンジン音を上げている。二人の剣が火花を散らす。小悪魔はチェーンソーの出力を上げる、レミリアの剣が削れていく。レミリアも力を入れる、火花の勢いは増していく。レミリアの表情が曇る。小悪魔の表情は変わらず、ふわふわしている。恐らくこれをずっと狙っていたのだろう、笑みが浮かんでいる。

「お嬢様弱〜い、チェーンソーに負けるんですかぁ」

「ええ、そうよ」

レミリアは一瞬で双剣をチェーンソーから離す。レミリアの肩にチェーンソーがめり込む。レミリアは構わず横っ腹に双剣を突き刺す。そして蹴る、小悪魔は吹き飛んでいく。そして壁にぶち当たる、小悪魔は血を汚い声を出しながら吐き出す。レミリアはそこにグングニルを投げた。咲夜もそこにナイフを投げた。土埃が舞い上がる。レミリアはチェーンソーを投げ捨てた、チェーンソーはまだエンジン音を上げている。

「ナイスよ咲夜」

レミリアは言う、咲夜は軽く礼をする。そして前を見据える、土埃が晴れていく。小悪魔は血塗れになっていたがまた傷が塞がっていく、魔法だろう。顔には笑みが浮かんでいる。

「うわ…やっばいこれ…よっしゃこあさん戦(にげ)ちゃうぞ!」

小悪魔はそう言い、口笛を吹く。その瞬間上から何か降ってきた、それは小柄な生物。頭に防火頭巾をつけてしかも喪服を着ている。防火頭巾からは絶えず血が流れ出ている。いつからそこに…美鈴が門を見張っているはず。仮に美鈴を無力化してもレミリアお嬢様が気付くはず、恐らく図書館の窓からだろう、あそこから入れたとしても”音”があるはず。入ったら図書館のセンサーが起動するはず。ならどうやって…入ったの私達に”感知させなかった”とでも言うの?咲夜は考える。それは小悪魔を抱えた。

「ま、ほなね。また会えると良いですねえ」

小悪魔はそう言い残し消える。チェーンソーもいつの間にか消えていた。美鈴が慌てた様子で入ってきた。

恐らく美鈴も気づかなかったのだろう。



「あの門番拍子抜けだったな〜すぐ寝ちゃうから〜」

小悪魔は上空で言う、頭に光景が映る、魔法の霧を発生させた瞬間美鈴は眠ってしまった。後ろからは側近が飛んでくる。先程の頭巾はぴったりと横にいる、もう一人の副官もこちらに飛んできている。風が顔に当たる。少し鬱陶しい。

「あの場で殲滅しなくてよろしかったのですか」

「おー、目的はフランの抹殺だけやし。あの館の奴ら殲滅してたらヤバイの集めちゃうでしょ」

「そうですね…そろそろ…妖怪の山勢力の殲滅を。本隊が手こずっているようですので」

「そっかー帝今居ないもんねー、分かった!人里は”アイツ”に任せて行こう!」

小悪魔はそう言い旋回する。側近二人も続く、空には夕日が浮かんでいる。

ギターの練習します

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