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瞳に映るはノスタルジー

ニンゲンマイナー、ニンギョウマイノリティー

「見た目が少し変わったようだが、何かあるのか?」

ラクトマンはアリスに尋ねる、顔は少し嘲笑うような感じが出ていた。アリスはずっと何かぶつぶつ呟いている。ラクトマンは表情を変えずにアリスに斬りかかる、アリスは後ろに距離をとり、それを躱す。距離の取り方は四足歩行、まるで獣だ。目の金眼が妖しく光る。ラクトマンはもう一度剣を振る、アリスはしゃがんで躱す。ラクトマンが舌打ちの意味も兼ねて歯を鳴らす、すると周りの空間が爆発する。爆発はアリスに迫る、アリスは爆発を見据える。

その瞬間––––––––––––––––––––

日符「ロイヤルフレア」

アリスがそう詠唱すると、巨大な火球がラクトマンを襲う。ラクトマンは火球を剣で一刀両断する、火球は直ぐに消える。おかしい、スペルカードは調査している。アリスは確か人形関連のカードを使うはず。これは恐らくパチュリー ノーレッジの…ラクトマンは考える。だが直ぐにアリスは自分の距離をとろうと距離を離す。ラクトマンは少し笑う。

「爆雷線、かかったな」

ラクトマンは言う、するとアリスの周りに4本の黒い棒が出てくる。よく見ると薄い糸が張り巡らされている、だがアリスは気づかずに糸に触れる。糸はプチプチと音を立てて千切れる、アリスは音に気付く、だが遅く4本の棒は一斉に爆発する。アリスは吹き飛ばされる。その瞬間ラクトマンは恐ろしいほどの速度でアリスに駆け寄り、アリスを斬った。アリスの横腹から血が出る。ラクトマンは上手く着地できたが、アリスはドタリと下に崩れ落ちた。だがアリスはすぐに立ち上がる。そしてラクトマンを見据える。

「嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ。私が私が私が流れ出て消える消える消える揺れる揺れる揺れる揺れる揺れる枯れる枯れる狩れる」

アリスは泣き叫ぶ、ラクトマンは爆発を起こす。そしてアリスに剣を振る。だが、アリスはラクトマンの剣を口に咥える。アリスはニヤリと笑う、ラクトマンの表情は無であった。そして、なんと…喰始(たべはじめ)た。剣はバキバキと音を立ててアリスの闇(くち)の中に消えていく。ラクトマンは即座に手を離し、腰のナイフを抜いてアリスの腹に突き刺す。ナイフの銀をアリスの血(あか)が掃除(けが)していく。アリスは血(あか)を吐く、だがアリスは直ぐに血を引っ込めて膝蹴りを放つ。膝がラクトマンを捉える。ラクトマンは即座に反応し、右足で防ぐ。そして爆発を起こした、アリスの足は折れる。アリスは苦悶の表情を浮かべる。剣は全て喰べられていた、ラクトマンはアリスの前に閃光を出す。アリスは目を塞ぐ、ラクトマンはその隙にナイフを抜き、アリスの顔にナイフを突き刺した。ナイフは鼻の辺りに刺さり、アリスは口を開いて呼吸をしている。だが呼吸の仕方がおかしい、苦しそうな呼吸ではなくまるで喘ぎ声のようであった。ラクトマンに悪寒が走る。こいつはおかしい、全てが。ラクトマンはすぐさま距離をとろうとする、だがアリスがそれよりも早くラクトマンの頭を掴んでいた。ナイフはどんどん顔に吸い込まれていき、10数秒後にはもう跡形も無くなっていた。ラクトマンはアリスを蹴る、アリスは何のActionも示さなかった。次の瞬間

アリスはラクトマンの顔を喰い千切った。正確には顔の皮であるが、ラクトマンの顔からドロリと熱い物が流れる。それは察するまでもなく血や皮であろう。ラクトマンは悟る、このままでは殺される。ラクトマンはアリスの両肩を掴む。アリスはラクトマンの顔を屠り続ける。顔は恍惚としていて、両眼が妖しく光っていた。それはさながら、獲物に辿り着いた獣の様であった。

「吹き飛べ、アリス、マーガトロイド」

ラクトマンはそう言い、思い切り爆発を起こした。どうなったかは分からないがアリスの力が緩んだ、それを見逃さずラクトマンはアリスから離れる。爆煙はまだ滔々と上り続けていた。ラクトマンのまだ顔から血は流れていた。煙がゆっくりと晴れていく、そこにアリスは居た。両肩からは血を雨の様に流していた。ラクトマンは食い千切られた顔に一瞬で包帯を巻き、アリスに斬りかかる。相変わらず恐ろしい速度である、刀がアリスの右腕を捉える。そして刀は与えられた仕事通り右手を斬る。だが異常に固く切断までは出来なかった。だが、アリスがケタケタと笑い声を上げる。その瞬間傷口に口が産まれる、その口もケタケタと笑う。ラクトマンは気にせずアリスに斬りかかる。アリスはそれをしゃがんで躱す。顔の歪んだ笑いが強くなる。ラクトマンは少し狂気を感じた。不穏な風が吹く。

紅符「不夜城レッド」

霊符「夢想封印」

金符「メタルファティーグ」

難題「龍の頸の玉 -五色の弾丸-」

覚神「神代の記憶」

口が口々に蠕き、言葉を発する。その瞬間大量の弾幕がアリスの周りから放たれる。アリスはニヤニヤ笑っている。ラクトマンはアリスから離れて急いで走って躱す、だが躱しきれない。弾幕がラクトマンの右肩を掠めた。そこからは血が少々流れる。ラクトマンに懐かしい感情が押し寄せた、それはやる気だった、今迄は本気を出せば終わりだったが今度は違う。このままでは殺される。ラクトマンは弾幕を躱しながら爆発を起こす。そして、剣を抜き弾幕を防ぐ。弾幕は音を立てて死んでいく。次の弾幕が来る、ラクトマンは高く跳躍し、それに向かって鋏を投げる。鋏は弾幕に当たった瞬間起爆し、弾幕を死なせる。ラクトマンは次の弾幕を見る、眼光は鷹の様であった。アリスが飛び上がって弾幕を放ってくる。アリスの顔は依然笑いしかない。ラクトマンは右手の剣をくるくる回して弾幕を防ぎ、アリスとの距離を詰める。一進一退の互角の戦いである。アリスはラクトマンに目潰し攻撃を放つ、ラクトマンはそれを躱し、アリスの腹を斬る。だが刀が途中で止まる。またアリスの身体が刀を喰べている。ラクトマンは剣から急いで手を離して背後に周りに爆発を起こす。丁度アリスの左手が迫っていた所だった。少々大人気ないがこれしかない、ラクトマンは思った。それは攻撃用ではなく、目眩し用である。煙が発生して0秒後アリスの視界が零になった。アリスは周りを見る、だがアリスの視界は零のままである。また、怖くなる、周りが見えない見えない見えない見えない見えない見えない。

「見えない、なあ」

「落ち着きなされよアリスマーガトロイド殿、あ、俺もアリスか」

「んじゃ、煙を晴さんと欲す」

「スペカ使いまひょ」

「誰の?君の?僕の?貴女の?」

口が口々に騒ぐアリスはうずくまる。後ろからナイフが飛ぶ。アリスは転がって躱す、だが次の瞬間首を絞められる。周りを見るが、首を絞める要因が見えない。絞める力はとてつもなく強い。アリスはじたばたもがき苦しむ。口の騒めきが止まる。アリスは死に向かっていた。

「じわじわと行って来なよ、”底”へ」

ラクトマンは遥か天蓋の外にて告げた。雲の隙間からは太陽の光が出てきていた。ラクトマンは少し眩しがって煙を一層強めていった。

遅くなりました、ごめんなさいね

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