表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現代に来た浦島さん  作者: 磯悠


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
2/3

妖精“浦島”

 家に着く頃には、辺りは暗闇に包まれていた。図書館を出た時は聞こえたヒグラシの鳴き声も、もう聞こえなくなっていた。玄関の扉を開けた結は、いつもは母親にただいまを言うためにリビングに行くが、今日はそれを避け、素早く階段をのぼり2階の自室へ入った。なんとなく、今自分が両手に抱えている妖精のようなソレを母親に見つかる前に隠す必要性があると感じたからであった。

「とりあえず、なんか食べれるもの持ってくるから、ここでちょっと待ってて」

「いろいろとすまないな……」

「親にバレたくないから…、静かにね」

「あぁ」

結は自室を出ると、リビングに向かう。

「お母さん、ただいま」

「おかえり。さっき急いで2階に行ってたけど何があったの?」

「いぃや、別になにもないよ」

「そっか、ご飯食べてくるって言ってたから用意してないけど大丈夫だった?」

「うん、食べてきたからいい」

母との会話を終えてリビングを出ると、次はキッチンへ向かう。戸棚の中の魚肉ソーセージを一本出し、一口サイズに切ってからアルミホイルに乗せてマヨネーズを少しかけ、トースターに入れる。5分ほど焼いたら皿に適当に盛り付ける。結が夜食としてよく食べているものだ。それを2階の自室の妖精のもとへ持っていく。

「とりあえず、食べるもの持ってきたよ」

「…すまない」

妖精は、初めてこの食べ物を食べるかのように、恐る恐る口に入れた。よほど美味しかったのだろう。すぐに2つ目を口に入れ、続いて3つ目、4つ目と、あっという間に完食した。

「ふぅ、腹が満たされた」

「それはよかった。で、聞きたいことあるんだけど」

「そうだったな。何が聞きたい」

「まず、あなたは誰?」

「俺は…。」


『俺の名前は浦島太郎だ』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ